キャッシュレスで払ったのに還元されてない!? 還元対象になる条件をおさらい
ファイナンシャルフィールド / 2020年1月15日 9時30分
2019年10月から始まったキャッシュレス・ポイント還元。開始から数ヶ月たったものの、条件をしっかり把握できていない人もいるのではないでしょうか? また、還元されるお金はいつ、どのように戻ってくるのでしょうか?
キャッシュレス・ポイント還元事業って?
確認しておきたいのは、キャッシュレス・ポイント還元事業とは、どのような事業のことなのかです。この事業は国が定めた還元事業であり、2019年10月1日の消費税率引き上げに伴い、消費を冷え込ませないための対策のひとつ。
キャッシュレス決済をすることで生産性向上や消費者の利便性や安全性を考えて考案されており、一定期間はポイントを還元することで消費を促し、一定期間の間にお店側も消費者も慣れてほしいという思惑があるようです。実施期間や還元率には決まりがあります。知っておきましょう。
対象店舗:本事業に登録された加盟店
制度の実施期間:2019年10月1日~2020年6月30日(予定)
ポイント還元率:・原則として購買金額の5%
・フランチャイズチェーン参加の中小・小規模店舗等では2%
各決済の違い
キャッシュレス決済の方法には、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、スマホ決済の4つがあります。それぞれに特徴がありますので、何がどのように違うのかを知っておきましょう。
●クレジットカード
クレジットカードのポイント還元では、請求額から還元額を差し引く場合と、ポイント付与で還元する場合があります。ただし、還元されるポイントには上限額があり、月額1万5000円までがほとんど。また、家族カードを利用している場合は、全てのカードを含めての上限が月額1万5000円までが多いようです。
還元のタイミングは、クレジットカードの決済日や契約内容によって変わりますし、決済してすぐにポイント還元されることはありません。自分のポイントがいつ還元されるのかは、利用しているクレジットカード会社に確認しましょう。
●デビットカード
ポイントの還元上限額は、クレジットカードと同じく月額1万5000円が多いようです。利用方法もクレジットカードと同じですが、即座に口座から利用額が引き落とされるのがデビットカードです。個人それぞれの契約ごとにポイントが集計されるのが、クレジットカードとの大きな違いです。
還元されるタイミングは、利用した月の翌月です。還元するときは、銀行口座に還元額を充当させます。還元時に口座を解約している場合には、還元の対象外となる場合があります。解約は、還元後に行いましょう。
●電子マネー
電子マネーとは、通貨や紙幣の代わりにデジタルデータを介して支払いを行う決済システムのことで、代表的なものとしては、WAONやnanacoなどがあります。例えばWAONの場合、ポイントの還元上限額は月額1万5000ポイントです。
ポイントの還元を受けるときには、事前登録が必要なこともあります。
WAONの場合であれば、WAON端末で受け取る必要があり、受け取ることができる場所は、イオンなどに設置されているWAONステーション、イオン銀行ATM(一部除く)、ファミリーマートに設置のFamiポートなどです。モバイルWAONを利用している場合では、モバイルWAON上で確認および受け取りが可能です。
●スマホ決済
一般的に〇〇Payといわれる、スマホに登録したクレジットカードや携帯の利用料金から決済する方法がスマホ決済です。
ポイント還元上限額は1回払いの上限額は2万5000円相当、月額の還元上限額は2万5000円相当となっていることが多いようです。スマホ決済ではポイントを付与することで還元されます。付与される時期は、サービスごとによって違っています。
自分が利用しているスマホ決済の場合、いつ付与されるのかを確認しておきましょう。また、会社ごとに還元事業とは別に独自のポイントを付与したり、上乗せでポイントを付与したりする場合もあります。
使えるお店に注意しよう
あたり前ですが、キャッシュレス決済が導入されている店であっても、制度に加入・登録していないお店では還元を受けることはできませんし、還元対象の支払い方法でも、還元対象店舗でない場合には還元は受けられません。
特に大手チェーン店や加盟店登録していない店、コンビニの場合には、フランチャイズ店かどうかの確認が必要です。
対象店舗の場合、店頭のステッカーやのぼりなどが掲示されていますので、確認してください。また、決済アプリでも対象店舗が確認できます。あらかじめどこが対象となっているのか確認しておくと安心です。
まとめ
私たち消費者にとっては、うれしいポイント還元制度。買いたいものがあるのなら、ポイント還元が受けられるお店を選ぶとお得になります。とはいえ、ポイント欲しさに必要以上に買い物をするのは言語道断。ポイントに惑わされることなく、本当の意味での賢い消費者になりたいものです。
執筆者:飯田道子
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
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