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株式投資をしている人にとってはプチ・バブル到来!? それとも黄色信号?

ファイナンシャルフィールド / 2019年12月19日 9時30分

株式投資をしている人にとってはプチ・バブル到来!? それとも黄色信号?

今年2019年は、株式投資をしている人にとって良い1年だったのではないでしょうか? 特に秋以降については、ダウ工業株30種平均について、当初の市場の年末予想であった2万8000ドルもすでに突破し、3万ドルまで視野に入ってきました。   かたや、米中貿易紛争に端を発した貿易を中心とした世界経済の減速懸念がIMF(国際通貨基金)により公表され、実体経済との乖離(かいり)をどう考えれば良いかというお問い合わせもいただきます。この点について考えてみたいと思います。  

GDP(国内総生産)の主要構成項目である消費は比較的堅調だが

GDPの構成項目のうち、一番大きいものは個人消費で、国により程度の差はありますが、おおむね55~70%弱を占めています。この個人消費は、べ―スにある雇用統計が好調なことから力強く推移しています。
 
例えば、米国の雇用統計(毎月第一金曜日に発表)は、2019年に入ってから4%(4%は一般的に目標とされる水準です)を下回る水準で推移しており、それを受けて小売売上高も前月比増と好調に推移しています。
 
一方、日本でも完全失業率は2019年10月で2.4%(完全失業率が4%を下回れば、ほぼ職に就きたい人は就労できていると考えられています)を下回る高水準を維持しており、それを受けた個人消費も堅調で、7〜9月期のGDP成長率は前年比年率+1.4%と報告されています。
 

貿易紛争の影響により輸出が落ち込み

一方で、輸出が2四半期ぶりのマイナス成長へ転落しましたが、この理由は明らかで、米中通称摩擦を背景として「世界経済」が減速していることがうかがえます。最近では、ボーダレス化が加速していることから、米中2大経済大国間の貿易の滞りがグローバルでの企業業績の下押し圧力になっています。
 

企業業績の行方を反映して、形成される株価がおしなべて高値更新

このような背景にもかかわらず、世界各国の株価指数は高値更新を続けていたり、堅調に推移していたり、という状況です。本来株価は、企業が稼ぐであろう力(収益)予想に基づいて形成されますが、そこからの乖離は大きくなっています。
 
ここから人為的な力(超低金利政策)が働いて、意図的に上昇していると予想されます。乖離がますます大きくなれば、やがて「稼ぐ力以上に過大評価されている」と考えた投資家が売りに回るのは時間の問題。筆者は、今の株価が早晩起こる反落の前兆であると思えてなりません。
 
黄色信号が赤信号にかわる前に「一抜けた」をするのが賢明かもしれません。おいしいスープを最後の一滴まで飲み干すことはできないようですね。何事も腹八分目が一番かもしれません。
 
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者

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