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新型コロナウイルスの影響で収入激減、給付型奨学金の支援対象になる?

ファイナンシャルフィールド / 2020年5月2日 10時15分

新型コロナウイルスの影響で収入激減、給付型奨学金の支援対象になる?

日本学生支援機構の給付型奨学金は申し込める時期が決まっていますが、家計が急変した場合は通年で申し込みができます。   今回、新型コロナウイルスの影響で、家計収入が減少したご家庭は多いことでしょう。学生が支援対象校に在学中で、急変後の所得が要件を満たせば、給付型奨学金の支援対象となるかもしれません。

新型コロナウイルスによる収入減少は家計急変事由に該当

日本学生支援機構が家計急変に該当するとしている事由は4つです。
 
1.生計維持者の死亡
2.生計維持者が事故や病気で半年以上就労困難な状態
3.生計維持者が解雇された
4.震災などに被災して生計維持者が1から3の状態になった。あるいは、就労困難など世帯収入が大きく減少した。
 
今回、新型コロナウイルスによる収入減少は、1〜3に該当しなければ、4に該当するものとして取り扱われます。

収入基準と収入に関する書類

家計急変事由に該当したとしても、収入基準が変わるわけではありません。住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯の収入が基準になります。例えば、学生本人と母の母子家庭の場合、年間の給与収入基準額は229万円〜402万円が目安です。
 
しかし、新型コロナウイルスによる家計急変においては、実際の年収で判断されるわけではありません。家計急変後の1ヶ月分の収入を12倍して、年間の所得見込み額を算出の上、判断されます。
 
申請にあたっては、給与明細等の書類に加えて、進学資金シミュレーター実施結果のコピーが必要ですから、まずは進学資金シミュレーターで収入基準を満たしているか、確認しましょう。
 
進学資金シミュレーターは日本学生支援機構のホームページから行うことができます。給与収入の場合は、収入が減少した1ヶ月の給与を12倍した金額。個人事業主などは収入が減少した月の収入から、経費を差し引いた金額を12倍した金額でシミュレーションを行います。

学業と資産の基準

収入基準以外にも、学業の基準と資産基準があります。学業基準については学修意欲があること、成績が上位2分の1以内であること等の基準があります。
 
資産基準は、生計維持者が1人か2人かによって異なります。生計維持者1人の場合は1250万円、2人の場合は2000万円です。
 
ここで、資産とは現金や預貯金、株や投資信託などの有価証券のことをいいます。不動産や貯蓄型の保険等は資産として含みません。また、生計維持者とは原則父母ですが、離婚しているケースでは必ずしもそうとは限りません。
 
例えば、父母が離婚していて母と同居している場合は、母が生計維持者になりますが、学生が未成年で親権がない父または母と同居している場合は、生計維持者は父と母の2名です。
 
また、父母が離婚調停中で学生が未成年であれば、生計維持者は父母の2名となりますが、学生が成年の場合は支援してくれている父または母の1名です。生計維持者の数によって資産基準額が異なりますから、生計維持者の数も重要なポイントといえるでしょう。

家計急変事由発生に関する証明書類は

震災等より収入が減ったのであれば、罹災証明書が証明書類となりますが、新型コロナウイルスに関しては、罹災証明書に代わるものとして、国や地方公共団体が実施する公的支援の受給証明書などが、証明書類になると発表されています。具体例は今後、公表される予定です。

具体的に手続きを進める場合は

申し込みは、家計急変事由発生から3ヶ月以内に行う必要があります。日本学生支援機構のホームページでは、「書類等そろっていない場合も、まずは、学校に相談を」と、記載されています。
 
進学資金シミュレーターを実施し、基準内の所得であることを確認したら、在学している学校に問い合わせてみましょう。
 
(参考)
日本学生支援機構 進学資金シミュレーター
 
執筆者:前田菜緒
FPオフィス And Asset 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2019年FP協会広報スタッフ

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