孫育てはつらいよ。体力的にも金銭的にもおばあちゃんの負担がキツイ
ファイナンシャルフィールド / 2020年1月26日 3時0分
共働き家族が急増している昨今では、忙しい両親をサポートするため、「孫育て」をしている人が増えています。 自分の子どもの手助けをするため、かわいい孫の成長を楽しみにがんばっているものの、体力的に疲れてしまったり、金銭的に負担を感じたりと、モヤモヤを抱えている人もいるかもしれません。 株式会社主婦の友社は、孫がいる50代~70代の女性を対象に、「孫育てに関する意識調査」を実施しました(※)。
共働きの親のサポートで孫の面倒をみることが多い
イマドキのおばあちゃんは、孫の平均人数は2.3人で、孫に「ばぁば」(45.5%)、「名前や愛称」(24%)で呼ばれている、もしくは呼ばれたいようです。「おばあちゃん」と呼ばれるのに抵抗があるのかもしれませんね。
孫の面倒をみるのはどのような時かと聞くと、「自宅に遊びに来た時」(60.3%)、「帰省してきた時」(37.1%)が多い結果になりました。
それ以外に「親が子どもを連れて行ない外出の時」(36.4%)、「親が病気になった時」(34.7%)、「孫が病気で保育施設に預けられない時」(32.2%)、「保育園、幼稚園、学校が終わってから親が帰ってくるまで」(23.1%)、「親が出張などで不在の時」(20.7%)と、おばあちゃんが共働きの親をサポートする重要な役割を担っていることが明らかとなりました。
また、約6割(58%)が、1ヶ月に1回以上の頻度で孫の面倒をみていることがわかりました。中には「ほぼ毎日」(10%)、「1週間に4~5日」(6%)と、孫の世話を高齢な親に任せっきりの人もかなりいるようです。
主にどのような面倒をみているかというと、「一緒に遊ぶ」(66.9%)だけでなく、「食事をつくる、差し入れる」(58.7%)や、「遊びに連れて行ったり、買い物に連れて行く」(46.3%)、「お風呂に入れる」(28.9%)、「保育園・幼稚園の送迎」(22.3%)など、サポート内容は多岐にわたります。
遊ぶにしてもお風呂に入れるにしても体力が必要ですし、食事や買い物など金銭的負担もばかにならないのではないでしょうか。
半数以上が年間10万円以上を孫のために使う。3人に1人が出費を負担に感じる
そこで、孫に使うお金は年間いくらか尋ねると、半数以上(53%)が、年間10万円以上を孫のために使っていて、そのうち20万円以上使っている人は32.0%いることがわかりました。
どのような時にお金を使うかというと、誕生日やクリスマス、お年玉など「イベント時のプレゼント代」(89.3%)や七五三や入園入学などの「お祝い事」(73.6%)の他、「おでかけや旅行、外食など、一緒に過ごした際の経費」(65.2%)もおばあちゃんが支払っているようです。
この他にも家で食べさせる食事にかかる費用や、エアコンやお風呂にかかる光熱費など、目にみえない費用がかかっているはず。
孫に使うお金が負担になっていると感じることがあるかを聞くと、約3人に1人(28%)が孫への出費を負担に感じることがあると回答しました。
かわいい孫でも長時間の世話は疲れる。半数以上が孫育てでモヤモヤを感じている
孫の世話をしていて疲れると感じる時は「(けがをさせてはいけない、風邪をひかせてはいけないなど)気を使う時」(60.3%)が最も多く、次いで、「長時間一緒にいる時」(47.9%)と、かわいい孫とはいえ長時間の保育には疲れを感じていることがわかりました。
また、52%と半数以上の人が「孫育て」をしていて、言いたくても言えないことや、モヤモヤと不満などを抱くことはあるようです。
「自分の体調が良くなかったり、疲れている時」(60.3%)や、「自分の子どもやその配偶者と意見が食い違う時」(46.0%)にモヤモヤするようです。
お世話の仕方の違い(46.9%)やしつけのポイント(42.2%)、甘やかすか厳しくするか (40.6%)など、自分が子育てしていた時代との違いにモヤモヤを募らせているみたいですね。
この世代は、仕事や子育てが終わってようやく自由な時間ができる時。孫との時間も大切ですが、ほぼ全員(95.9%)自分のためにも時間を使いたいと考えていることがわかりました。
共働きが当たり前になった現在、保育園不足や学童保育の限界などで、祖父母に頼らざるを得ない状況です。祖父母をあてにしなくてよい子育て支援制度の拡充が望まれますね。
【出典】
※株式会社主婦の友社「孫育てに関する意識調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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