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「収入のない専業主婦の生命保険(死亡保障)は必要ない」って本当?夫は遺族年金をもらえる?

ファイナンシャルフィールド / 2020年2月28日 3時0分

「収入のない専業主婦の生命保険(死亡保障)は必要ない」って本当?夫は遺族年金をもらえる?

収入のない専業主婦(主夫)が亡くなっても、残された家族の生活費が不足することはないので、生命保険(死亡保障)は必要ないと考えられがちです。 本当にそうでしょうか。万一、専業主婦(主夫)が亡くなった場合、家事は誰がするのか考えてみましょう。

生命保険(死亡保障)は何のために必要?

家計を支える方に万一のことがあったときに、残された家族が経済的に安心して暮らせるように備える方法の1つに生命保険(死亡保障)の加入があります。
 
専業主婦(主夫)が亡くなった場合、夫(妻)は、専業主婦(主夫)がしていた家事(炊事、掃除、洗濯、縫い物・編み物、家庭雑事)、介護・看護、育児、買い物などを行わなければなりません。
 
内閣府経済社会総合研究所が、国民経済計算部 地域・特定勘定課「無償労働の貨幣評価」(平成30年12月)」という報告書の中で、専業主婦(無業有配偶)の家事活動を年額に換算すると、家事・買い物が250.9万円、介護・看護が8.9万円、育児が44.7万円であると試算しています。
 
家事を家事代行サービスなど外部の業者に頼むとなると、その費用は決して少なくはありませんので、専業主婦(主夫)も生命保険(死亡保障)に加入する必要があるといえるでしょう。
 
生命保険(死亡保障)に加入する場合、保障額をいくらにするかは、遺族年金を考慮して決めます。専業主婦(主夫)でも、遺族年金の受給資格を満たせば遺族年金が夫(妻)に支給されます。
 
では、遺族年金がどういう要件を満たせば支給されるのか見てみましょう。

専業主婦(主夫)が亡くなっても、夫(妻)に遺族年金は支払われる?

遺族年金には、遺族厚生年金と遺族基礎年金があります。配偶者が専業主婦(主夫)の場合、専業主婦(主夫)が亡くなった場合に、夫(妻)が受け取ることができるのは、遺族基礎年金です。
 
遺族基礎年金は、国民年金の被保険者等であった方が、受給要件を満たしている場合に、亡くなられた方に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に対して支給されます。「子」の有無がポイントです。
 
まず、受給要件について確認しましょう。原則、被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある人が死亡したときに、遺族基礎年金を受給できます。
 
ただし、死亡した方の保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が、加入期間の3分の2以上あることが必要です。
 
なお、令和8年4月1日前の場合は死亡日が65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けることができます。
 
夫(妻)が会社員や公務員の場合、専業主婦(主夫)の保険料は夫(妻)の厚生年金保険料と一緒に自動的に納付されますので心配いりません。自営業の場合は、保険料の滞納に気を付けましょう。
 
次に、「生計を維持されている」とはどう状況をいうのか見てみましょう。「生計を維持されている」とは、原則として次の要件を満たす場合をいいます。
 
(1)同居していること(別居していても、仕送りしている、健康保険の扶養親族である等の事項があれば認められます。)。
(2)加給年金額等対象者について、前年の収入が850万円未満であること(所得が655万5000円未満であること)。
 
この要件も問題なさそうです。
最後に「子」とは、18歳になった年度の3月31日までの間にある子(20歳未満で、障害等級1級または2級の障害状態にある子)をいいます。
 
これらの条件をすべて満たすと、遺族基礎年金として、平成31年度の金額で、年額78万100円+子の加算を受け取ることができます。子の加算(年額)は、第1子・第2子が各22万4500円、第3子以降が各7万4800円です。

まとめ

専業主婦(主夫)は働いていないので生命保険(死亡保障)は必要ないと思いがちですが、万一、専業主婦(主夫)が亡くなれば、これらの家事はすべて他の誰か(たいていは残された夫(妻))がしなければいけません。
 
自分でやろうとすれば、残業や休日出勤、残業などができなくなる可能性があり、収入が減るかもしれません。家事代行サービスなどを利用すれば生活費が増え、経済的な負担が増します。
 
専業主婦(主夫)も、生命保険(死亡保障)への加入を検討することをお勧めします。生命保険(死亡保障)には、定期保険、終身保険、養老保険があります。加入するなら、割安な保険料で大きな保障を得られる、定期保険が良いでしょう。
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。

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