そろそろ冷奴の季節。知ってる? 「大豆に関する豆知識」
ファイナンシャルフィールド / 2020年7月3日 2時30分
6月も終わりが近づき、暑くなってきましたね。今年は家に引きこもっているうちに春が終わってしまいました。そろそろ冷たい食べ物が食べたくなります。 そうめんや冷やし中華のほかに、冷奴などいかがですか? コロナ太りが気になる人には、ダイエットにもいいのではないでしょうか。 豆腐の原料は大豆です。農林水産省「大豆の豆知識」には、豆腐の原料である大豆に関する情報が満載です。豆腐などの大豆加工品は日本でどれくらい食べられているのか、どこで生産されているのか、一緒に見ていきましょう。
北海道が大豆の作付面積、産出額ともにトップ!
令和元年産の国産大豆の生産状況は、作付面積が14.4万ha(対前年比2%減)、10a当たり収量は152kg(同6%増)、収穫量は21.7万t(同3%増)であり、平均収量は前年産を上回りました。
令和元年産の都道府県別の作付面積トップ10は、1位「北海道」、2位「宮城」、3位「秋田」、4位「福岡」、5位「佐賀」となっています。納豆のパッケージに「北海道産大豆使用」とよく書いてありますので、北海道が1位なのは納得です。
平成29年の大豆の産出額は、全国計で344億円。都道府県別では、1位「北海道(119億円)」で、約35%を占めています。
以下は2位「兵庫県(22億円)」、3位「福岡県(21億円)」、4位「佐賀県(20億円)」、5位「宮城県(18億円)」となっています。作付面積と順位が違うのにお気づきかと思いますが、「丹羽の黒豆」で有名な黒大豆など、価格の高い大豆の主産地である兵庫県などが高くなっています。
サラダ油などの原料に使われるのが食品用途の2.5倍
日本国内の大豆需要量は、年間およそ357万tで、そのうち大豆油用が約243万t、食品用が約99万tとなっています。
胡麻油や菜種油なら聞いたことあるけど大豆油って何だろう、と思った人もいるでしょう。大豆油はサラダ油やマーガリン、マヨネーズを作る原料となる代表的な植物性油脂なのです。食用の2.5倍が油を作るために使われているのですね。
大豆は枝豆や煮物など、そのまま食べるほか、加工して幅広く食べられます。豆腐、納豆、煮豆、味噌、醤油のほか、きな粉、豆乳、ゆばなど、多岐にわたっています。
最近は、脱脂大豆から食品用にタンパク質を分離した大豆タンパクを固形状、繊維状に加工した大豆ミートなども利用されています。まさに「畑の肉」ですね。
総務省統計局の家計調査年報によると、大豆加工品の、平成30年の1世帯当たりの年間消費状況は、醤油は5.0リットル(1756円)、味噌は5.2kg(2201円)、豆腐は83.7丁(5352円)、納豆は4234円分となっています。こうやってみると金額にしても量にしても結構大豆を摂取していることがわかります。
大豆の自給率はわずか7%。自給率の低い食品は新型コロナウイルスで輸出制限があるかも
大豆の自給率はどのくらいでしょう。平成29年の大豆の自給率はわずか7%です。ただし、サラダ油などの原料となる油糧用を除いて食品用に限ると、自給率は25%となります。
主な大豆の輸入先は、平成30年の実績では、1位「アメリカ(232万t)」、2位「ブラジル(56万t)」、3位「カナダ(33万t)」、4位「中国(3万t)」となっています。
食糧の多くを輸入に頼っている日本では、新型コロナウイルスの流行により、輸出国が日本に輸出してくれなくなったらどうしよう、と不安になります。実際に、各国で通常なら輸出に回す農産物を国内にとどめておこうという動きもありました。小麦やコメでは、実際に輸出制限がありました。
疫病の世界的大流行で、食糧の輸出制限が起こるという不測の事態。食糧の自給率を上げていく必要性を感じます。
一方で農業従事者は高齢化が進み、人手不足が課題となっており、自給率を上げていくことは簡単ではありません。早くコロナウイルス感染が世界的に終息して、食糧に関する心配がなくなる日が来ることを願います。
[出典]※農林水産省「大豆の豆知識」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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