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「ウイルスが水道水に混ざっているので清掃します」コロナ禍に便乗したデマにご注意

ファイナンシャルフィールド / 2020年5月31日 10時30分

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新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、根拠のないデマが大きな騒動を引き起こしています。 トイレットペーパー騒動が記憶に新しいところです。「トイレットペーパーは中国からの輸入がほとんど」「原料も中国からの輸入」「製紙工場が新型コロナウイルスによる閉鎖で品薄になる」「トイレットペーパーはマスクと同じ原料」などが拡散され、トイレットペーパーが瞬く間に店頭から姿を消しました。マスクのように代用できるものがないため、焦られた方も多くいらっしゃったのではないでしょうか。   日本製紙工業会が、「日本で消費されているトイレットペーパーの98%は国内産」「新型コロナウイルスの影響を受けていない」「原料も中国に依存しておらず、商品在庫も十分にある」と公表するも、デマにより一時的に買い占められたため、在庫はあっても工場からの供給が追いつかない状態になりました。   その他にもあります。   「新型コロナウイルスが水道水の中に混ざっている。濾過する必要がある」と言われたら、どうしますか? 国民生活センターが報道発表した、実際に相談があった事例です。  

水道局から電話! 大変?

公表された事例は、以下の様な内容でした。
 
【事例1】「新型コロナウイルスが水道水に混ざっている。濾過する必要があるので調査させてほしい。お宅の場所を教えてほしい」と不審な電話がかかってきた。
 
【事例2】水道局をかたり「水道管に新型コロナウイルスがついているので除去する」と不審な電話があった 。
 
【事例3】「新型肺炎に下水道管が汚染されているので清掃します」との SMS が届いた。
 
以上の3つは、不審に思いそのまま放置したため、何も被害がありませんでした。
 
【事例4】 期間限定キャンペーンで排水管高圧洗浄を 3000 円で行う、というチラシが投函(とうかん)されていたので電話で問い合わせたところ、「排水管が新型コロナウイルスで汚染されている」「当市でも多く発生している」と言われた。料金も 3000 円ではなさそうだったし不審なので断り、電話を切った。
 
この場合は、不安に思って業者に連絡をしてしまったのですが、断ったことで幸い被害に遭いませんでした。
 
だまそうとする者は、手を替え品を替え、不安をあおったり、お得だと見せかけたり、手続き上必要だと言ったりしてきます。しかし、正しい情報を知ってさえいれば判断を間違えることがありません。
 

【情報その1】水道水は適切に塩素消毒されています

水道水は、水源からそのままの水が供給されるのでなく、浄水場で処理し、水道用次亜塩素酸ナトリウムで殺菌された後に供給されています。
 
新型コロナウイルスの水道水への影響について、東京都水道局はホームページで以下の様に公表しています(以下、東京都水道局ホームページより引用)。
 
「国の法令に従い、適切に塩素消毒を実施するとともに、国が定める水道水質基準に従い、安全な水を供給しております」
 
感染症予防としては、身近な水道水での手洗い・うがいが有効です。
 
『新型コロナウイルスに分類されるウイルスに対しては、一般的に、塩素等による消毒の効果が高いため、適切に塩素消毒されている水道水が原因となって新型コロナウイルスに感染することはないと考えられる(※)』
※東京大学大学院工学研究科都市工学専攻 片山浩之教授より(水処理分野におけるウイルスに関する専門家)
 
また各市の水道部も、各市ホームページにおいて同様のメッセージを掲載していますので、心配なら、直接お住まいの市の水道部にたずねてください。
 

【情報その2】役所は文書で対応

上水道・下水道は、市区町村の水道部が管理しています。何かあるときは、役所は文書で住民票の住所に送ってきます。問い合わせの折り返し以外で、役所から電話をすることはありませんし、個人のメールアドレスへメールをすることもありません。
 
市民に知らせる必要があるものは、広報紙やホームページで公表されます。「配水管が新型コロナウイルスに汚染されている」などと、公表されていないことを業者が言う場合は、事実かどうか役所に確認してください。
 
以上2つの情報で、今回と同じ手口の被害は避けられると思います。
 
しかし、今後どんな手口で不安をあおってくるのかわかりません。不安な場合は、まず直接役所に問い合わせをしてください。総合受付へ電話して聞けば、担当へつないでもらえます。
 
電話帳やホームページで相手の連絡先を調べてください。決して、電話で告げられた問い合わせ先や、メールにあった連絡先へ連絡してはいけません。
 
または、局番なしの188(消費者ホットライン)へ相談しましょう。1人で抱え込まないことが大切です。
 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者

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