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こんな人は要注意! 年金のもらい忘れが発生しているかも? 簡単にできる確認方法を解説

ファイナンシャルフィールド / 2019年10月17日 23時15分

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もらい忘れ年金というと、まず頭に浮かぶのが「5000万件の消えた年金」です。2006年の話です。当時の社会保険庁は全ての加入者と受給権者に対して、加入記録を載せた「ねんきん特別便」を送付しました。しかし、いまだに2000万件残っています。   ほかに、もらい忘れ年金で考えられるのは、制度や法律の変更で今までもらえなかった年金がもらえるようになった、請求することを忘れていた、といったことでしょうか。具体的にどのようなケースがあるか、どうすれば発見できるかなどを見ていきたいと思います。  

5000万件の消えた年金

年金には長い歴史があり、過去にはいろいろな年金がありました、それらは1997年以降の基礎年金番号に統合されてきましたが、2006年にまだ統合されていない年金加入記録が5000万件見つかったのです。
 
さらに、納付記録もきちんと管理されていないことがわかりました。これが「5000万件の消えた年金」問題です。
 
2008年以降は、年金請求時に氏名と生年月日で検索し、漏れがないかを確認しています。しかし、それ以前は確認していませんので、漏れのある可能性があります。次にあげるケースに該当する人は一度、年金事務所で確認してください。
 
・転職を繰り返し、年金手帳を何冊も持っているケース
・氏名・住所・生年月日・勤務先が正しく登録されていなかったケース(幸子さんがサチコなのにユキコと登録されていたなど)
・旧姓で働いていて、名字が変わったケース
・退職時に「脱退手当金」をもらったが、その会社に厚生年金基金があったケース
・沖縄出身のケース(1950年4月1日以前生まれの方)
・戦時中の年金があるケース

 

年金は25年加入しないともらえないと思っていませんか?

2017年8月から、10年加入すると受給できるようになりました。正確にいうと、保険料納付済期間・保険料免除期間・合算対象期間(カラ期間)の合計で10年あると、年金の受給権が発生します。
 
日本年金機構が把握している記録で、加入期間が10年以上ある人には、2017年度にA4判の黄色い封筒(年金請求書短縮用)が送られました。しかし、該当する人、全てではありません。
 
「カラ期間」を加えて10年になりそうな人は、必要書類(印鑑・受取金融機関の通帳・戸籍謄本・世帯全員の住民票)を用意して、年金事務所で確認しましょう。
 

振替加算をもらっていない

振替加算とは、対象者(妻)が65歳になると加給年金は打ち切られるかわりに、妻の老齢基礎年金に一定額が加算されるものです。残念ながら、年上の妻には加給年金が加算されません。しかし、夫が65歳になったとき振替加算だけが加算されます。このケースの場合に、手続き漏れが結構あります。
 
日本年金機構から「加算金のお知らせ」が届きますので、年金事務所で手続きをします。手続きをしないと、振替加算はもらえません。
 

離婚時の年金分割をしていない

2007年4月以降に成立した離婚を対象に、年金分割が可能となりました。離婚時の年金分割には、合意分割制度と3号分割制度があります。
 
合意分割制度は、2007年4月以降に離婚しており、2人の合意か裁判で分割割合が決まっている場合、当事者2人の請求で分割できる制度です。分割対象の期間は、結婚してから離婚するまでです。
 
3号分割制度は、2008年5月以降の離婚で、2008年4月以降に第3号被保険者期間がある場合、第3号被保険者であった人から請求できる制度です。2008年4月から離婚するまでにある、第3号被保険者期間が対象です。強制的に半分に分割されます。
 
どちらも、手続きをせずに離婚から2年たつと、時効になりますので注意してください。
 

長期加入特例を知らなかった

長期加入特例とは、厚生年金保険の加入期間が44年(528月)以上ある人が対象の特例です。退職していることが条件となります。特別支給の厚生年金を、通常なら報酬比例部分しかもらえないところ、定額部分ももらえます。
 
加給年金の対象なら、加給年金ももらえます。加入期間が1ヶ月でも不足するともらえませんので、加入期間の確認が重要です。退職前に年金事務所で確認することをお勧めします。
 

もらい忘れをなくすためにしておくこと

加入記録を調べることが重要です。毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」を確認しましょう。35歳、45歳、59歳の誕生月に来るA4水色封筒の年金定期便には、全ての加入期間の記録が掲載されていますので、特に重要です。最近は「ねんきんネット」での確認が便利です。
 
障害年金を受け取れる人が請求していないことも多いのですが、これは次の機会にお話しましょう。
 
執筆者:北山茂治
高度年金・将来設計コンサルタント

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