投資は分散が基本。REITも取り入れた方が良い理由って?
ファイナンシャルフィールド / 2020年11月30日 10時50分
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昨年の老後2000万円問題で、老後に対して不安を抱いている人もおられるのではないでしょうか。iDeCoやNISAなどで老後資金を検討される人も多くなってきているように思います。
では投資に対して、どういう資産組み入れを行えば良いのか、リスクの高いREIT(不動産投資信託)ですが、なぜ取り入れた方が良いのか考えていきたいと思います。
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投資は分散投資が重要
投資を行うときに、必ず耳にするといってもいいのが、「分散」という言葉ではないでしょうか。
分散投資といってもいろいろな分散が考えられますが、基本的には投資先の分散だと思います。特にiDeCoやNISAで運用するときに投資商品となる投資信託では、株式投資信託や債券投資信託という種類があり、株式投資信託と債券投資信託を組み入れた運用が良いとされています。
これは株式投資信託と債券投資信託が相関関係にあるからです。株式市場が好調であれば、債券市場は軟調になり、その逆の株式市場が軟調になれば、債券市場が好調になることから、この組み入れが良いとされています。
例えば同じ利回りが期待できる株式投資信託と債券投資信託では、手堅い債券投資信託が選ばれる可能性が高くなります。
そうなると債券価格は上昇し、利回りが低下していくことになり、逆に株価は低下しますが不確実ではあるものの期待できた株式投資信託の利回りは上昇してくるので、今度は株式の方が魅力的になってきます。
そのため、どちらかが下がっても、どちらかが上昇し、投資額総額で見ると大きな損失を受けなくなるという利点があります。
時間の分散投資
分散投資では、銘柄や投資先を分散するだけではなく、時間の分散も重要といわれています。
今回のコロナショックやリーマンショックのような大きな暴落があったときでも常に投資を行っていると価額が下がった商品を購入できるという利点があります。
投資の世界では、時間の分散をドルコスト平均法といい、価格の変動がある商品を購入するときに有効だといわれる投資手法になります。日本語では定時定額購入といい、一定期間ごとに一定額の購入をすることで購入単価の平均が取れるといわれています。
ただ、上昇だけしている場面や下落だけしている場面では逆に欠点もありますので、このドルコスト平均法は長期で行うことも必要となります。
不動産投資信託を組み入れる理由
さて、債券と株式の関係は相関関係にあるといえますが、なぜ不動産投資信託のREITを組み入れた方が良いのでしょうか。
不動産投資信託とは、不動産などに投資を行い、賃料収入や物件の売却などで得られた収益を投資家に分配するというもので、分配金が多いのも魅力的ともいえます。しかしリスクも高いので、注意が必要な投資先ともいえます。
ただ、不動産に投資する環境を見ると、景気が上向いているときには事業拡大などの業績アップに伴い、オフィスなどを拡張したりする企業も増えてきます。しかし、景気が後退していく場面では事業を縮小していき、オフィスも縮小していく傾向にありますので、株式の後を追うような形で相場が動いていくのです。
そのため、株価がピークを付けた後、不動産投資はピークに達していませんが、株価が下落する頃にピークを迎え、その後、下落していくという特徴があります。
※著者作成
国内・海外の分散も大切
さらに世界には先進国や新興国という経済成長の違う国が多くあり、日本が経済拡大していても、海外の国では経済が縮小しているということもあります。また、先進国が経済の拡大をした後で、新興国といわれる国が経済の拡大をしていくというズレが出てくる場合もあるでしょう。
投資にはリスクがありますが、このリスクは危険という意味ではなく、振れ幅のことをいいます。こうした幅広い分散投資を行うことで、この振れ幅が縮小する可能性もあり、ハイリスク・ハイリターンと思われている投資もリスクを抑えた運用ができるようになる可能性が出てきます。
まとめ
老後2000万円問題や教育費などの準備に投資を始めようと考えている人も増えてきているのではないでしょうか。投資は短期間で大きく増えるものではなく、長期にわたり増えたり減ったりを繰り返しながら少しずつ増えていくものです。少しでもリスクを抑えた運用を行うことで、安定した運用を目指すことも大切です。
今回は、組み入れに関して考えましたが、ある程度の運用期間が過ぎれば、資産配分の変化が生まれてきます。そういったときには、リバランスという調整も必要となってきます。ぜひ、投資の基本を考えて将来の準備を始めましょう。
執筆者:吉野裕一
夢実現プランナー
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