マスクを買うつもりが、個人情報を盗られた!
ファイナンシャルフィールド / 2020年5月2日 10時0分
新型コロナウイルス感染症の発生に伴い、個々や転売目的の買い占めもあって、衛生マスクが店頭から姿を消しました。通販サイトでの高額の転売が問題になり、令和2年3月15日から、国民生活安定緊急措置法に基づいてマスクの転売が禁止されました。 4月17日より政府によるマスクの配布が開始され、感染の多い地域から、1住所当たり2枚のマスクが配布されます。これにより、配布された分は購入の必要がなくなるため、マスク不足の状態は緩和が期待されます。 手作りや国による配布で今必要なマスクは用意できても、「これ以上必要になった時に買えないかもしれない。」という不安は残ります。マスク不足の不安につけいる悪徳商法が、高額転売の影で発生しています。国民生活センターは注意を呼びかけています。
「マスクが買える」という書き込みで注文したが…
令和2年3月25日消費者庁の公表によれば、偽りのウエブサイトへ誘導し、クレジットカード等の個人情報を搾取されるトラブルが発生しています。
・「マスクが購入できる」というメールが届き、URLをクリックして個人情報を入力後、詐欺と気付いた。どうすれば良い?
・ネット上で非接触体温計を注文したが確認メールが来なかったので、不審に思い事業者に電話したが出ない。個人情報を入力したので不安である。
というものや、令和2年4月13日の国民生活センター報道発表資料にも、
・「マスクが買えるサイトがある」というSNSの書き込みを見て通販サイトで申し込んで、決済方法がクレジットカードのみのためカード決済したが、申込確認メールにはクレジットカード不可とあった。不審に思い業者を調べたが、このサイトとは無関係と思われるものだった。
・クレジットカード払いを選択したが、クレジットカード決済画面が表示されなかった。購入受付メールにクレジットカードの登録サイトのリンクがあったが、このような方法で登録したことがないため、不審なのでキャンセルしたい。
という公表がされています。
巧妙に個人情報を詐取するフィッシングサイト
相談事例では、クレジットカード決済以外選ばせないようにしていることもあり、カード番号の詐取を目的としたフィッシング詐欺のおそれがあります。
フィッシングとは、実在のサイトになりすまし、ユーザーネームやパスワード、ATMの暗証番号やクレジットカード番号などの個人情報を入力させることで、個人情報を盗み取ることです。
SNSからフィッシングサイトに誘導し、個人情報を入力させ詐取する場合、「メールリンク型決済」(メールで登録リンクが送られてくる決済方法)では、メールのURLより偽サイトへ誘導し、個人情報を入力させるという場合があります。
他にも、金融機関の電子メールを装い、本物そっくりに作られた偽サイトに誘導して、口座のID・パスワードを盗み取る場合もあります。本物になりすましているため、偽物と気付かず入力してしまいます。
フィッシングの被害から身を守る
今回のクレジットカード番号などの重要な情報の入力画面は、SSLという暗号化技術を使用します。その際、アドレスバーが緑色になるか、鍵マークが表示されます。もし、SSLが使用されない場合は、フィッシングを疑ったほうが良いでしょう。
しかし、クレジットカード番号、メールアドレス、電話番号等、入力してしまった場合は、
1.関係機関に速やかに相談します。状況に応じて、クレジットカード番号の変更などが必要になることもあります。
2.クレジットカードを用いた場合は、悪用されていないか、利用明細、利用履歴を必ず確認します。カード番号の変更届の前に使われていないか確認します。
インターネットバンキングから振込をする場合も、金融機関から送られてきた(と思われる)電子メールにあるURLからサイトに飛ばず、正規のサイトのURLを記録しておき、そこからログインするように心がけましょう。
(参考)
消費者庁 感染症に関連した消費者トラブル回避のために
総務省 国民のための情報セキュリティサイト フィッシング詐欺に
国民生活センター 新型コロナウイルスに便乗した悪質商法にご注意!(速報)
国民生活センター 新型コロナウイルスに便乗した架空の“マスク販売広告メール”にご注意! (速報第2弾)
国民生活センター 新型コロナウイルスに便乗した悪質商法にご注意!(速報第6弾)
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者
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