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法定相続情報証明制度を利用して、相続時の手続きの負担を軽くしませんか

ファイナンシャルフィールド / 2021年1月6日 10時30分

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2017年5月に、相続手続きなどの簡素化のために法定相続情報証明制度が導入されて3年半がたちました。この制度により、これまでの戸籍謄本一式に代わり、相続手続きを行わなければならない各種窓口に、法定相続情報一覧図を提出することにより、相続手続きに関わる負担が軽くなりました。
 
この法定相続情報証明制度、相続関係を一覧に表した図(法定相続情報一覧図)についてお話します。

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法定相続情報証明制度とは

これまでは、相続登記や金融機関の預金等の払戻などの相続手続きを行うとき、これまでは相続内容などを確定するために各窓口に戸籍謄本一式を提出して、各窓口が確認後返却してもらい、次の窓口に提出する必要がありました。
 
手続きする窓口が多ければ多いほど、そのための時間や手間がかかって手続きが滞ることがしばしばありました。そのような事務手続きの負担を軽減し、相続手続きを促進する目的で新設されたのが法定相続情報証明制度です。
 

法定相続情報証明制度の利用方法

法定相続情報証明制度では、法務局に申し出すれば法定相続情報一覧図を交付してもらえます。法定相続情報一覧図は相続関係を証明する書類であり、相続などの手続きにあたっては戸籍謄本一式の代わりとして提出できます。
 
手続き方法は下記のとおりです。

1.必要書類を集める

必ず必要となるもの

(1)被相続人の戸除籍謄本
被相続人の出生~死亡までの連続した戸籍謄本・除籍謄本で、市区町村役場で入手します。
 
(2)被相続人の住民票の除票
被相続人が最後に住んでいた場所の住民票で、最後の住所地の市区町村役場で入手します。
 
(3)相続人の戸籍謄抄本
相続人全員の戸籍謄抄本で、各相続人の本籍地の市区町村役場で入手します。
 
(4)申出人(手続きを行う方)の氏名・住所を確認することができる公的書類
具体的には、運転免許証やマイナンバーカードの表面のコピー、住民票の写しなどです。
また場合によっては相続人の住民票の写しや委任状、被相続人の戸籍の附票が必要となる場合があります。

2.法定相続情報一覧図を作成する

被相続人の戸籍の記載などから、判明した法定相続人を一覧にした図を作成します。記載例は以下のとおりです。

記載時の留意事項は

(1)A4の紙に作成してください
(2)被相続人の最後の本籍地の記載、相続人の住所の記載は任意です
(3)相続放棄した相続人がいる場合は一覧表に氏名、生年月日、続柄を記載しますが、推定相続人が廃除された場合は、その方の氏名、生年月日、続柄は記載しません(法務局ホームページより)

 

3.申出書の記入、法務局への申し出

上記で用意した戸除籍謄本一式と法定相続情報一覧図、それに申出書を記載の上、法務局へ申し出をします。申し出する法務局は、下記の地を管轄する法務局のいずれかを選択することが可能です。

  • (1)被相続人の本籍地
  • (2)被相続人の最後の住所地
  • (3)申出人の住所地
  • (4)被相続人名義の不動産の所在地

 
また、申し出や一覧図の写しの交付は郵送にて行うことも可能です。写しの交付を郵送にする場合は、返信用の封筒、切手を同封の上、必要通数を伝えます。また、法務局に申し出をすればその後5年間は何度でも再交付してもらえます。
 

法定相続情報証明制度の利用時の注意点

法定相続情報証明制度は、被相続人や相続人に該当する者しか利用できません。被相続人の配偶者の親や、元配偶者などは利用できませんので注意しましょう。また、被相続人と相続人が日本国籍を保有していない場合も利用できません。
 
被相続人の死亡後に子の認知があった場合、被相続人の死亡時に胎児であった者が生まれた場合、一覧図の写しが交付された後に廃除があった場合など、被相続人の死亡時点に遡って相続人の範囲が変わるようなときは、当初の申出人は、再度、法定相続情報一覧図の保管等の申し出をすることができます。
 

年金の手続きにも使えるようになりました

2020年10月26日から、被相続人の死亡に起因する各種年金等手続き(例:遺族年金、未支給年金及び死亡一時金等の請求に関わる手続き)において、死亡した保険給付の受給権者または死亡した被保険者、もしくは被保険者であった者との身分関係を証する書面として、法定相続情報一覧図の写しを使うことができるようになりました。
 

時間が取れない場合や、作成が難しい場合は

相続人と被相続人が遠方に住んでいる場合、役所に行く時間がない方、さらに戸籍を収集したが法定相続情報一覧図を作成が困難な方もいらっしゃるかと思います。
そのよう場合は、弁護士や行政書士のような専門家に頼むこともできますので、難しいと思ったら専門家へ相談しましょう。
 

(参考・出典)
法務省民事局「~法定相続情報証明制度について~」
法務局「法定相続情報証明制度が始まります!」
日本年金機構「「法定相続情報一覧図の写し」が年金手続きの添付資料として使用できるようになりました」
 
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表
 

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