iDeCoのメリット・デメリットを職業別に解説!
ファイナンシャルフィールド / 2021年1月20日 23時0分
![iDeCoのメリット・デメリットを職業別に解説!](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_96376_0-small.jpg)
人生100年時代といわれる現在ですが、65歳時の平均余命は、男性で約20年、女性で約24年となっています(※)。老後を安心して暮らすには、年金のほかに貯蓄2000万円が必要ではないかというような話もあります。
国も公的年金のほかに自助努力をすすめており、その中には、私的年金として国民年金基金、確定給付年金、確定拠出年金、個人年金などがあります。
このうち、今回は個人型確定拠出年金(iDeCo)について分かりやすく説明したいと思います。
iDeCoとは
まず、iDeCoとは何なのか見ていきましょう。大まかに5つの特徴が挙げられます。
(1)「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)」とは、国民年金基金連合会が実施する私的年金のことで、加入は任意です。
(2)20歳以上60歳未満の方が加入できます。自分自身で申し込み、掛け金を拠出し、運用方法を選んで、拠出した掛け金で金融商品を運用します。
(3)原則60歳まで掛け金を拠出し、60歳以降に掛け金と運用益を合計したものを老齢給付金としてもらう仕組みになっており、60歳をすぎないと引き出しはできません。
(4)加入手続きは運営管理機関(金融機関)で行いますが、運営管理機関により運用商品・手数料に違いがあります。
(5)iDeCoの年金資産は「ポータビリティ」といって、転職・離職した際に移管の手続きをとることで持ち運びすることもできます。
iDeCoの加入資格と拠出限度額は
iDeCoの加入資格がある人と、拠出限度額は下記のようになっています。
ただし、農業者年金の被保険者、国民年金の保険料納付を免除されている方、会社で企業型確定拠出年金に加入している方は、iDeCoには加入できません。
(2)企業型DCに加入している会社員 月2.0万円
(3)DBと企業型DCに加入している会社員 月1.2万円
(4)DBのみ加入している会社員 月1.2万円
(5)公務員など 月1.2万円
※DBとは確定給付年金、DCとは確定拠出年金のことです。
iDeCoの受け取り方法は
iDeCoは、10年以上の加入期間がある場合には60歳時の受け取りが可能ですが、10年に満たない場合は加入期間により受け取る年齢が繰り下がります。
加入期間10年未満の場合の受け取り年齢は、8年で61歳、6年で62歳、4年で63歳、2年で64歳、1ヶ月以上で65歳からとなっております。
iDeCoの受け取り方法は、
(1)一時金として一括で受け取る(60歳から70歳までに受け取る)。
(2)年金として受け取る(60歳に達したら5年以上20年以下の期間で受け取る)。
(3)一時金と年金を組み合わせて受け取る(一部の年金資産を一時金で、残りの年金資産を年金でもらう)。
という3つの選択肢があります。
なお、途中でiDeCoを脱退する場合は、通算運用期間が3年以内、または個人別管理資産が25万円以下などの条件を満たすと、脱退一時金がもらえる場合もあります。
iDeCoのメリットとデメリット
iDeCoにおいて考えられるメリットとデメリットをまとめてみましょう。以下に挙げたものが考えられます。
(2)「ポータビリティ」といって移管することが可能です。
(3)運用は月5000円から始められ、運用商品は比較的低コストになっています。
(2)拠出限度額が決められているので、いくらでもできるわけではありません。
(3)加入時・運用時に手数料がかかります。
(4)運用の実績により、運用益が出ない場合があります。
職業別にメリット・デメリットを見てみると、被保険者により拠出限度額が変わってくるという点がポイントになってきます。拠出限度額は、第1号被保険者の自営業者は6.8万円、第2号被保険者の会社員・公務員は1.2万円から2.3万円、第3号被保険者の専業主婦は2.3万円と職業別に差があります。
それにより、自営業者は税制のメリットをたくさん享受できる一方で、金銭的に余裕があってたくさん利用しようとしても、会社員・公務員などは低い金額に抑えられている仕組みになっています。
まとめ
老後のライフプランを考え、老後資金を蓄える中で、税金などの面でメリットの大きいiDeCoを活用するのも有用な選択肢かと思います。
投資する際には、リスクとリターンの関係、長期運用・分散投資などの考え方を身につけましょう。分からない方は、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談するのも一つの方法です。
そして、リターンを求めればリスクもあるということを忘れないでください。
[出典]
(※)厚生労働省「平成30年簡易生命表の概況 1 主な年齢の平均余命」
国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」
執筆者:小久保輝司
幸プランナー 代表
関連記事
【疑問】iDeCoの受け取り方で税金が変わると言われたが結局どっちがいいの!?
年末に始めたiDeCo 年末調整に間に合わなかったらどうすればいい?
自営業、フリーランスの方がイデコと国民年金基金を併用した方がいい理由とは?
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
非正規雇用・退職金なし…老後資金はどう準備する?
MONEYPLUS / 2024年7月24日 11時30分
-
iDeCo加入者の毎月の掛け金、平均額は?
マイナビニュース / 2024年7月11日 7時3分
-
iDeCoに興味がありましたが、受け取るときに税金がかかると聞きました。それでも節税になるってどういうことでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月3日 8時10分
-
「骨太の方針」でも話題のiDeCo、NISAに続く改革の本丸に! 掛金上限額、受給開始の年齢制限も変わる?
Finasee / 2024年7月1日 12時0分
-
もう退職後に「お金の不安」で悩まない! 誰でも実践できる“経済的負担を減らし資産運用を続ける”テクニック
Finasee / 2024年6月28日 13時0分
ランキング
-
1「子どもが野菜を食べてくれない」悩みへの回答 科学的に正しい「野菜嫌いをなくす5つの方法」
東洋経済オンライン / 2024年7月27日 15時0分
-
2G20、「デジタル課税」早期実現への決意示す…3会合ぶりに共同声明採択し閉幕
読売新聞 / 2024年7月27日 15時0分
-
3スズキ、コンパクトSUV「フロンクス」の最新情報を公開
財経新聞 / 2024年7月27日 16時36分
-
4〈最低賃金1054円に〉過去最大増なのにパート、アルバイトから大ブーイングのワケ「扶養控除ライン据え置きはオフサイドトラップ」「政治家の報酬だけは世界トップクラスだけど、賃金はオーストラリアの半分」
集英社オンライン / 2024年7月26日 18時56分
-
5「半端な対策では命にかかわる」 山善の”プレミアム水冷服”がたちまち完売、現場のニーズとどう合致した?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月27日 6時20分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)