【FP解説】2020年教育改革で、増加が予想される費用とは?
ファイナンシャルフィールド / 2020年7月14日 10時0分
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2020年は、子どもの教育にまつわる色々な改革が予定されており、「教育改革」ともいわれています。 教育改革は学習内容や入学試験が変わるため、どのように影響するのか、そのために必要になるお金が出てくるのか、子育て世代にはとても気になることでしょう。 そこで今回は、2020年教育改革の概要と、そこで増加が予想される費用について解説します。
2020年教育改革で何が変わる?
2020年教育改革の中で、特に家計に影響してくる主だった内容は、「大学の入試改革」と「新学習指導要領に沿った学習」が始まるということです。
1.大学の入試改革
大学の入試改革については、現在は導入が見送られていますが、今までのセンター試験に代わって行われる「大学入学共通テスト」における記述式問題や、英語の民間試験・検定試験の成績を提供するシステムの採用が、注目されている点です。
また、一般選抜での志望理由書や小論・面接、学校推薦型や総合型の選抜での学力評価を重視できるようにするといった、総合的に選抜していく方向になるほか、部活や委員会、ボランティアなどの学校活動について記入される調査書の活用も求められています。
学力とその他の活動、どちらかに偏ることなく、総合的に判断するようにしましょうということです。
2.新学習指導要領
新学習指導要領は、主体的・対話的な深い学びの力を育む目的のもと、全体的に変わっていきます。その中の具体的な内容として、2020年は小学校でも英語(外国語)への取り組みが拡大し、3年生から外国語活動が始まり、5・6年生では教科としての外国語となります。
すでに移行期間中に始まっている学校も多いかもしれません。
そのほかにも、プログラミング教育やキャリア教育を充実させたり、学習にICT(情報通信技術)活用を進めていくことになっています。
増加が予想される費用は?
それでは、上記のような教育改革にともなって、負担増加が予想される費用にはどのようなものがあるのか、まずは大学入試改革にまつわるものから見ていきましょう。
1.英語の民間試験・検定試験にかかる費用
大学入学共通テストでの民間試験の活用はいったん見送られていますが、既にさまざまな大学で、独自に民間試験・検定試験の結果をみなし点数として換算したり、試験免除や加点の条件にしたりといった利用がされています。
また、なかには出願資格として一定レベルの結果を求めるところもあります。
学校によって利用する試験や対象となる期間などは異なってきますが、複数の機会を持ち、より有利な結果を使えるようにしようとすると、民間試験や検定試験を回数多く受けることになり、その分費用がかさんでくるでしょう。
例えば、英検は年3回行われ、検定料は級により変わります。
大学入試で使われることが多くなってくる2級だと検定料は7400円(準会場だと5500円)、1級になると1万300円かかるので、仮に3回受験するなら1年に2万円から3万円の検定料を見込んでおかなければなりません。
また、2次試験は本会場でしか行われず、1級・準1級は1次試験も準会場の設定がないため、本会場が遠い場合は交通費の負担も大きくなるでしょう。
2.教科以外の学校活動にかかる費用
大学入試において調査書の内容も考慮され、そこに記載される教科外の活動も選抜に影響するようになると、学習だけでなく部活などへ取り組む子も多くなるでしょう。
そのための道具や諸費用がかかってくることもありますし、前述の英語検定だけでなく他の分野でも検定や資格があるので、それらに取り組む場合はそのための受験費用がかかるでしょう。
プログラミングやICTにも対応するために
また、新学習指導要領に対応するためにも、費用がかかる場合が考えられます。
プログラミング教育といっても、情報処理の流れや構造を理解することが目的なので、PCなどでプログラミング言語を使った処理などを求めているわけではありません。
また、ICTを活用した授業が進んでいくといっても、PCやタブレット端末を個人で用意することが求められるわけではありません。
ですが、こういった学習が進んでいったときには、機器の扱いに慣れているかどうかで、得られる情報にも差が出てくるでしょう。
スムーズに対応できるようにするためには、ご家庭でも端末やインターネットへの接続環境を整えておくことが望ましいかもしれません。
まとめ
教育改革に対応するために、お子さんをより多くのことに取り組ませようと思うと、費用もそれだけ多くかかってしまうので、どこで家計のバランスをとっていこうか悩ましいところです。
必要になりそうな費用を予測し、学びの状況の変化に応じてお金の準備もしておけるように、これを機会に考えてみてはいかがでしょうか。
出典
(※)公益財団法人 日本英語検定協会「受験案内」
執筆者:柴田千青
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
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