iDeCoってどんな制度?メリット・デメリットとあわせておさらいしよう
ファイナンシャルフィールド / 2020年2月3日 9時0分
![iDeCoってどんな制度?メリット・デメリットとあわせておさらいしよう](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_68946_0-small.jpg)
今後、働く高齢者が増えることが予想されるなか、国は老後に備えた資産形成を後押しするため、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の加入年齢や受給年齢の上限の引き上げを検討していることが報道されました。 iDeCoという言葉は聞いたことがあるけど、どんな制度なのか知らないという人も、少なくないのではないでしょうか?今回は、iDeCoの制度やメリット・デメリットなどについて、確認します。
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、私的年金の1つで、自分で掛金額や商品(投資信託や預貯金など)を決めて運用し、運用後の金額(掛金と運用損益の合計)を将来、年金(または一時金)として受け取ることができるなど、公的年金にプラスして給付が受けられる年金制度です。
最大の特徴は、運用時や受取時などに「税制優遇制度」があることです(詳細は、後述のiDeCoのメリットを参照)。iDeCoは、税金の優遇を受けながら、個人が老後資金を準備することができる制度ということになります。
iDeCoに加入できる人と毎月の掛金額の上限
iDeCoに加入できる人は、60歳未満の方であれば、ほとんどの方が加入できます。毎月の掛金額の上限は、国民年金の被保険者種別により異なります。以下に、毎月の掛金額の上限例について、主なものを挙げます。
1、第1号被保険者(自営業者など): 月額6万8000円まで
(付加保険料を支払っている、または国民年金基金に加入している場合は、両方合わせて、月額6万8000円まで)
2、第2号被保険者(会社員・企業型確定拠出年金に加入していない): 月額2万3000円まで
3、第2号被保険者(公務員・私立学校教職員): 月額1万2000円まで
4、第3号被保険者(専業主婦/主夫など): 月額2万3000円まで
なお、毎月の掛金額は、その上限の範囲内で月額5000円以上、1000円単位で決めることができます。
iDeCoの主なメリット
iDeCoの主なメリットは、以下のとおりです。
1、利息・運用益が非課税
iDeCoで運用した場合の利息・運用益については、税金がかかりません。
(通常、利息・運用益にかかる税率は、20.315%)
2、掛金が全額所得控除の対象
掛金が全額所得控除される(課税対象の所得を少なくすることができる)ため、税負担を軽減することができます。
(当年分の所得税は還付され、翌年分の住民税が軽減されます)
3、受取時も一定額まで税制優遇が受けられる
一括(一時金)で受け取る場合は「退職所得控除」、年金で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象となるため、一定額まで税金がかかりません。
iDeCoの主なデメリット
iDeCoの主なデメリットは、以下のとおりです。
1、原則60歳まで受け取ることができない
原則60歳まで、iDeCoからお金を受け取る(引き出す)ことができないため、住宅購入や教育資金など、必要な費用が発生した場合でも、自由にお金を受け取る(引き出す)ことができません。
また、iDeCoの利用開始年齢が50歳以降の場合は、60歳で受け取ることができず、受け取れる年齢がさらに遅くなります。
(例: iDeCoの利用開始年齢が55歳の場合、受け取り開始可能年齢は63歳など)
2、手数料が発生する
無料で利用できるわけではなく、加入時に支払う「2829円」、毎月支払う口座管理手数料「171円」、運営管理機関への手数料(運営管理機関によって異なります)などを支払う必要があります。
3、場合によっては元本割れする可能性も
投資信託で運用した場合、元本割れする(支払額よりも給付額が少なくなる)リスクがあります。
まとめ
税制優遇などメリットが多いiDeCoですが、拠出(積立)したお金は、原則60歳まで受け取れない(引き出せない)ことや、手数料を支払う必要があるなど、注意しておきたいデメリットもあります。
iDeCoのメリット・デメリットや、自身のライフプランなどを十分考慮し、無理なく利用することをお勧めします。
執筆者:中田真
CFP(R)認定者、終活アドバイザー
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