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あぶく銭は浪費しやすい!? 「お金の心理学」を知って家計管理に生かそう

ファイナンシャルフィールド / 2020年7月26日 1時0分

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突然ですが、「メンタル・アカウンティング」という言葉をご存じでしょうか。経済学者が提唱した「人間の心理とお金」についての理論のひとつです。お金とそれに関連する心の動きを少し知っているだけで、日々の家計管理に役立つかもしれませんよ。

「メンタル・アカウンティング」ってどんなもの?

メンタル・アカウンティングは、2017年にノーベル経済学賞を受賞したアメリカの経済学者リチャード・セイラー氏が提唱したもので、日本語では「心の家計簿」や「心の会計」と訳されます。
 
「心の家計簿」と言われてもピンとこないですよね。どういうことか説明しましょう。
 
例えば、お金がないなか必死で働いてようやく貯金できた100万円と、宝くじで1億円当選したうちの100万円。100万円という金額はまったく同じなのに、多くの人は宝くじで手に入れたほうを無駄遣いしがちです。
 
「あぶく銭ほど浪費しやすい」、あなたにも思い当たる経験はありませんか。お給料のうちの10万円、定額給付金でもらった10万円、パチンコや競馬でたまたま当てた10万円、同じように扱うでしょうか。
 
人は心の中でそのお金に色付けをしていて、使うときもその色によって判断が左右されるということですね。
 
ほかの例を挙げると、普段の生活で1個1万円のものを買うのに躊躇する人でも、旅行先ならポンと支払ってしまったり、結婚式費用など数百万円単位の買い物では1万円も誤差のように思えたり、同じ金額でもずいぶん感じ方が違うことがありますよね。
 
個人のお金の使い方には、数字だけを見て機械的で合理的な判断だけでなく、人間の心理や感情から来るちょっと非合理的に見える判断も影響します。だから、同じ人が同じ金額を手にしても、大事に使ったり浪費してしまったりするのです。

「心の家計簿」から考える家計改善のポイント

このような理論があることを知っているだけでも、普段の買い物の中で「あ、今私はこのお金に色付けして考えていたな、冷静に金額だけを見て判断しよう」と思えるかもしれませんね。
 
ここではさらに、この「メンタル・アカウンティング(心の家計簿)」の考え方を日頃の家計管理に生かす方法を具体的に考えてみましょう。
 
例えば、感情をはさむ前に強制的にお金を分類して色分けしておくのが有効です。それには、例えば口座の使い分けが便利です。
 
銀行の自動定額振替サービスなどを使って、給料が入ったらすぐに「生活費用」「貯金専用」「子どもの教育費専用」など勝手に振り分けるようにしておけば、つい使い過ぎることを防ぎやすくなります。
 
銀行がバラバラになるのが嫌という方でも、今は1つの銀行の中でいくつも目的別の口座を持つことができるサービスを提供しているところもありますので、管理しやすいですよ。
 
口座だけでなく、用途ごとに財布を分けていたり、費目ごとに袋分けして管理したりする方も多いですが、これらは「正しい色分け」を意識しやすいようにして無駄遣いを防ぐための方法ですね。
 
無駄遣いを防いでお金を貯めやすくするには、財形貯蓄などを使った「先取り貯蓄」もおすすめです。「余ったら貯金」ではなく、最初から手を付けないお金として色分けし、そのお金を最初から存在しないものとして扱って、残りのお金だけで生活するように工夫する方法です。

人間は非合理的に判断しがち! うまくコントロールしよう

「行動経済学」で調べると、メンタル・アカウンティング以外にも、人がお金を使うときにやりがちな非合理的な判断を紹介した書籍がたくさん見つかります。
 
イラストがたくさん入った初心者向きのものもありますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。自分の家計管理に生かせるポイントが見つかるかもしれませんよ。
 
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表

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