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遺族年金はいつまでに、いくらもらえるの? <条件>と<期間>をFPが解説

ファイナンシャルフィールド / 2019年10月11日 10時15分

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公的な年金制度に加入していた人が死亡した際、その人に生計を維持されていた一定範囲にある家族の生活を守るための制度として遺族年金があります。今回は遺族年金について解説していきます。  

遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類がある

遺族年金には次の2種類があります。
 
1、遺族基礎年金とは?
国民年金に加入していた方が亡くなったとき、遺族に支給される年金です。一定の要件を満たした配偶者や子が受給者となります。
 
2、遺族厚生年金とは?
厚生年金に加入していた方が亡くなったとき、遺族に支給される年金です。一定の要件を満たした配偶者や子が受給者となります。
 

遺族基礎年金受給するための条件と期間について

遺族基礎年金を受け取るためには、死亡した人が保険料の未納なく一定期間以上国民年金に加入しているなど、一定の要件を満たす必要があります。また、その人によって生計を維持されていた子のある配偶者、または子でなければなりません。
 
なお、ここでいう「子」とは18際になって最初の3月31日を迎えるまでの間です。(ただし、障害年金の等級が1級または2級の状態にある子がいる場合は子が20歳になるまで)なお、以降「子」の定義は上記に記載したものとして話を進めます。
 
遺族基礎年金が停止されるケース
<婚姻したとき(事実婚も含む)>
<離縁などにより死亡した人との親族関係が消滅したとき>
<直系の血族または直系の姻族以外の人の養子となったとき>など
 
上記のような場合に遺族基礎年金の支給が停止されます。
 
遺族基礎年金が給付されないときの対処法は?
遺族基礎年金が給付されない場合は、ほかにどんな方法があるのでしょうか?寡婦年金や死亡一時金の制度を利用してみましょう。
 
寡婦年金とは?
寡婦年金とは、第1号被保険者として保険料を納めた期間(免除期間を含む)が10年以上ある夫が亡くなったときに、10年以上継続して婚姻関係にあり、かつ生計を維持されていた妻に対して、60歳から65歳になるまでの間支給されものです。金額は本来夫の受け取ることのできた老齢基礎年金額の4分の3になります。
 
死亡一時金とは?
第1号被保険者として保険料を納めた月数が36月以上ある方が、老齢基礎年金・障害基礎年金を受けないまま亡くなったとき、その方によって生計を維持されていた遺族(1・配偶者、2・子、3・父母、4・孫、5・祖父母、6・兄弟姉妹の順位で優先順位の高い方)に支給されるものです。
 
金額は保険料を納めた月数に応じて12万から32万円(亡くなった人が付加保険料を収めていた期間が36ヶ月以上ある場合は、8500円が加算)が支給されます。
 

遺族厚生年金を受給するための条件と期間について

遺族厚生年金は次のような人が亡くなったとき、一定範囲の遺族が受け取れる年金です。
 
・被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき (ただし、遺族基礎年金と同様、死亡した者について、保険料免除期間を含む保険料納付済み期間が国民年金加入期間の3分の2以上あること)。
・老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある人
・障害厚生年金(1級または2級)を受けられる人
 
遺族厚生年金を受け取ることのできる遺族の範囲は次のとおりです。
 
・子のいる配偶者
子のいる配偶者は遺族基礎年金もあわせて遺族厚生年金を受け取ることができます。
 
・子
子は18歳になってから最初の3月31日を経過していない、または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の場合に限り受け取ることができます。
 
・子のいない妻
子のいない妻も遺族厚生年金を受け取ることができますが、妻が30歳未満である場合は5年間の有給給付となります。
 
・子のいない夫
子のいない夫は妻の死亡時に55歳以上に限り受け取ることができます。ただし、支給が開始されるのは60歳からとなります (夫の場合に限り遺族基礎年金の受給中は遺族厚生年金も受け取ることができます)。
 
父母
子に生計を維持されており、かつ、その子の死亡時55歳以上であれば、60歳から受け取ることができます。
 

子と同一の条件で受け取ることができます。
 
祖父母
父母と同じ条件で受け取ることができます。
 

Q&A

再婚した場合、遺族年金は受け取れますか?
皆さんがよく疑問を持つ点が、「再婚した場合に遺族厚生年金を受け取ることができるか」という点ですが、原則として遺族厚生年金は再婚すると受け取ることができなくなります。
 

まとめ

遺族年金には遺族基礎と遺族厚生年金があります。また、それらによく似た制度として寡婦年金や死亡一時金などもあります。とはいえ、それぞれ対象となる遺族の範囲や受給期間・金額などが異なります。
 
遺族年金などの遺族の生活を守る制度についてもし疑問がある残る場合は、最寄りの年金事務所やFPなどに相談してみるとよいでしょう。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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