女性の働き方への意識はライフステージでどう変わる?変化点は30歳前後
ファイナンシャルフィールド / 2020年3月25日 10時15分
![女性の働き方への意識はライフステージでどう変わる?変化点は30歳前後](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_73204_0-small.jpg)
かつて女性は結婚・出産で仕事を辞め、専業主婦、というのが一般的でした。今では出産後も仕事を続ける女性が増え、保育園の待機児童問題が話題になるように、育児をしながら仕事をするのが普通になっています。 スターツ出版株式会社(本社:東京都)が運営する女性サイト「OZmall」 は、「今後の働くことに対する考え方は?働き方アンケート」を発表しました(※)。 女性はライフステージや子どものあるなしで、働き方に関する意識にどのような違いがあるのか、結果をみていきましょう。
女性の3割が定年まで、定年後も働き続けたいと考えている
「今後の働き方について教えてください」と尋ねたところ、「当面は働き続けたい」と答えた人が40.0%と最も多く、「定年後も働きたい」(18.8%)、「定年まで働いてから辞めたい」(9.9%)が続きました。
結婚・出産で退職するのが普通だったのはもう昔のこと。「結婚・妊娠したら辞めたい」は9.6%にとどまり、定年まで、さらには定年後も働きたいという女性が3割近くとなっています。
ただし、「当面は働き続けたい」と回答した人でも、アラサー独身女性は「結婚」、アラサーDINKS女性は「育児」「親の介護」などによってはどうなるかわからないといった声が多く寄せられました。
アラサーだと、これから結婚・出産を控え、実際にその時が来ないとわからないという人が多いのだと思われます。
一方で、アラフォー独身女性は「定年後も働き続けたい」が、全体より7.2%多い26.0%となりました。「定年まで働いただけではお金が足りない」「社会と接点を持っていたい」というコメントがありました。働いていた方が人との繫がりが持て、孤独になることはないですよね。
30歳前後で働き方に関する意識が変わる?
「出産後、仕事はどうしますか?」という問いには、全体では「出産後も働き続けたい」が44.6%と最も多く、「出産後は仕事を辞めたい」(15.3%)、「出産後は相手の意見に合わせたい」(18.1%)、「わからない・その他」(22.0%)という結果となりました。
「出産後も働き続けたい」はアラサー既婚女性では60.2%と平均より15.6%高く、若年独身女性では25.6%と平均より19%も低くなりました。
アラサー既婚女性からは、生活水準を維持したい、社会との繫がりを重視したいという声が多く寄せられました。仕事を辞めて今の半分の収入で家族で生活するには、どうしても我慢を強いられます。
また、子どもとママ友だけの狭い世界で過ごすのは、これまで社会で活躍していた女性にはつらいかもしれません。
一方、20代前半の若年独身女性では、仕事より結婚、育児に専念したいというコメントが多くみられました。まだ社会経験が少ないせいか、キャリア志向は低いようです。ある程度仕事を任されてくる30歳前後から、出産後も働き続けるかどうかの意識が変化してくるのだと思われます。
「働くこと」をお金のため以外に社会との繫がりや自己実現の手段として捉えている
「あなたは今、何のために働いている?」という質問には、「将来の貯蓄のため」(83.7%)、「家計のため」(81.7%)が8割を超えました。
お金のためというのはもちろんですが、「社会との関わりを築くため」(50.4%)、「自分の成長のため」(45.6%)、「働きがいを得るため」(38.0%)、「社会に貢献するため」(22.0%)、「よりよい人間関係を築くため」(11.6%)というように、社会や人との繫がり、もしくは自己実現の場として、働くことに意義を感じているようです。
ワーキングマザーについては、「将来の貯蓄のため」が全体より21%低い62.7%にとどまり、「働きがいのため」は42.9%と、全てのライフステージで最も多い結果となりました。具体的には「仕事をしていた方が生きがいにもなるし、人と関わることができる」といったコメントがみられました。
また「社会との関わりを築くため」と答えたのは子どもがいない既婚者が多く、アラサー既婚女性だけでみると67.7%、アラフォー既婚女性でみると60.5%となりました。「社会との接点を持ち続けていたい」というのが主な理由のようです。
以上の結果から、女性にとって「働くこと」は収入のためだけではなく、社会との接点を持ったり自分の成長や生きがいとして重要であることがわかりました。今ではテレワークなど在宅勤務できる制度も整いつつあり、育児をしながら働く女性はますます増えてくるでしょう。
出典 ※スターツ出版株式会社「今後の働くことに対する考え方は?働き方アンケート」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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