株式投資を始めた主婦が大きな利益を出してしまったら、扶養から外れてしまうの?

ファイナンシャルフィールド / 2019年10月5日 9時30分

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ちょっとした時間で利益を得ることができる株式取引は、家事や子育てなどで忙しくてもスキマ時間で、お金を稼ぐことができます。ただ、利益を得るために投資したつもりが、扶養から外れてしまうと、逆に負担が増えてしまうことになります。扶養から外れないためにはどうしたらよいのでしょう。  

2つの扶養「税法上の扶養」「社会保険上の扶養」

税法上の扶養とは、パートなどの年収が103万円以下または自営業等の所得が38万円以下(令和2年以降は48万円)の方は、会社員・公務員の扶養に入ることができます。
 
会社員・公務員の配偶者は、配偶者控除が適用され、所得税が軽減されます。(合計所得が1000万超の場合配偶者控除の適用を受けることはできません)
 
社会保険上の扶養とは、年間収入130万円以下の方で会社員・公務員の配偶者の国民年金保険と健康保険の扶養に入っていることです。社会保険上の扶養に入っている場合、主婦(夫)の方は自分で国民年金保険料と健康保険料を支払う必要がありません。
 
もし、扶養から外れて自分で支払う場合、国民年金保険料は月1万6410円(年間19万6920円)、健康保険料は報酬月額10万円の場合1万296円(東京都、年間12万3552円)となり(住んでいる場所と収入によって異なる)、32万円~の負担増となります。
 

主婦(夫)の方が株式の利益が出たら扶養から外れる?

結論は、確定申告をすると扶養から外れる可能性があります。扶養から外れないためには、確定申告不要の特定口座の源泉徴収ありを選択すればよいでしょう。
 
国税庁によれば、「配偶者控除が受けられるかどうか判定する場合の合計所得金額から、特定口座の源泉徴収選択口座内の株式等の譲渡による所得で、確定申告しないことを選択したものは、所得から除かれます。」といっています。
 
したがって、特定口座の源泉徴収ありにしておけば、どんなに利益を得ても、配偶者の扶養から外れることがありません。
 
一方、利益に対しては一律20.315%の課税がされますが、NISA口座で株式利益を新規投資年間上限120万円まで非課税にすることができます。NISA口座では、利益が0とみなされるため、確定申告不要となります。
 
投資信託への投資なら、非課税期間5年で新規投資枠120万円のNISAか、積立による投資で新規投資枠40万円、非課税期間20年のつみたてNISAの2つのどちらかを選ぶことで、非利益を課税にすることができます。
 
ただし、確定申告をしないことで、損失を3年間繰越控除できない等のデメリットもあります。
 

確定申告しないことのデメリット

損失が出たときに損失を3年間繰越控除することができますが、確定申告が必要になります。特定口座で確定申告不要の場合、この繰越控除を受けることができません。
 
例えば、2019年に100万円の損失が出て、繰越控除を選択すると2020年に30万円の利益、2021年に「50万円の利益、2022年に20万円利益が出ても利益は0となり課税されません。
 
しかし、繰越控除適用前が配偶者控除の判定水準となる「合計所得」となるため、上記の例の場合、2021年・2022年の判定で扶養から外れる可能性があります。また、利益が大きいほど健康保険料が高くなります。
 
大きな金額で投資され、大きな損(例えば、200万円を超えるような損)を出した場合は別として、NISA口座と特定口座の確定申告不要での取引なら、扶養から外れる心配がありません。
 
執筆者:大堀貴子
CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員

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