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住宅ローン契約前に計算しなくてはいけないこと|計算方法やアプリを紹介

ファイナンシャルフィールド / 2021年2月15日 11時10分

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住宅ローンを契約するにあたって、いくら借りたらいいのか、そしてちゃんと返済できるのかどうか心配ですよね。その際にはただ漠然と心配するのではなく、具体的に数値化することが大切です。
 
住宅ローンの借入可能額や毎月の返済額などを計算する方法はかなり複雑ですが、さまざまなアプリなどで比較的簡単に計算できます。返済プランや金利プランもどれにしたら良いのかわからない場合も具体的に数値化すれば簡単に比較でき、客観的に判断しやすくなります。
 
計算をする上で知っておきたい言葉や計算に便利なアプリなどを紹介しますので参考にしてください。

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住宅ローンの計算で知っておきたい知識

まず計算する前に住宅ローンについていくつか知っておくべきことを解説します。正しく計算するために、また数値が何を意味するのかを知るために大切なことなので必ず確認しておきましょう。
 

元利均等返済と元金均等返済とは?

住宅ローンの返済金は、元金+利息です。この元金+利息の合計額が一定額の返済方法が『元利均等返済』で、元金のみ一定額の場合が『元金均等返済』です。つまり、元金均等返済では、毎月の返済額が毎月一定ではないことに注意が必要です。では、それぞれのメリット・デメリットを説明します。
 
『元利均等返済』は、住宅ローン返済では最も一般的な方法です。月々の返済額のうち元金が占める割合が最初は少なく、徐々に増えていきます。月々の返済額が変わらないため計画を立てやすいですが、なかなか元金が減らないことがデメリットです。
 
一方、『元金均等返済』は返済金のうち元金に当たる部分が常に一定額です。そのため最初は返済額が多く、だんだんと少なくなっていきます。『元利均等返済』と比較すると元金の支払いが進むため、返済額の合計は『元利均等返済』より少額です。
 
デメリットは、返済開始時の返済額が高額になることですが、徐々に返済額が少なくなるため、退職時にまだローンが残っている場合も負担が少なくてすむ点はメリットといえます。
 

金利タイプの種類

金利タイプには、大きく分けると固定金利型と変動金利型の2種類があります。
 
固定金利型は、返済期間中ずっと一定の金利で返済する方法です。プランが立てやすいというメリットがある一方で、変動金利型より金利が高めに設定されています。また変動金利の場合、金利が下がると月々の返済額が少なくなりますが、固定金利型の場合は常に同じ金額を払い続けなくてはいけません。
 
変動金利型は、一定期間固定金利が適用される固定金利期間選択型と定期的に金利が変動する変動金利型の2種類に分かれます。変動金利型は、金利が下がると返済額が少なくなるというメリットがある一方、金利が上がると返済額が多くなるため、返済プランが立てにくいというデメリットがあります。
 
金利の上下に一喜一憂せず、最初から最後まで額を変えずに返済をしたいという方は固定金利型を選んだ方が良いかもしれません。
 

住宅ローンの諸費用とは

住宅ローンの計算をする際、忘れがちなのが住宅ローンの諸費用です。住宅ローンの諸費用は、登録税などの税金や不動産仲介手数料、保険料や保証料などが含まれます。物件価格の約5~10%が目安です。例えば2500万円の物件を購入しようとした場合、250万円程度を別に用意する必要があります。
 
銀行によっては、事務取扱手数料を定額型にしたり、諸費用を一時的に用意できない方のための「諸費用ローン」を用意しています。
 

返済期間

住宅ローンを計算する際に重要になるのが、返済期間です。最長35年まで設定できますが、長いほど返済総額が高くなります。しかし短くすると月々の返済額が高くなり負担が大きいため、返済額を考慮に入れながら無理のない金額になるように計算して返済期間を決めましょう。
 

繰上返済の種類

余裕のあるときに繰上返済をしてどのくらい負担が減るのかを計算することも大切です。繰上返済には、『返済期間短縮型』と『返済額軽減型』の2種類があります。『返済期間短縮型』は、月々の返済額を変えず返済期間を短くする方法です。一方、『返済額軽減型』は返済期間はそのままで月々の返済額を少なくする方法です。
 
どちらの方法にするかは、最終的な返済額をそれぞれの場合で計算して判断します。一般的には返済期間を短縮した方が返済総額は少なくなりますが、状況や目的によってメリットが異なるため一概にはどちらがいいとはいえません。また銀行によって繰上返済に手数料がかかる場合があるので注意が必要です。
 

住宅ローンの計算するためのアイテム

住宅ローンに関する計算はとても複雑です。またあらゆるケースをシミュレーションして計算する必要があるため、簡単に計算できるアイテムを利用して比較していきましょう。
 

エクセル

Microsoftのエクセルを使えば簡単に住宅ローンを計算できる上、返済予定表も簡単に作れます。しかしエクセルの関数なんて難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
 
