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利率変動型積立終身保険に加入した人は、なぜ後悔するのか?

ファイナンシャルフィールド / 2020年7月7日 10時0分

利率変動型積立終身保険に加入した人は、なぜ後悔するのか?

利率変動型積立終身保険は一見すると終身保険のようですが、終身保険ではありません。定期保険などの保障部分と積立部分を組み合わせたもので、保険料払込期間が終わったあとに終身保険に移行できるにすぎません。   積立部分が少ないと、終身保険に移行しても保障額がわずかか、移行できません。仕組みをよく理解せず、営業パーソンの言いなりに保障を厚くすると、終身保障はおろか貯蓄もできません。

利率変動型積立終身保険の仕組み

利率変動型積立終身保険は自由設計保険、アカウント型保険などともいわれます。この保険は、掛け捨ての定期保険(特約)や医療保険(特約)、介護保険(特約)などの保障部分と積立金部分を自由に組み合わせてできています。
 
積立金部分は市場の金利動向に応じて、一定期間ごとに予定利率が見直されます。金利環境が好転(上昇)したときは、積立利率の上昇が期待でき、積立金部分が増加することが期待できます。契約後も契約期間の設定や保障額の見直しなど、保障内容を弾力的に変更できるのがメリットです。
 
保障部分の保険料負担を軽減したい場合などは、積立金の中から保険料を払い込むことで軽減できます。保険料払込満了後は、その積立金をもとに一定の金額までの範囲で、終身保険などに移行できる保険です。
 
積立金部分には一時金を投入することも、預貯金のように必要に応じて積立金を引き出すこともできます。住宅資金や教育資金などに利用できます。ただし、引き出す場合には手数料がかかることもありますので手数料の有無、金額を確認しましょう。
 
なお、被保険者が死亡した場合、積立部分からは積立金相当額の死亡給付金を受け取れます。

利率変動型積立終身保険のデメリット

払い込む保険料のうち、積立金に回す分と保障に回す分を、一定の範囲内で自由に設定・変更できるという特徴がありますが、保障に回す分を多くすると、積立金に回す分が少なくなります。
 
保険料払込満了後に、積立金が貯まっていないのはこのパターンです。利率変動型積立終身保険に加入している方は、無駄な保障を購入していないか、保障額は妥当か、積立金はいくらあるのか確認してみましょう。
 
積立金を自由に引き出せる点は良い面もありますが、積立金が減るということは将来の終身保険に影響を与えます。
 
また、死亡保障をカバーする定期保険は更新型が多く、更新ごとに保険料が上がるのが一般的ですので、積立金で値上がり分を補てんすると積立金が減少します。
 
保険料払込満了時の積立金が一定額未満の場合、終身保険などに移行できません。保険料払込満了後は保障がなくなってしまいます。これでは、掛け捨ての保険に入っていたのと変わりありません。

まとめ

払い込む保険料のうち、積立金に回す分と保障に回す分を一定の範囲内で自由に設定・変更できるとはいえ、実態は営業パーソンに設計を丸投げしていないでしょうか。
 
営業パーソンの作成する利率変動型積立終身保険の設計書を見ると、払込保険料のうち積立金に回す分が少ないケースが散見されます。
 
契約者は一般的に、契約後、保険を定期的に見直す人は多くないので、最初に保障と積立金の配分比率を間違えると大変なことになります。自分で見直しができない人は、この手の保険は避けたほうが賢明です。
 
保障は保険、運用は保険以外の運用商品で行ったほうが、メリットが大きいといえるでしょう。利率変動型積立終身保険に加入している人は、保障内容などを今すぐ確認することをお勧めします。
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー

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