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利子所得って一体なに? FPがわかりやすく解説!

ファイナンシャルフィールド / 2020年4月29日 9時0分

利子所得って一体なに? FPがわかりやすく解説!

利子所得とは、銀行預金等の預貯金の利子、国債・地方債・外国国債等の利子、公社債投信の配当による所得を指します。   これらの課税方式は、基本的に源泉分離課税方式がとられ、給与所得や事業所得と合計しないで、その所得ごとに定められた税率が適用されます。   それに加えて、利子の受け取り時に税金が天引きされるので、確定申告をする必要がないという特徴があります。今回は利子所得について解説していきます。  

利子所得とは?

利子所得とは、預貯金や公社債の利子に加え、合同運用信託・公社債投資信託・公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得をいいます。
 
合同運用信託、公社債投資信託および公募公社債等運用投資信託以外の投資信託の収益の分配による所得は、配当所得に分類されるので注意する必要があります。

所得の金額の計算

源泉徴収される前の利子等の収入金額が、そのまま利子所得の金額として計算されます。

税額の計算方法

利子所得は、原則として、その支払いを受ける際、利子所得の金額に所得税・復興特別所得税15.315%および住民税5%の税率を乗じて算出した税額が源泉徴収されます。これにより納税が完結し、確定申告をすることができません。
 
ただし、例外として、国外で支払われる預金等の利子で、源泉徴収されないものなどの所得については、総合課税方式が適用されます。
 
源泉徴収方式における利子所得の税金の計算は次の通りとなります。
例:100万円を年利1%で2019年1月1日から同年12月31日まで預けた場合の税金
 
100万円(預金額)×1%(年利率)×15.315%+5%)(税率:所得税・復興特別所得税+住民税)=2031円(源泉徴収税額)

利子所得の非課税制度

利子所得は、障害者らの少額貯蓄、勤労者の財形貯蓄(住宅貯蓄および年金貯蓄)などについては非課税となっています。

(1)「障害者等の少額貯蓄非課税制度」

この非課税制度には、障害者らの少額預金の利子所得等の非課税制度(マル優)や、少額公債の利子の非課税制度(特別マル優)があり、元本の額がそれぞれ350万円までの利子等については非課税となります。
 
この「障害者等の少額貯蓄非課税制度」を利用できるのは、国内に住所を有する個人で、身体障害者手帳が交付されている人、遺族年金を受け取れる妻である人など、一定の要件に該当する人に限定されています。

(2)「勤労者財産形成住宅貯蓄及び勤労者財産形成年金貯蓄の利子非課税制度」

「勤労者財産形成促進法」に基づいた、いわゆる「財形住宅貯蓄」「財形年金貯蓄」について、2つの貯蓄の元本額合計が550万円までの利子等については非課税です。この制度を利用できるのは、勤労者財産形成促進法に規定された勤労者で、一定の要件に該当する人です。
 
納税貯蓄組合預金の利子や納税準備預金の利子、いわゆる「子供銀行」の預貯金等の利子については、非課税とされています。

まとめ

利子所得に関するポイントをまとめると次の通りとなります。
 
1.利子所得の対象
・預貯金および公社債の利子
・公社債投資信等の収益の分配金
 
2.課税の方法
・源泉分離課税方式
・利子の20.315%が源泉徴収される
・確定申告の必要はない
 
3.利子所得が非課税になる制度
・障害者らの少額貯蓄や少額公債の利子
・勤労者の財形貯蓄(住宅貯蓄および年金貯蓄)など
 
[出典]
国税庁「No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)」
国税庁「No.1313 障害者等のマル優(非課税貯蓄)」
国税庁「No.1316 財形住宅貯蓄」
国税庁「No.1319 財形年金貯蓄」
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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