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サラリーマンが知っておきたい、手取り収入を増やすための節税方法とは?

ファイナンシャルフィールド / 2020年3月26日 22時30分

サラリーマンが知っておきたい、手取り収入を増やすための節税方法とは?

マネーセミナーを行っておりますと、「お金の増やし方」に興味がある方はもちろんのこと、「節税」に興味を持ってらっしゃる方も一定数いらっしゃいます。 収入が増えなくても節税をすれば手取り収入が増える(自由に使えるお金が増える)ということでしょう。 そこで今回は、サラリーマンのための「手取り収入を増やすための節税方法」について解説していきます。

「手取り収入になるまで」を知る

私たちファイナンシャル・プランナーは、手取り収入のことを「可処分所得」といいます。サラリーマンの可処分所得は、以下のような式で表します。
 
「可処分所得 = 収入 - ( 社会保険料 + 所得税 + 住民税 )」
 
この式から分かることは、手取り収入としてあなたの手元に来るまでに、社会保険料、所得税、住民税が給料から引かれるということです。
 
そして、手取り収入を増やすために節税をするということは、所得税、住民税について節税をするということです。

所得税を節税するには?

所得税額を算出するときは、以下のような式で計算します。
 
「所得税額 = 課税所得金額 × 所得税率」
 
上の式の「課税所得金額」は、以下のような式で算出します。
 
「課税所得金額 = 総所得額 - 所得控除額」
 
つまり、所得税を節約するには、上の式の「所得控除額」を大きくすれば良いということになります。

住民税を節税するには?

住民税額を算出するときは、以下のような式で計算します。
 
「住民税 = 所得割額 + 均等割額」
 
上の式の「均等割額」は、所得に関係なく一律で決まっています。
「所得割額」はどうなっているのかというと、所得割額は以下のような式で算出します。
 
「所得割額 = 課税標準総所得額 × 10% - 調整控除額」
 
上の式の「調整控除額」は、配偶者や扶養家族など、人的控除ごとに定められた金額となります。「課税標準総所得額」をもう少しひもといていくと、以下のような式で算出することができます。
 
「課税標準総所得額 = 総所得金額 - 所得控除額」
 
所得税と同じように、「所得控除額」というのが出てきました。つまり、住民税を節約するにも、「所得控除額」を大きくすれば良いということになります。

所得税と住民税に共通する所得控除

ここまで、所得税と住民税それぞれについて算出式をひもとくことで、節税のポイントは所得控除にある、というところまで分かりました。
 
では、所得税と住民税それぞれの算出式に出てくる「所得控除」に、共通する控除はあるのでしょうか?
 
実は、あります。所得税の計算時と住民税の計算時で控除額に違いはあるものの、共通で控除を受けられます。特にサラリーマンが利用したい控除を以下に挙げてみました。
 
・雑損控除(災害や盗難などにより住宅や家財などの資産に損害を受けたとき)
・医療費控除(医療費を支払ったとき)
・小規模企業共済等掛金控除(小規模企業共済法で定められた特定の共済契約の掛金や個人型および企業型年金加入者掛金、心身障害者扶養共済の掛金などを支払ったとき)
・生命保険料控除(生命保険料を支払ったとき)
・地震保険料控除(地震保険料を支払ったとき)
・扶養控除(扶養している親族がいるとき)

まとめ

このようにして見ていくと、節税といっても単に手取り収入が増えるだけのことではなく、お金を上手に使っていくことだと考えることもできます。
 
節税だからといって過剰に保険料や医療費を支払う必要はありません。個人型確定拠出年金(iDeCo)にしても、無理に掛金を引き上げる必要はありません。全体のバランスを見ながら節税制度を利用して、上手に家計管理をしていくことが大切です。
 
[出典]
国税庁「所得税のしくみ」
名古屋市「市民税・県民税の計算例」
名古屋市「所得控除」
 
執筆者:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

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