仮想通貨の取引に対する課税について、事前に知っておくべきことって?

ファイナンシャルフィールド / 2020年7月18日 9時10分

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仮想通貨の取引で利益が出た場合には、当然ながら利益が全てもうけになるわけではなく、税金を負担しなくてはなりません。   一時期、「億り人」などの流行語を生み出した仮想通貨に対する税金については、どのぐらい税金が課税されるのか、また課税されるタイミングなど、事前に知っておくべき注意点があるようです。

仮想通貨の取引による利益に課税される4つのケース

まず大前提として、仮想通貨を保有しているだけでは課税されることはありません。そして、仮想通貨の取引で得た所得は、「雑所得」として給与所得などの他の所得と合算して税額が計算されます(取引が事業とされる場合には「事業所得」となります)。
 
ただし、会社員などの給与所得者が1ヶ所からのみ給与を受けていて、仮想通貨の取引による雑所得が20万円以下の場合には課税されません(確定申告不要)。
 
ここでは、仮想通貨の取引による利益に課税される4つのケースを紹介するので、ぜひ覚えておきましょう。事例を分かりやすくするため、10万円で購入した仮想通貨が、それぞれのケースのタイミングで50万円に値上がりしたと仮定します。

(1)仮想通貨を売却した場合

これは単純に10万円で購入した仮想通貨を、50万円に値上がりした段階で売却したケースです。この場合には、売却した時点で利益(損失)が確定します。
 
50万円-10万円=40万円(雑所得)

(2)仮想通貨を使って買い物をした場合

例えば、仮想通貨を使って50万円の貴金属を購入したケースを想定します。
 
貴金属の代金50万円-10万円=40万円(雑所得)

(3)仮想通貨を使って他の仮想通貨を購入した場合

この場合は新たな仮想通貨を購入した段階で利益(損失)が確定します。
 
新たな仮想通貨の価格50万円-10万円=40万円(雑所得)

(4)仮想通貨をマイニングに参加して入手した場合

マイニングとは、ごく簡単に説明すると仮想通貨の取引記録の取引台帳への追記作業を手伝う見返りの報酬として、新たに発行された仮想通貨を入手することをいいます。この作業を「採掘(マイニング)」と呼んでいます。
 
マイニングによって仮想通貨を入手した場合には、報酬を受け取った時点で利益が確定しますが、その時点での時価から、マイニングに要した費用などを差し引いた金額が所得となります。

仮想通貨の取引の税率

前述のとおり、仮想通貨の利益は雑所得として他の所得と合算して総合課税で税額が決定します。仮に、仮想通貨による雑所得が大きくなると、所得税は超過累進課税によって高い税率が適用されることもあり得ます。
 
例えば、課税所得金額が4000万円を超えるような場合には、所得税率は最高税率の45%、住民税とあわせて55%が税金となります(復興特別所得税は考慮せず)。
 
上記の(3)仮想通貨を使って他の仮想通貨を購入した場合などを想定すると、手元に新たに購入した仮想通貨を保有してはいるものの、1円の利益も手にしていないまま、多額の税金だけ負担するようなケースも考えられます。

まとめ

仮想通貨に関するニュースサイトなどを見ても、決済の普及状況、価格変動の激しさ、アプリケーションの仕様変更、世界各国の規制強化の方向性など、将来を見通すことを困難とするさまざまな要素があるようです。
 
もし、皆さんがそのようなことを理解した上で本格的に仮想通貨への投資を考えるのであれば、利益に対する税金についてもしっかりと理解しておくことが必要となるでしょう。
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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