保険料を節約したい!保険見直しの手順とポイント
ファイナンシャルフィールド / 2020年11月5日 23時30分
コロナ禍の影響もあり、家計の固定費を見直したいという方が増えています。
ただ、その中でも「保険料」は、支払う期間が長く支払総額も大きい割に、見直しのポイントが難しいと思われて後回しにされやすい費目です。見直すにはどんな順番でどんなふうに取り組めばいいのか、ポイントを解説します。
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保険料を抑えたいとき、まずすべきこと
「わが家の保険料、もっと下げられないのかな?」と思ったらまずは、今入っている保険の内容を確認することから始めましょう。思い込みやなんとなくでは意味がないので、保険証券を用意するのが確実です。
「保険証券なんて見てもよくわからない」と思うかもしれませんが、その「よくわからない」ところを見つけることが大切です。
どんなときにいくら受け取れるのかわからない、意味がわからない謎の特約(オプション)が付いている、そもそも保険証券が全部そろっていないかも……という状態だと、保険料の問題だけでなく、いざ保険が必要なタイミングが来たときに困ります。
特に数年、数十年前に加入したままになっている保険は中身を忘れてしまいがちです。本当は保険金をもらえる対象だったのに「忘れていた」「よくわかっていなかった」という理由で請求しないままになっている方もいます。保険料がもったいないので、ときどきチェックをしましょう。
自分の保険の「よくわからない点」が見つかったら
保険証券をチェックして「これ何だっけ?」「どういう意味?」という疑問が湧いてきたら、その保険に加入した保険代理店の担当者か、保険会社のコールセンターに問い合わせて確認してみましょう。
もしかしたら、加入当時とは生活環境が変わって今は必要がなくなった特約が、付いたままになっているかもしれませんし、当時は理解していないまま入っていたけど、よく考えたら不要だと判断できる保険が出てくるかもしれません。
不要な部分が見つかったら、特約を削除したり、保険金額を下げたり、保険を解約したりすれば確実に保険料を抑えられます。
内容について問い合わせたときに「もっと安くできる方法はない?」とストレートに聞いてしまうのも1つの方法です。
また、このとき加入中の保険についてしっかり理解できたら、夫婦または親子でその情報を共有しておくのがおすすめです。自分に万が一のことがあったときでも家族がスムーズに保険金を請求でき、困らずに済みます。
「わが家にとって必要な保険」を判断する方法
保険料は安ければ安いほどいいというわけではありません。安くてもいざというときに役に立たなければ意味がありませんよね。保険料を見直したいと思っても、保障内容と保険料のバランスを考えるのが難しくて断念してしまうという方も多いです。
ここでのポイントは、必要な保険金額を具体的に計算してみることです。考え方は次のとおりです。
・必要な保険金額 = 万が一のときにかかる費用 - 公的保険などでもらえるお金 - 貯金など自力で用意できるお金
たとえば、医療保険の場合を考えてみましょう。
病気やケガでかかる費用ですが、多額の医療費がかかった場合には「高額療養費」という制度があり、一定の自己負担額を超えた分は協会けんぽから支給してもらえます。加入している健康保険によっては、自己負担が月2万5000円までで済むなど手厚いこともあります。
会社員や公務員なら、病気やケガで仕事を休んでも「傷病手当金」という制度があるので給料の3分の2程度は受け取ることができます。医療費もそこまでかからず、受け取れるお金もあり、さらに治療に回せるだけの貯金もあるという状態なら、たとえ医療保険に入っていなくても困らずに済むのではないでしょうか。
もらえるお金や自力で出せるお金のことを考慮していないために、すべてを保険で補おうとした結果、保険金額が大きすぎ=保険に入りすぎ、の状態になっていて保険料が高くなっている人も少なくありません。
そうしていれば確かに、亡くなったり病気になったりしたとき多額のお金がもらえます。ただ、将来お金に困らないようにするために、今の家計が保険料で圧迫されているとなると本末転倒です。
社会保障や貯金ではどうにもならない部分だけ保険に加入しておく、と考えれば不要な保険や特約を見つけて保険料を節約しやすくなりますよ。
保険料を見直すなら、現状把握を徹底しよう
保険料を見直すときの手順としては「(1)保険証券をチェック→(2)疑問点を解消→(3)社会保障について知る→(4)本当に必要な保険金額を計算する→(5)それに合った保険に変更する」という流れです。
(1)~(4)までは、ひと言で言うと「現状把握」です。自分を取り巻くお金のことをよく知っておくことが、節約にもつながります。お金の話はよくわからなくて苦手、と思い込まずに、できそうなことから挑戦してみてはいかがでしょうか。
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表
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