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離婚時に残った住宅ローンがある財産分与はどうなる?

ファイナンシャルフィールド / 2020年4月6日 10時15分

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夫婦の離婚において、問題となることの一つに財産分与があります。住宅ローンは、離婚時の財産分与にどう影響するのでしょうか。  

そもそも財産分与とは?

財産分与とは、夫婦が結婚してから離婚までの間、二人で築いてきた財産を清算して分け合うことをいいます。(民法768条参照)
 
結婚前から有していた財産や、夫婦生活とは関係なく親から相続した財産などはここでいう財産分与の対象とはなりません。財産分与の割合は、夫婦間で合意があれば自由に決めることができます。裁判や家庭裁判所の処分などによる場合は、原則として2分の1ずつの割合となります。
 
財産分与は、現金などプラスとなる財産(積極財産)とローンなどマイナスの財産(消極財産)を考慮し、それでもなおプラスとなる財産がある場合に行われます。したがって、マイナスの財産しかない場合や、プラスよりもマイナスの方が大きいような場合には財産分与が行われないというのが通常です。
 
例えば、夫に1000万円の現預金(積極財産)、1200万円の借金(消極財産)もあるような場合、妻は財産を分けてもらうことができませんが、借金は負わないということになります。

住宅ローンは離婚時の財産分与に影響する?

では、住宅ローンは離婚時の財産分与に影響するのでしょうか。
 
答えは「Yes」です。住宅ローンはマイナスの財産になりますし、住宅そのものはプラスの財産にあたり財産分与の対象になるからです。

離婚後に考えたい住宅売却

離婚を原因として、住宅ローンの残高が0円になるということはまずありません。そうなると、住宅ローンが残った状態で離婚する場合、その住宅を売却するのか、住宅を売却せずに財産分与するかの判断に迷うこともあるでしょう。
 
そういった場合の判断基準の一つに離婚時における住宅ローンの残高と住宅の時価によって決めるという方法があります。

オーバーローンとアンダーローン

オーバーローンとは、住宅ローンの残高が住宅の価格を上回ってしまっており、住宅を売却したとしてもローンだけが残ってしまうような状況です。アンダーローンとは、住宅の価格がローンの残高を上回っていて売却によって利益が生じる状況です。
 
もし、住宅ローンの残った住宅を離婚時の財産分与によって売却するのであれば、アンダーローンの場合をおすすめします。
 
アンダーローンの状態であれば、住宅を売ったお金でローンを返済し、残ったお金で財産分与すればよいからです。むしろ、アンダーローンの状態で住宅を残してしまうと残ったローンの処理はもちろん、住宅や保証人の名義、財産分与をどうするかなど、やっかいな問題が残ってしまいます。
 
対して、オーバーローンの場合は住宅を売却しても、ローンだけが残ります。かといって住宅を残したとしても、残ったローンの名義や保証人をどうしていくかなど問題も一緒に残ってしまいます。
 
オーバーローンの場合は、売却するにせよ財産分与の対象として残すにせよ、大きな問題も残りやすいことに変わりありません。夫婦間での話し合いや専門家などへの相談を踏まえ、アンダーローンの場合以上に慎重に決めていく必要があるでしょう。

まとめ

住宅ローンは、離婚時の財産分与に大きく影響します。ローンの残った住宅をどのように財産分与していくかは、ローンの残高と住宅の価格はもちろん、その他の財産や負債有無、離婚後のライフスタイルなど総合して考えていく必要があるでしょう。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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