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不測の事態でどうしてもお金が足りない…「生活福祉資金貸付制度」とは?

ファイナンシャルフィールド / 2020年5月14日 23時15分

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2020年4月8日、新型コロナウイルス感染拡大を抑えるため、政府は「緊急事態宣言」を発令しました。   「緊急事態宣言」によって、都道府県知事は、住民に対して期間と地域を定めた上で不要不急の外出を自粛するよう「要請」できるほか、事業者などに対して店舗や施設の使用制限を「要請」できるようになります。   しかし、これにより仕事が休業になった、失業したという方もいらっしゃると思います。収入が減少して家計が圧迫されている方もいらっしゃることでしょう。   厚生労働省は、生活福祉資金貸付制度の貸し付けの対象世帯を拡大し、休業や失業などにより生活資金でお悩みの方々に対し緊急小口資金などの特例貸付を実施しています。今回は、生活福祉資金貸付制度の特例貸付について解説します。  

主に休業された方向けの特例貸付

まずは、主に休業された方を対象とした特例貸付について説明します。
 
対象は、新型コロナウイルスの影響を受け、休業などにより収入の減少があり、緊急かつ一時的な生計維持のための貸し付けを必要とする世帯です。新型コロナウイルスの影響で収入の減少があれば、休業状態になくても対象となります。
 
融資される資金の種類は、「緊急小口資金」といい、緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に貸し付ける少額の費用です。
 
貸付上限額は、学校などの休業、個人事業主などの特例の場合は20万円以内、その他の場合は10万円以内です。据置期間は1年以内で、償還期限は2年以内です。貸付利子は無利子で、保証人は不要です。
 
今回の特例措置では、償還時において、なお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができるとしています。

主に失業された方向けの特例貸付

次に、主に失業された方を対象とした特例貸付について説明します。
 
対象は、新型コロナウイルスの影響を受け、収入の減少や失業などにより生活に困窮し、日常生活の維持が困難となっている世帯です。新型コロナウイルスの影響で収入の減少があれば、休業状態になくても対象となります。
 
ただし、原則として、自立相談支援事業などによる継続的な支援を受けることが要件となります。
 
融資される資金の種類は、「生活支援費」といい、生活再建までの間に必要な生活費用です。貸付上限額は、2人以上の世帯の場合は月20万円以内、単身世帯の場合は月15万円以内で、貸付期間は原則3ヶ月以内です。据置期間は1年以内で、償還期限は10年以内です。貸付利子は無利子で、保証人は不要です。
 
今回の特例措置では、償還時において、なお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができるとしています。

貸付手続きの流れ

緊急小口資金の特例貸付も生活支援費の特例貸付も、どちらも申込先は市区町村社会福祉協議会です。手続きの流れについては、図1をご覧ください。
 
【図1】


出典:厚生労働省「一時的な資金の緊急貸付に関するご案内」
 
受付開始日は2020年3月25日(水)ですので、すでに申し込み可能です。

まとめ

生活福祉資金貸付制度は、もともとは低所得者世帯、障害者世帯、高齢者世帯を対象とした制度です。
 
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、対象が拡大されました。これにより、もともと対象でなかった方も制度の対象になっているかもしれません。
 
休業や失業により収入が減少してしまった、家計が圧迫されて困っているという方は、一度ご相談されてみてはいかがでしょうか。
 
出典
厚生労働省『生活福祉資金貸付制度』
厚生労働省『一時的な資金の緊急貸付に関するご案内』
厚生労働省『生活福祉資金貸付条件等一覧』
全国社会福祉協議会『都道府県・指定都市社会福祉協議会のホームページ(リンク集)』
 
執筆者:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

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