働く女性のキャリア・お金に対する意識は男性よりも高い!?
ファイナンシャルフィールド / 2020年1月23日 9時30分
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2019年は平成から令和へと大きく時代が変わった年でした。また、「働き方改革」が本格化した1年でもありましたが、女性の働く意識への影響はどうなのかも気になるところです。 今回は、日本FP協会が行った「働く女性のくらしとお金に関する調査」をもとに、働く女性の仕事やお金に対する意識を見てみましょう。
働く女性は増えている!
2019年2月に総務省が発表した「労働力調査」によると、働く女性の割合は全年齢ベースで51.3%となり、50年ぶりに5割を超えたということです。
女性の社会進出が進み、働く女性も増えていますが、女性たちの仕事やお金に対する意識はどうなのでしょう。
日本FP協会が20代から50代の働く女性に行っている「働く女性のくらしとお金に関する調査」は2019年で3回目ですが、働く女性のホンネや暮らし、マネープランへの考え方が反映されています。
キャリア志向? 仕事に対する女性の意識は?
働く女性は、そもそもどういう意識で働いているのでしょうか。「外で働きたい」は6割強、「家庭に注力したい」は4割弱と、すべての女性が本当に働きたくて働いているわけではないということがわかります。
また、「どうせ働くならバリバリ働きたい」は3割強、「ゆるく働きたい(家計の足しになる程度)」が6割強という結果になっています。キャリア志向で思い切り仕事をするというよりは、家庭と仕事の両立が厳しいのか、余裕を持った働き方をしたいという女性のホンネがうかがえます。
4割の女性が「配偶者特別控除の改正が女性の社会進出を推進する」と感じている
2018年1月から、配偶者控除の上限額が年収103万円から150万円になり、同時に配偶者特別控除も上限額が年収141万円から201万円に引き上げとなっていますが、こちらの影響も見てみましょう。
まず、この改正について知っていた人は47.7%、知らなかった人は52.3%でした。さらに配偶者の有無別で見ると、「知っていた」のは配偶者がいない人が39.5%、配偶者がいる人では57.9%となり、やはり配偶者がいる人により浸透しているようです。
ただし、配偶者がいる人にこの改正による影響を聞いてみると、家計に良い影響を受けたという人は11.3%、働き方が変わったという人は7.7%と、すぐに影響を受けているわけではないようです。
しかし、「配偶者特別控除の改正が女性の社会進出を推進すると感じているか」という問いには、全回答者の40.3%が肯定しています。今後の女性の働き方に少なからず影響を与える改正だったと思われます。
働く女性のお金に対する意識は?
最後に、働く女性のくらしやお金に対する意識を見てみましょう。
自分のことを貯蓄上手だと認識している女性は45.3%、また節約上手だと認識している女性は49.6%となっており、約半数が節約に自信を持っているようです。
また、全回答者に「生活の余裕や貯蓄を増やすために行っていること」を聞いたところ、1位は食費を減らす、娯楽を我慢するなどの「変動費の節約」で41.4%、2位が「家計簿をつける(お金の流れを把握する)」で38.9%、3位が保険や電気料金プランの見直しなどの「固定費の節約」で30.8%でした。
忙しい中、家計簿をつけたり節約に励んだりしている姿がうかがえます。
節約に励むだけでなく収入アップを試みている女性も増えています。4位の「副業で収入を増やす」は、前年の調査に比べると19.4%から24.3%へと4.9ポイント上昇しています。
また、5位の「仕事を始める・仕事に打ち込む」は12.9%から23.1%へと10ポイント以上も上昇しています。
他の先進国と比較すると、日本では国会議員や企業での管理職に占める女性の割合はまだまだ低いのが現状です。ただ、この調査結果を見る限り、置かれた環境の中でしっかりと仕事やお金に向き合っている女性の姿が浮かんできます。
今後、より女性の社会進出を進めるためには、配偶者特別控除の改正のような制度改正だけでなく、家事や育児への役割分担など、男性を含めた社会全体の意識改革がまだまだ必要だといえそうです。
(出典)
日本FP協会「働く女性のくらしとお金に関する調査2019」
執筆者:福島佳奈美
DCアドバイザー
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