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つみたてNISAが延長? つみたてNISAの基本と注意点とは

ファイナンシャルフィールド / 2019年10月28日 9時30分

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子どもの教育費やマイホームの購入資金に老後の生活費など、支出の時期があらかじめ決まっている費用をいかに工面するのかというのは大切なテーマです。   家計収支の改善により貯金を行えるようにすることが第一義ですが、貯金を資産運用で有効活用し収入を複線化していくことは貯金の負担感を減らし資産形成が持続しやすくなる効果も期待できます。資産運用を行う場合は政府が主導する「貯蓄から投資へ」のスローガンにより、さまざまな優遇政策を利用することが大切です。   今回は2018年より制度が開始され注目を集めている「つみたてNISA」について解説させていただきたいと思います。  

「つみたてNISAとは? 」

通常、株式などの資産運用による運用益には20.315%の所得税が課せられます。しかし、つみたてNISAは年間40万円までの拠出額を上限とし、その拠出額を資産運用した結果得られた運用益を非課税とする制度です。
 
つみたてNISAには投資期限が定められており、以前は2018年から2037年の最大20年間が投資期限と定められていました。しかし、現行の方法ではつみたてNISAの制度開始から時間が経過するごとに投資期間が短くなってしまう点が問題視されていました。
 
そのため、今後は投資時期に関わらず、20年間の投資期限が確保できるように調整に入っています。政府は来年度の税制改正大綱に盛り込む予定です。
 
この調整により、投資期限に左右されることなく自分自身のタイミングで制度を利用できるようになりますが、同時に議題に上がっていた制度の恒久化に関しては残念ながら却下されてしまいました。つみたてNISAを開始できる期間は2037年までとなりますので制度の利用の開始時期には注意が必要です。
 

「つみたてNISAの問題点とは」

家計に資産運用の効果をもたらすのに有効な選択肢のひとつになると期待されるつみたてNISAですが、制度を利用する上で注意点や問題点もあります。
 
まず気を付けなければいけないのは一般NISAとつみたてNISAの関係です。一般NISAとつみたてNISAは併用することはできず、もし変更したい場合は1年ごとにどちらか一方の口座を選択することとなります。
 
両制度は1年間の拠出額や投資期間、資産運用の方法に違いがあります。名前がよく似ていますが制度の違いを理解し、誤った制度を利用しないように注意しましょう。
 
つみたてNISAの最大の問題点は運用商品の制限にあります。つみたてNISAは金融庁が定める以下の方針に沿った投資信託でしか資産運用を行うことができません。
 
つみたてNISAで利用できる投資信託は、長期の積立・分散投資に適している必要があります。そのため販売手数料が無料(ノーロード)であり、投資信託を所有している場合に生じる手数料である信託報酬が一定水準以下であり、その負担額を顧客に通知する必要があります。
 
また、投資信託の信託契約期間が無期限または20年以上あり、分配金の頻度が毎月でないこと、そして外貨運用を行っている場合の為替差によるリスクを緩和するなどのリスクヘッジ以外で、デリバティブ取引による運用を行っていないことの全てを満たす必要があります。
 
これらの要件を満たす投資信託は2019年10月1日現在で166本のみとなっています。
 
一般NISAは投資期限がつみたてNISAと比較して短いものの、運用商品は個別株式やREITに各種投資信託など豊富な選択肢がありますので、運用方法に関しては熟知して制度を選択することが大切です。
 

「まとめ」

つみたてNISAは日本在住の20歳以上の方であれば誰でも制度を利用することができます。年間40万円を上限とし、最大20年間にわたって掛金を拠出することができます。年間の拠出額が40万円に満たなくとも翌年に拠出枠を繰り越すことはできません。
 
掛金は金融庁が定める投資信託でのみ運用することが可能で、資産運用の結果得られた値上がり益を非課税とすることができます。解約については制限がなく、資金が必要になった場合は自由に解約することができます。
 
同じく公的制度でNISA制度よりも強力な節税効果を有しているiDeCoは原則60歳まで資金を引き出すことができません。資金の自由度といった点では一般NISAやつみたてNISAの方が有利ですので老後資金はiDeCo、教育資金などはNISAというように資金の使い道に応じて制度を使い分けることが肝要です。
 
執筆者:菊原浩司
FPオフィス Conserve&Investment代表

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