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お金の教育最前線。最近の学校ではどんなことを学んでいる?

ファイナンシャルフィールド / 2020年4月7日 9時30分

お金の教育最前線。最近の学校ではどんなことを学んでいる?

一昔前と比べると、学校では子どもたちが「お金」について学ぶ機会が増えてきています。子どもたちは、具体的にどのようなカリキュラムでお金について勉強しているのでしょうか。今回は、子どもたちのお金の教育について、詳しくチェックしていきましょう。  

なぜお金の教育が必要なのか?

そもそも、なぜ子どもたちは学校でお金について学ばなければならないのでしょうか。その背景として昨今、お金の扱い方が大きく変わってきていることがあります。
 
一般的に、昔は現金でのやりとりが主流でした。しかし今ではクレジットカードや電子マネーなど、お金の流通方法が多様化し、それに伴い、さまざまなトラブルや犯罪が増えてきています。お金の正しい扱い方を教えることは、子どもたちをお金のトラブルから守るために必要なことなのです。
 
また、2019年は老後2000万円問題が話題となりましたが(※1)、少子高齢化が進む日本において、これからの若者や子どもたちは将来年金だけでは生活することができません。自分でお金を管理し、しっかりと貯蓄していくことの重要性や、その具体的な方法を小さい頃から学ぶことは、豊かな人生を送る上で大切なポイントです。
 
このような理由から、学校では大人になるまでに身に付けておきたいお金の知識が学べるように、体系立ててカリキュラムが組まれています。

子どもの年齢層別教育内容

それでは、具体的に子どもたちがどんなことを勉強しているのか見ていきましょう。金融広報中央委員会(※2)では、年齢層別に学校での金融教育の目標を公表しています。小学校低学年の場合、
 
・ものやお金の価値を知り、大切にする
・予算の範囲内でものを買うことができる
・こづかいやお年玉を貯めてみる

 
などの教育目標を掲げています。例えば、小学2年生(生活科)の「パン屋さんとなかよくなろう」というカリキュラムでは、町探検をしながら「欲しいパン」を買うための計画を立てることや、お店で買い物をするときの行動について学ぶプログラムが紹介されています。
 
また、高校生になると学ぶ内容もレベルアップしていきます。金融広報中央委員会(※2)による高校生の教育目標では、
 
・期間と金利(複利)の関係を理解し、長期的に貯蓄・運用に取り組む態度を身に付ける
・少額であっても定期的に貯蓄・運用し続けることが将来の備えとして有益であることを理解する
・電子マネー、地域通貨等について理解する

 
など、将来1人の大人として生活していくために必要な知識を学べるようになっています。大人でもしっかりとした人生設計や将来計画を立てていない方もいるかもしれませんが、家庭科では「ライフプランを立ててみよう」という授業も指導計画の例に挙げられています。
 
こうした金融教育のカリキュラムは、私たち大人にとっても参考となるものがあるかもしれません。

家庭でもできる金融教育

お金の教育は学校だけではなく、家庭でも行うことができます。例えば、まだ子どもが幼児の場合、家でお買い物ごっこをすることから始めてみてはいかがでしょうか。
 
最近では、スーパーなどで親がクレジットカードや電子マネーを使って買い物をしているため、硬貨や紙幣などの現金の使い方やお釣りの概念について、よく分かっていない子どもたちもいると思います。
 
まずは家庭でおもちゃのお金を使ってみることで、現金への理解が少しずつ深まるのではないでしょうか。
 
金融広報中央委員会が公表している教育目標や指導計画(※2)などを参考にしながら、子どもの年齢層に応じて、ぜひ家庭でも金融教育を実践してみてください。
 
いかがだったでしょうか。お金との付き合いは私たちが生きている限り、一生続くものです。学校はもちろん、家庭でも子どもたちが正しく金融知識を身に付け、将来お金で困ることがないようにしっかり見守ってあげましょう。
 
参考
(※1)金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」
(※2)金融広報中央委員会 授業の進め方・実践事例
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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