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医療保険を理解しよう! ~最適な入院日数は?~

ファイナンシャルフィールド / 2020年3月9日 22時0分

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医療保険について、十分に理解している人は少ないかもしれません。特に、「入院日数はどれくらいが最適か」を考えて医療保険に入っている人は、どれくらいいるのでしょうか? 一度、契約内容を見直してみてもいいかもしれません。  

医療保険の入院日数とは何か?

医療保険には、入院日数というものがあります。これは、1回の入院あたりの限度日数を指します。限度日数が60日であれば、入院1回あたり60日分までの保険金を支払ってもらえるということです。
 
入院1日あたり5000円を支払うという契約の医療保険であれば、
5000円/日×60日=30万円
となり、30万円まで入院給付金を支払ってもらえます。入院日数が60日よりも少なければ、入院した日数分が支払われます。
 
では、入院日数が60日を超えてしまった場合は、どうなるでしょうか?限度日数が60日であれば、60日分までしか支払ってもらえません。この場合、「限度日数は60日でよかったのだろうか?」という疑問がわくことでしょう。そこで参考にしたいのが、平均入院日数です。

平均入院日数を理解しよう

今日では、医療技術の向上により、入院日数が減少しています。厚生労働省の統計データ(※)を確認すると、平均入院日数は以下です。
 
平均入院日数:29.3日
 
このデータは、各年齢、各傷病の総数から算出した平均値ですので、医療保険の入院日数を決めるときには、自分の年齢相応の平均値を確認するとよいでしょう。
 
さらに、10年後、20年後、30年後など将来のことを考えると、自分の年齢よりも上の世代の平均値も確認しておくのがオススメです。

各傷病の平均入院日数を知ろう

それぞれの病気によっても、入院日数は異なります。例えば、がんの入院日数は年々、減少傾向にあります。早期発見できるようになったのが理由とされています。先ほどの統計によれば、がんの平均入院日数は以下のようになっています。
 
がんにおける平均入院日数:16.1日
 
また、その他の病気の平均入院日数は以下です。
 
循環器系の疾患における平均入院日数:38.1日
呼吸器系の疾患における平均入院日数:25.3日
消化器系の疾患における平均入院日数:10.8日
骨折における平均入院日数:37.2日

 
限度日数を30日に設定すると不足する病気もあります。「限度日数を60日にすれば大丈夫なのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、もっと入院日数が長い病気もあります。例えばアルツハイマー病です。
 
アルツハイマー病における平均入院日数:252.1日
血管性および詳細不明の認知症における平均入院日数:349.2日

 
医療保険だけで賄おうと考えると、限度日数が60日では足りなくなってしまいます。この場合、61日目以降は、預貯金などで対応できるようにしておかなければならないということになります。

「1入院あたり」の意味を理解しよう

1入院あたり限度額が60日なら、「一度退院して再度入院すれば、また入院給付金をもらえるのでは?」と考える人もいるでしょう。異なる傷病での再入院なら、給付金をもらえる可能性があります。医療保険の契約内容によって異なりますので、契約内容を確認してみることをオススメします。
 
一方で、同じ傷病であれば、同一入院とみなされ、すぐに入院給付金をもらうことはできません。契約内容によって異なりますが、おおむね180日の間があけば、また、1入院あたり限度額が60日で支払ってもらえることもあります。
 
契約内容によっても異なりますので、必ずもらえる訳ではありません。ご自分の契約内容を確認してください。
 
まとめると、
・医療保険の入院日数を理解する。
・自分が必要であると考える1入院あたりの限度日数を知る。
・再入院時には、入院給付金が支払われないケースがある。

 
[出典](※)厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況 3.退院患者の平均在院日数等」
 
執筆者:岡田文徳
認知症大家対策アドバイザー

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