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被害にあった方を助けたい! 寄附金・義援金制度と税金の仕組みとは?

ファイナンシャルフィールド / 2019年12月2日 10時0分

被害にあった方を助けたい! 寄附金・義援金制度と税金の仕組みとは?

2019年は、台風など大きな災害が発生した1年となりました。現在、不自由な生活をしている方々を少しでも支援したいと考えている方もいるかもしれませんが、災害の復興支援のためにお金を寄付した場合、税制面において優遇を受けられるケースがあります。   今回は、寄附金・義援金制度について確認していきましょう。  

寄附金控除とは?

私たち納税者が、大きな災害により被害を受けた地方公共団体などにお金を寄付した場合、所得控除を受けることができます。この所得控除のことを「寄附金控除」と言います。寄付をした地域の特産品などがもらえるので、最近ますます話題となっている「ふるさと納税」も、実は寄附金控除のひとつです。
 
ただし、すべての寄付が控除となるわけではなく、「特定寄附金」と呼ばれる、一定の条件を満たしたもののみが対象です。例えば、高校や大学など、子どもの学校の入学に関して寄付をするものや、政治資金規正法に違反するものなどは、特定寄附金には該当しません。
 

どんな寄付や義援金が対象となるの?

税制においてメリットがある特定寄附金には、一体どのようなものがあるのか、具体的にチェックしていきましょう。特定寄附金は、以下のように細かく定められています。
 
(1)国に対する寄附金
(2)地方公共団体に対する寄附金(ふるさと納税)
(3)指定寄附金
(4)特定公益増進法人対する寄附金(独立行政法人、一定の要件を満たす地方独立行政法人など)
(5)一定の要件を満たす特定公益信託に対し支出した金銭
(6)都道府県知事・指定都市市長が認定したNPO法人に対する寄附金
(7)政治活動に関する寄附金
(8)特定新規中小会社が発行した特定新規株式の取得に要した金額のうち一定の金額

 
災害のために行った寄付は、(1)や(2)の 国、地方公共団体に対する寄付金に該当しますが、寄付をした人に特別の利益が及ぶと認められるものは対象外です。
 
寄付を行い、所得控除を受けたいと考えている方は、その寄付が対象となるのか確認しておくと安心です。詳しくは、国税庁のホームページ(※1)を確認するようにしましょう。
 

控除の申請方法

寄附金控除は、2000円以上の寄付が対象となっており、控除額は次の式によって計算をします。また、特定寄附金の合計額は、所得金額の40%が限度となっています。
 
寄附金控除 = その年中に支出した特定寄附金の合計額 - 2000 円
 
さらに、寄附金控除を受けるためには、確定申告が必要となります。確定申告の際には、寄付した団体などから交付された寄付金の受領書(領収書)が必要となるので、必ず保管しておくようにしましょう。
 
寄附金控除の申請に関して詳しく確認したい方は、国税庁の資料(※2)をチェックしてみてくださいね。そして、来年の確定申告の際は、最新の資料を確認するようにしましょう。
 
いかがだったでしょうか? 多くの災害が発生し、少しでも力になりたいと考えている方は、税制上のメリットが受けられる寄附金控除について、ぜひ検討してみてくださいね。
 
参考
(※1)国税庁 No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)
(※2)国税庁 平成30年分の確定申告に関する手引き等 寄附金控除(ふるさと納税など)を受けられる方へ
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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