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デジタル遺品とは? もしもの時の対処法について

ファイナンシャルフィールド / 2020年1月7日 9時30分

デジタル遺品とは? もしもの時の対処法について

われわれの日常にデジタルは欠かせないものとなりました。しかし、その中には人には見せたくないものもあり、暗証番号でロックなどしているでしょう。   時々、自分ですら暗証番号を忘れることがありますが、もしも、自分自身の身に何かがあった場合にどうなるのでしょうか。ロックを解除するのには時間も費用もかかります。そうなのです。今、相続の現場では『デジタル遺品』に注目が集まっています。  

ネット証券等の利用者が増えている

主なネット証券会社は、SBI証券・楽天証券・カブドットコム証券・松井証券・マネックス証券・GMOクリック証券・岡三オンライン証券の7社。この7社で新規口座を開設する人が増えているようです。
 
最近では、iDeCoやつみたてNISAの開設において、これらのネット証券会社を選ぶ人も増えています。銀行口座をウェブ上で管理する人、ネット銀行を利用する人も増えてきました。今後もますます増えていくでしょう。
 
いつの日か、だれにでも訪れる相続問題。デジタル資産が増えていく中で、もしも、自分の身に何かがあった際は、これらの『デジタル遺品』はどうなるのでしょうか。
 

インターネットの利用者の割合

総務省の平成30年度『情報通信白書』で、インターネットの利用動向調査の結果が発表されました。われわれの生活の中でインターネットが中心になってきたのは、ここ20年ほど。本格的に利用している人たちの相続は、まだ発生していません。ある意味、未曽有の出来事です。
 
下記の表を見ると、この10年間で高齢者のインターネット利用が増加しているのがわかります。実際、皆さんの周りでもそうではないでしょうか。特に60歳以上の年代。2008年の60代は、インターネットを使用していなかった方が半数だったのに対し、2017年時点での60代の方は7割以上の方が利用されています。
 
【個人のインターネット利用者の割合の推移】

総務省:通信利用動向調査2018より
 

現在の平均寿命で見てみると

平成29年総務省発表の日本人の平均寿命は、男性が81.09歳、女性が87.26歳でした。
 
上記の表で見ると、2017年時点での80歳以上のインターネット使用状況は20.1%です。しかし、実際の相続の現場では、この『デジタル遺品』の管理の大変さ、また相続した遺族の方の困難な状況が続々と報告されています。
 
特に、ネット証券を利用していた親の相続で「パソコンの暗証番号がわからない」「ネット証券の暗証番号もわからない」という問題が数多く聞かれ、処理できないうちに、どんどん株価が落ちてしまう事態も発生しています。
 

ますます増える『デジタル遺品』

ところで、インターネットで利用するサービスは、いったいどのような内容が多いのでしょうか。
 
下記の表は、そのサービス状況を年齢別にまとめたものです。やはり各世代ともに、連絡の最大の手段“メール”が一番多く、情報取得やアプリの利用、商品の購入などが目立ちます。
 
金融取引はまだ少ないものの、40代21.8%、30代20.8%、50代18.2%となっています。現在の80代以上の利用が11.4%なので、これからますますインターネットを利用した金融取引は増えていくのではないでしょうか。
 
【インターネットで利用した機能・サービス】

総務省:通信利用動向調査2018より
 

対策は、終活・エンディングノートの作成

最近話題の“エンディングノート”。このデジタル遺品の管理にも最善かと思います。終活・相続対策は、いわば自分が亡くなった後、遺族やお世話になった方への思いやりです。筆者の母が亡くなった際、母の手帳を見て覚えのある方に連絡をしました。しかし、今はどうでしょう。
 
筆者自身も手書きの“アドレス帳”は持っていません。もはや、友人・知人との連絡手段は、スマホとPCです。ならばやはり、暗証番号を残し、亡くなった際に連絡をしてほしい人をわかりやすくしておく必要があるでしょう。
 
しかし、暗証番号は簡単に人には知られたくないものです。そんなときは、エンディングノートに書いておき、上からマスキングテープ等を貼り、目につきづらくするのはいかがでしょうか。そして、エンディングノート自体もすぐには人の目に触れない所に置きましょう。
 
さらに、お財布等の簡単に人が触れないものの中に「〇〇にエンディングノートがあります」と残しておくのも良いでしょう。なぜなら、人が亡くなったとき、遺族はお財布の中身は必ず確認します。
 
執筆者:寺門美和子
ファイナンシャルプランナー、相続診断士

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