やっぱり「無料」は危険? 騙されてはいけないタダ商法
ファイナンシャルフィールド / 2020年2月23日 10時0分
「無料お金の相談会」「無料きもの着付け教室」「無料お試しサンプル」など、無料で試せるサービスや商品は数多くありますが、実際は、このようなサービスを利用すると、強引な勧誘を受けたり、しつこく付きまとわれるリスクがあります。 今回は、危険な「無料」のイベントや商品、そして、もしもの時の相談窓口について、ご紹介します。
「タダ」のサービスの目的とは?
「タダより怖いものはない」という言葉があるように、慈善サービスやボランティアでない限り、「無料」のものには、何かしらの目的や意図があります。無料のサービスや商品を利用する場合は、その目的をしっかりと考え、強引な勧誘やトラブルに巻き込まれないよう、注意することが大切です。
例えば、金融機関などが実施している「無料のお金の相談会」もその一つです。大手の銀行や証券会社が、相続や住宅ローンなどの相談に乗ってくれるので、安心して参加しているという方もいるかもしれません。
しかし、名前が知られている大手の会社だからといって、決して安心してはいけません。金融機関は、「お金の相談会」を慈善事業で行っているわけではなく、「営業活動の場」として利用しています。顧客の資産状況を聞き出し、投資を勧めてきたり、保険を勧めてきたりする可能性があります。
お金について、本当に相談をしたい場合は、「相談料」として、きちんとお金を支払う方が、無駄な勧誘を受けることは少ないでしょう。一つの相談窓口ではなく、複数の方から意見を聞くのも有効です。
被害に遭いやすい人とは?
詐欺や強引な勧誘にはさまざまな手口がありますが、一般的に、消費者被害に遭いやすいのは、高齢者です。
高齢者は、年金や退職金、今までの貯蓄など、大きな財産を持っている可能性があるため、言葉巧みにいいくるめられてしまう場合があります。先ほどの「無料のお金の相談会」も、「退職金の運用」や、「老後資金の貯蓄」、「相続対策」などをテーマとして扱い、高齢者をターゲットとしているケースもよく見られます。
高齢者を強引な勧誘被害から守るためには、本人だけではなく、その家族も、しっかりと注意を払ってあげることが大切です。特に、保険や投資については、家族も一緒に、どんな金融商品を持っているのか、いくらくらい投資しているのかなどをチェックしてあげるとよいでしょう。
金融機関の営業員に勧められて、手数料が高すぎるものや、無駄な保障内容が付いている保険などを購入してしまっている場合、売却や解約を検討するなど、一緒に対応するようにしましょう。
困ったときの相談窓口
強引な勧誘を受けて、無理やり商品を買わされてしまった場合などは、頼れる相談窓口に問い合わせを行ってみましょう。消費者庁(※1)や独立行政法人 国民生活センター(※2)のホームページには、さまざまな詐欺被害やトラブルについて、情報が掲載されています。現在何か困っていることがある方は、まず、チェックするとよいでしょう。
いかがだったでしょうか。「自分は大丈夫」と思っていても、「無料」のサービスは世の中に溢れており、実は誰でもトラブルに巻き込まれる危険性があります。今回の記事を参考にしながら、被害に遭わないように、ぜひもう一度、家族みんなで身を引き締めていきましょう。
[出典]
(※1)消費者庁
(※2)独立行政法人 国民生活センター
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
関連記事
あなたの親は大丈夫?高齢者を狙った怪しい勧誘
親切な人だと思ったら、勧誘だったのか。投資初心者が知っておきたい、人間のリスクって?
「結構です」ではなくて「要りません」 ハッキリ断るべき電話勧誘の実態
この記事に関連するニュース
-
最近目立つ「押し買い」とは? 国民生活センターに聞く生活トラブル対処法
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年5月1日 17時50分
-
「退職金が3倍になった」という投稿を真に受けてはいけない…精神科医が教えるポジティブ投稿の本当の読み方
プレジデントオンライン / 2024年4月28日 15時15分
-
43歳一人暮らし、貯金1640万円。貯金や家計管理の方法は、このままでよいのでしょうか?
オールアバウト / 2024年4月27日 12時20分
-
〈著名人かたる偽SNS投資広告〉「詐欺師は私たちのように地獄に落ちてほしい」米メタ社の日本法人を集団提訴した被害者たちの苦悩「娘の高校入学金をだまし取られ、家族を泣かせてしまった…」
集英社オンライン / 2024年4月25日 21時28分
-
いくら通報しても意味がない…フェイスブックの「なりすまし詐欺広告」が社会問題に発展した根本原因
プレジデントオンライン / 2024年4月14日 10時15分
ランキング
-
1日銀がこれほどまで円安を「無視」する3つの理由 「為替は管轄外」では、結局うまくいかない?
東洋経済オンライン / 2024年5月4日 9時30分
-
224年度の企業倒産、1万件超か 原材料高、人手不足が収支圧迫
共同通信 / 2024年5月4日 15時30分
-
3相鉄線「屈指の閑散駅」ついに一新へ! 大幅イメチェン&新改札も 完成時期は?
乗りものニュース / 2024年5月4日 8時42分
-
4箱根にフロントもない「無人ホテル」開業 〝不便さ〟感じる? 記者が体験してみた
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年5月4日 18時38分
-
5過度な動き「ならす必要も」=円安、介入コメントせず―鈴木財務相
時事通信 / 2024年5月3日 23時51分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください