子育て家庭が必ず悩むお小遣い事情~いつから? いくら? 実践編(後編)
ファイナンシャルフィールド / 2020年10月29日 10時30分
![子育て家庭が必ず悩むお小遣い事情~いつから? いくら? 実践編(後編)](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_90008_0-small.jpg)
前編で、お小遣いをできるだけ早く、少額から始めていくことをご提案しました。では、お小遣い制度をいったいいつから、いくらくらいから始めるといいのか、このような疑問に答えつつ、すでに子どもが大きくなっていて、手遅れかもと思ってしまっているご家庭へのアドバイスをしていきましょう。
The post 子育て家庭が必ず悩むお小遣い事情~いつから? いくら? 実践編(後編) first appeared on ファイナンシャルフィールド.
小さい子どもへのお小遣いのあげ方
FPとして、お小遣いを始めるのが一番いい年齢は、保育園(幼稚園)の年中さんから年長さんあたりかと思っています。理由としては、字や計算の練習を始める時期ということです。数字が書ければ、親が手伝って、お小遣い帳を付けることが可能になります。
もちろん計算機を使って構いません。お小遣い帳はわざわざ新しいものを買わなくても、ダウンロードできるものもたくさんありますし、子どもの好きなキャラクターもののノートに線を引くとやる気を起こせるかもしれません。
金融広報中央委員会の「知るポルト」というサイト(※)でもお小遣い帳の使い方が書かれていますので、参考になさってください。お小遣い帳が準備できれば、いくらもらっていくら使ったのか、それをきちんと把握することを目標にしましょう。
私も親子で経験がありますが、おつりが合わなかったり、何に使ったのか忘れてしまったり、イライラとしてけんかが始まり、お小遣い帳の記入が中断したことも1回や2回ではありません。大事なのは、使ったらなくなること、入ってきたお金の範囲内で使う感覚、これを小さいうちに理解することです。
ある程度、成長した子どもへのお小遣いの注意点とは
前編でもお話ししましたが、子どもの行動範囲が広くなるとそれに伴う費用が膨らみます。例えば、習い事など、遠征や試合など交通費や食費が必要になる場合もあるでしょう。その場合に、注意していただきたいのは、その都度わたすことをしないこと。
例えば、週末ごとの遠征の度に、1000円や2000円などずつわたしていくと、親からすると、今日の出費は「旅費交通費」なのか「食費」なのか、それとも「交際費」なのか、判断ができません。できれば、その都度ではなく、1カ月ごとに子どもに必要な金額を計算して渡し、途中で追加支払いをしないのがいいでしょう。
もし、1カ月分わたすとすると、子どもにとっては大きい金額になります。1カ月になる前に使い切ってしまう可能性があるのであれば、1週間分、2週間分などわたして、少しずつ1カ月に近づけていってあげてください。
ただ、一度失敗しても、すぐに短くはしないであげてください。大きい金額を「使い切る」かもしれないし、「使い切らない」かもしれませんから。心配でも、様子を見ながら進めていくのがポイントです。親が先回りして子どもの失敗を予測するのではなく、次回失敗したらこうしようと思いながら、気長にやり方を変えながら進めていきましょう。
手遅れかもと悩んでいる保護者の方へ
すでに、子どもの無駄遣いは多いし、今更お小遣いにできない、こんな保護者の方もいるかもしれません。そんな時には、その子ができる範囲での貯蓄をすすめてみましょう。
実は若い方によく聞かれるのは、「貯蓄するには何がおすすめですか? FXとかいろいろと興味はあるのですが」という質問です。FPからしても、リスクなくしてリターンはありません。「うまい話には、必ず裏がある」ということを忘れてはいけません。
ついつい、友人のもうけた話を聞くとうらやましい気持ちもわかりますが、一生上昇し続けるおいしい金融商品なんてありません。昨年、老後2000万円問題が起こり、老後2000万円が貯蓄できていないと老後が安泰ではないという誤解されるようなニュースがあちらこちらで聞かれました。
老後のために2000万円が必要かどうかは、その人のライフプランによります。もし、2000万円貯めたければ、貯蓄は若ければ若いほど、長期間、時間を味方にすれば、無理なく2000万円を貯蓄することは可能です。
今更お小遣い制を変えられない、大きくなってからの子どもには、普段のニュースを聞きながら、お金との付き合いを考えさせることをしてみてください。
今年は、詐欺などのニュースも起こりましたが、どういうことが詐欺にあたるのか、どんな理由でだまされてはいけないのか、なぜこんなことが起こったのか、事件の経緯を、ちゃんと家庭で話し合うことができていれば、防げた事件ではないかと思っています。
お年玉も工夫を
冬は子どもへの贈り物が一番多くなる時期です。クリスマスプレゼントにお年玉、特に少子化の今、親だけでなく、祖父母や親の兄弟など、子どもに贈り物をする財布は、父母の分のtwo(ツ―)ではなく、six(シックス)という言い方すらされます。
お年玉でも、受け取るとすぐに親にわたすという人もいるようですが、こんな時期だからこそ、いくら使っていくら貯める、普段頑張っているお子さんに、本当にほしいもの、買ってあげてもいいものを親子で考えてみてはいかがでしょう。
黙ってプレゼントにするのではなく、予算をしっかりと親子で相談して、限られた予算内での買い物を自分でさせてあげるということを始めてもいいのではないでしょうか。
(※)金融広報中央委員会「知るポルト」
執筆者:當舎緑
社会保険労務士。行政書士。CFP(R)
関連記事
子育て家庭が必ず悩むお小遣い事情~いつから? いくら? 理論編(前編)
子どもに習い事をさせすぎて貯金にまわせない! どうしたら良い?
オンライン授業への移行はどれくらい進んでる?オンライン授業を評価するも、対面授業よりも安い月謝を希望する声も
The post 子育て家庭が必ず悩むお小遣い事情~いつから? いくら? 実践編(後編) first appeared on ファイナンシャルフィールド.
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「母さんといることが限界だ」と涙の訴え…定年退職した父が“夫婦別居”を望んだ「切実な理由」
Finasee / 2024年7月12日 13時0分
-
33歳貯金170万円。40代の夫と私の老後資金、3歳の娘の学費が捻出できるのか不安
オールアバウト / 2024年7月12日 6時10分
-
29歳会社員、貯金490万円。先日入籍しました。住宅購入や教育費にどう予算分けすればいいですか?
オールアバウト / 2024年7月7日 12時20分
-
50代会社員です。今から老後にむけて「2000万円の貯蓄」って可能なんでしょうか……家のローンもあるし、不安です。
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月1日 4時40分
-
年金不安、シニア破綻は他人事ではない「老後ビンボー」を防ぐ《50代からのマネーの心得》
週刊女性PRIME / 2024年6月29日 7時0分
ランキング
-
1「なだ万」、オノデラに売却=外食から撤退―アサヒGHD
時事通信 / 2024年7月25日 21時11分
-
2昨年度の郵便事業896億円の営業赤字、前年度の4倍超…封書やはがき減収・集配や運送委託費増
読売新聞 / 2024年7月25日 18時13分
-
3再送-NY外為市場=円が対ドルで一時2カ月半ぶり高値、米GDP受け伸び悩み
ロイター / 2024年7月26日 6時40分
-
4基礎的財政収支が25年度に黒字化、内閣府が試算提示へ…税収増で8000億円程度の黒字見込み
読売新聞 / 2024年7月25日 22時15分
-
5RIZIN「手越祐也の国歌独唱を批判」は失礼なのか 手越が辞退し、選手に批判が集まっているが…
東洋経済オンライン / 2024年7月24日 19時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)