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電気自動車ってやっぱりお得なの? ガソリン車と維持費用を比較

ファイナンシャルフィールド / 2020年4月19日 1時20分

電気自動車ってやっぱりお得なの? ガソリン車と維持費用を比較

温暖化を抑制するためにも、温室効果ガスである二酸化炭素の排出が少ない車の普及が後押しされています。ハイブリッド車はだいぶ多くなってきましたが、ガソリンを全く使わない電気自動車はまだこれからといった感じです。   車両本体はやや高いものの、維持費用は電気自動車の方が低いという意見も聞きますが、実際はどうなのでしょうか。ガソリン車と電気自動車の主な維持費用について比較してみましょう。  

走らせるのに必要なエネルギー(ガソリン・電気)費は?

まず、車を走らせるためのエネルギー(ガソリン・電気)にどれくらいお金がかかるか比べてみましょう。単純に使った量で比較することができないので、1万キロメートル走るのにいくらかかるかで比べてみます。(100円以下四捨五入)
 
 A:ガソリン車(ハイブリッド)
1万キロメートル÷燃費30キロメートル/L(※1)×レギュラーガソリン価格140円/L(※2)≒4万7000円
 
 B:電気自動車
1万キロメートル÷400キロメートル(※3)×40kWh(キロワットアワー)(※4)×電気料金21.16円/kWh(※5)≒約2.1万円
 
※1 主なハイブリッド車のJC08モードカタログ値より仮設定
※2 2019年のレギュラーガソリン価格推移から仮設定
 
※3、4 日産リーフカタログ値より。他の電気自動車も同様に計算すると1万キロメートル走らせるのに必要な電気量は1000kWh前後になります。1kWhで走れる距離(単位キロメートル/kWh、この場合は10キロメートル/kWh)を「電費」と表現する場合もあります。
 
※5 東京電力の夜トク8の夜間電力料金を一例として使用(同プランの昼間電気料金として30.74円/kWhを使用すると約3万円になります)。
 
もちろん車種や走り方など、カタログ値からのずれにより必要なガソリン量・電気量は異なりますし、地域や時期によるガソリン価格の違い、電気料金のプランの違い等で数字は変わってきます。ですが、走らせるのに必要なエネルギー代は電気自動車の方が少なく、おおむねガソリン車の半分~3分の2程度になるでしょう。
 
もし年間走行距離が1万キロメートル程度であれば、2~3万円/年の違いになります。ただし、サポートプログラムの選択にもよりますが、外出先での充電が多くなればその差は小さくなるでしょう。

税金は?

購入時だけでなく、自動車は維持していくのにも税金がかかります。毎年、4月1日時点の所有者は自動車税を払わなければなりませんし、車検のたびにその後2年分ずつの自動車重量税を払います。
 
自動車税は排気量により金額が変わりますが、電気自動車は1000cc以下にあたるので、一番低い税区分の2万5000円となります。同じようなサイズの自動車と比較すれば自動車税は低くなるかもしれませんが、軽自動車の1万8000円よりは高くなります。
 
また、「グリーン化特例」により、電気自動車は新車登録の翌年度まで75%減免になりますが、ハイブリッド車等でも燃費基準によっては75%減免なので、自動車税の差は電気自動車だからと言って大きな差は出てきません。
 
なお、自動車重量税についてだと、電気自動車は免税となります。一方、ガソリン車の場合は免税の基準が厳しく、取得時は免税・減税の対象であっても、初回車検時には2020年度燃費基準を+90%達成するような車でないと免税対象にはなりません。
 
1.5~2トンの自動車の場合、車検時に2万円(エコカーで本則税率適用)かかる自動車重量税が、電気自動車だと免税されることになります。1年分に換算すると1万円の差になります。

メンテナンス費用は?

ガソリン車の場合、エンジン回りのメンテナンス費用がかかります。年間1万キロメートル走行するとして、エンジンオイル交換を2回、エンジンオイルフィルター交換を1回は少なくともすると考えると、その費用で1万円程度はかかるでしょう。
 
電気自動車はそのエンジン回りの部品が少ない分、メンテナンスが必要な部分が少なくなり、その費用がガソリン車より少なくなります。

まとめ

エネルギー費・税金・メンテナンス費いずれを見ても、電気自動車の方が得という結果は出ました。ですが、電気自動車は車両価格がまだまだ高めです。電気自動車の購入に補助金を出している自治体もありますが、普及が加速していくと今後は補助も少なくなっていくかもしれません。
 
維持費の差を大きく左右するのはエネルギー費の部分で、それはどのような使い方をするかによって異なってきます。
 
年間どれくらい乗るのか、いつ充電しどれだけ電気代を少なく充電できるのか等、使い方のパターンを考えた上でシミュレーションし、維持費の少なさのメリットが、購入費のバランスと共に自分の考えに見合っているかどうか確かめましょう。
 
執筆者:柴田千青
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者

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