緊急事態宣言解除後も外食を控える人は3割。外食の際に気にすることは?
ファイナンシャルフィールド / 2020年7月29日 10時0分
緊急事態宣言解除後、徐々に営業を再開する飲食店が増えています。人との接触を避けるため、しかたなく家で自炊やテイクアウトに切り替えていた人は、以前のように外食生活に戻るでしょうか。それとも感染を恐れて引き続き外食を避けるのでしょうか。 株式会社リクルートライフスタイル(本社:東京都千代田区)の調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、緊急事態宣言中と解除後の外食の実態や、消費者心理について調査を実施しました(※)。
半数以上が外食するという一方で、3割は外食を控えると回答
6月上旬時点で、外食に行こうと思うかと尋ねると、「変わらない頻度で行くつもりだ/行っている」(14.8%)、「頻度を減らして行くつもりだ/行っている」(39.0%)と、外食に行くという人は半数以上いました。
「変わらない頻度で行く」は女性より男性の数字の方が高く、男性40・50代が最も高くなりました。一方、「当分は様子を見て外食は控える」という人は34.1%で、特に30・40代女性では4割を超えました。
「政府や自治体からの自粛要請完全解除やワクチン開発など、安全が公になるまでは控える」という慎重な人や、中には「もう外食には行かないつもりだ」という人もわずかですがいました。
「もう行かない」「まだ控える」「頻度を減らす」と回答した理由を聞いたところ、男女共に1位「感染しないか不安だから」(男性64.4%、女性69.3%)、2位「まだ、自粛すべきだと思うから」(男性44.9%、女性61.6%)となりました。現時点でも毎日感染者が発生しており、自分も感染するのではないかという不安から、まだ自粛した方がいいと考えているようです。
外食の際に一番気にするのは、席の間隔
「今後、外食のお店選びをする際に気にすることはありますか?」と尋ねました。男女共に1位は「席の間隔が空いているか」ですが、男性43.6%であるのに対し女性64.4%と20ポイント以上の差がつきました。
また、2位「きちんと換気がされているか」は、男性37.3%に対し女性62.3%、3位「店内の消毒が定期的にされているか」も男性37.1%、女性57.0%と大きな差があり、全体に男性より女性の方がお店に対し、ソーシャルディスタンスや換気、消毒、マスクなど、感染予防対策がとられているかを気にするようです。
緊急事態宣言中の食生活で、良かったことと悪かったこととは?
緊急事態宣言中の食生活で良かった点で最も多い回答は、「家族との食事が増えた」(30.9%)でした。テレワークや休校でこんなに長い間家族がいっしょに家にいることはめったにないことでしょう。
また、「付き合いの外食をしなくて済んだ」(23.7%)、「食費が安く済んだ」(23.2%)という回答が見られました。一方、悪かった点を見ると、「外食ができなくなって美味しいものが食べられなくなった」(24.3%)という回答が最も多い結果に。
また、食費が安く済んだという意見と同じくらい「食費がかさんだ」(22.5%)という人も多くいました。子どもの給食がなくなり、かえって食費が増えた人もいるようです。また、「同じメニューの繰り返しになってしまい飽きた」(19.6%)という意見もありました。
自粛生活に恋しかった外食は、男性は仕事つながり、女性は女子会や家族との外食
「自粛生活中に恋しかったのはどのような外食ですか?」と聞いてみました。男性では「知人、友人との普段の外食」(26.7%)、「仕事帰りの食事や飲み会」(22.8%)、「同僚、仕事仲間との打ち上げ」(21.9%)がトップ3となりました。仕事つながりの外食シーンが思い浮かぶようです。
女性ではトップは男性同様「知人、友人との普段の外食」(45.4%)で、以下「女子会、ママ会」(40.0%)、「子供を含む、家族・親族の普段の外食」(22.2%)となり、身近な友人や家族との外食が恋しかったようです。
「自粛生活中、外食においてどのような体験が恋しかったですか?」と聞いたところ、家では調理するのが難しい食材や多国籍料理など、「自炊では難しい料理を食べること」(38.2%)がトップに。次いで「食事相手との会話」で、コロナ前のようにおしゃべりしながら食事をしていた時が懐かしく思えますね。
まだまだ新型コロナウイルスの新規感染者は多く、油断は禁物です。しかし、経済活動は再開し、飲食店も席の間隔を開けたり、消毒したりと対策を行っています。私たちも食事中のおしゃべりは控えるなど、感染防止に気を付けながら、たまには外でおいしい料理を食べに行きたいですね。
[出典]
※株式会社リクルートライフスタイル「緊急事態宣言解除後の外食実態調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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