Microsoftのページで『住宅ローン計算シート』がダウンロードできます。繰上返済によってどのくらいお得になったかなど計算できるので計画的な返済が可能です。
 

カシオ計算ページ

計算機のCASIOはさまざまな計算に対応できる便利なページを提供しています。住宅ローンに関しては、次の5つのページです。

 
返済方式(元利金等または元金均等)、返済頻度などを入力すると自動で計算できエクセルの表としてアウトプットが可能です。返済予定表が簡単に作成できます。
 

各種アプリや銀行ページ

各銀行やさまざまな団体が住宅ローンを計算できるページを提供しています。その中でも使い勝手の良い、機能が豊富なアプリを紹介します。
 
『住宅保証機構株式会社』の『住宅ローンシミュレーション』は次の6つの計算が可能です。

●返済額の試算
●借入可能額の試算(年収から計算、返済額より計算)
●ローンの繰上返済
●返済プランの比較
●複数ローンの組み合わせ
●住宅取得諸費用の試算

 
『住宅金融支援機構』の『住宅ローンシミュレーション』もさまざまなシミュレーションが可能です。

●かんたんシミュレーション
●資金計画シミュレーション
●借り換えシミュレーション
●災害復興住宅融資シミュレーション
●返済プラン比較シミュレーション
●返済方法変更シミュレーション
●機構団信・3大疾病付機構団信の特約料シミュレーション

 
特に『返済プラン比較シミュレーション』は便利です。複数の金融機関の住宅ローンや複数の金利タイプの住宅ローンを3種類同時に計算し、比較することができます。
 
『一般財団法人 住宅金融普及協会』の『住宅ローンシミュレーション』は借入額を考える際に利用できます。こちらのページでは以下の3つの計算ができ、ライフプランをおおまかに考える際に有効です。
 

●借入可能額の計算
●返済負担率の計算
●総支払額の計算

 

借入可能額の計算方法

いくらまでなら借りられるのかを計算する方法を解説します。計算方法には年収から計算する方法と毎月支払える金額から計算する方法の2種類があります。
 

年収から借入可能額を計算する

『住宅金融支援機構』の調査によると、マンション購入の場合年収の7.1倍、建売住宅の場合は6.7倍の物件を購入しています。しかし、これはあくまで購入した物件の価格で住宅ローンの借入可能額ではありません。
 
可能額の計算は、各銀行のシミュレーションアプリでは返済期間、年収、返済期間のみ入力すると簡単に計算できます。しかしもっと精度の高い計算をしたい場合は、後述する『返済負担率』を踏まえて計算できる『住宅保証機構株式会社』のアプリが便利です。
 

毎月の返済額から借入可能額を計算する

年収から計算する場合は、あくまでも返済のキャパシティーを考えて金融機関が提供しうる金額であって返済可能かどうかはまた別の問題です。同じ収入があってもライフスタイルや家族構成などで住宅のために支出できる金額は各家庭で異なります。
 
そのため具体的に月々の支払いから借入可能額を計算した方が、生活できるかどうか、返済を続けられるかどうかを具体的にシミュレーションが可能です。今支払っている家賃などをもとに月々どのくらいまでなら返済できるかを考えて計算します。
    

住宅ローンの返済負担率を計算する

借りることができても必ずしも返済できるかどうかは別の問題です。返済していく負担がどのくらいかを計算して数値化すると目安になります。
 

総返済負担率とは

総返済負担率は返済比率とも呼ばれる、年収における全てのローン返済額の割合のことです。年間返済額を年収で割った数値に100をかけるとパーセンテージとして表せます。
 
例えば年収400万円の人が毎月11万円の返済をしている場合を計算します。
 
11万円×12=132万円が年間返済額
132万円÷400万円×100=33%
 
返済負担率は33%です。
 
フラット35の場合は総返済負担率を年収400万円未満の場合30%以下、400万円以上の場合35%以下としています。ただし注意していただきたいことは、ローン返済額は住宅ローンだけではなく、自動車ローンなどすべてのローンの合計です。
 
数字はあくまで目安ですから、日々の生活における収支によって負担に感じる場合、さほど負担に感じない場合があるでしょう。
 

総返済負担率を下げるには

総返済負担率は、年収と年間返済額によって計算されます。そのため総返済負担率を下げるには年収を上げるか、または年間返済額を少なくする以外に方法はありません。住宅ローン以外にローンを抱えている方は、住宅ローン以外のローンを整理すると返済負担率が下がります。
 
また金利が変動型の場合は、金利が下がれば年間返済額は少なくなりますが、反対に金利が上がれば年間返済額が増加し結果として返済負担率が上がってしまいます。
 
そのため、返済負担率がギリギリで30%くらいですと金利が上がった場合に負担が大きくなってしまいます。あらゆる可能性をシミュレーションし最悪の場合どの程度まで返済負担率が上がるのかを考えて住宅ローンを組みましょう。
 

住宅ローンの総支払額を計算する

住宅ローンを比較する際に完済した時点で総支払額はどのくらいになるのかを比べるとどの住宅ローンがお得かわかります。『住宅金融普及協会』のページで簡単に計算できるので確認してください。
 
こちらのページでは、融資手数料、保証料、その他を記入する欄があり諸費用を含めた総支払額がかなり正確に計算できます。ただし変動金利の場合は将来の金利がわからないため概算値となります。
 

住宅ローンを計算して具体的に考える

住宅ローンを比較する際にも、またこれからの人生設計を考える年にも、住宅ローンに関する計算をきちんと行い、数値化していくことが大切です。特に総返済負担率を計算することで、今後無理なく返済を続けていけるのかどうかの判断を行うことができます。
 
月々の返済額や返済回数を変更したりしてあらゆるシミュレーションを行い、生活に合った住宅ローンを選んでいきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
 

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