「ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース」が売れる理由
Finasee / 2023年1月10日 19時0分
Finasee(フィナシー)
名門「ピクテ」の好成績ファンド
2022年12月、「ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース」(以下:ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月))の純資産総額が初めて1000億円を突破しました。設定来のリターンは400%を超えており、良好な成績も残しています(2022年11月末時点)。
【ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)】
出所:投資信託協会「投信総合検索ライブラリー」より著者作成ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)には、なぜ多くの資金が集まったのでしょうか。理由を探りましょう。
分配金が人気を後押しピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)に資金が集まった理由として、分配金が挙げられます。
同銘柄の純資産総額は、分配金が初めて支払われた2011年後半から増え始めました。分配金を引き上げた時期にさらなる増加が見られたものの、反対に分配金を引き下げた時期では純資産総額の減少が観察できます。
【分配金と純資産総額(2011年9月~2022年12月)】
出所:投資信託協会「投信総合検索ライブラリー」より著者作成2022年の純資産急増は三菱モルガン証券が寄与か三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2022年5月、新たにピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)の販売を開始しました。同銘柄の純資産総額を見ると、ほぼ同じ時期に上昇に転じていることがわかります。
【純資産総額(2021年~2022年)】
出所:投資信託協会「投信総合検索ライブラリー」より著者作成
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2022年12月、ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)で約146.86億円もの資金を集め、同社が公表する投資信託ランキングの資金流入カテゴリーでも2位となりました。ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)の純資産総額が1000億円を超えた背景には、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の寄与があったのかもしれません。
15年以上投資できる資金におすすめピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)は、アメリカを中心に世界のバイオ医薬品関連企業に投資する銘柄です。組入上位には、新型コロナウイルスのワクチンで注目された「モデルナ」や「アストラゼネカ」といった銘柄が並びました(2022年11月末時点)。
【ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)の組入上位10銘柄】
銘柄 比率 ギリアド・サイエンシズ 8.8% アムジェン 7.8% パーテックス・ファーマシューティカルズ 7.2% モデルナ 6.3% バイオジェン 6.0% リジェネロン・ファーマシューティカルズ 5.8% アストラゼネカ(※1) 4.2% イルミナ 3.2% サノフィ(※1) 2.9% インサイト 2.8%※2022年11月末時点
※1.ADR(米国預託証券)
バイオ医薬品はバイオテクノロジーを応用して作られる医薬品で、代表的なものに「オプジーボ」や「インスリン」などがあります。高い治癒効果が期待できるほか、副作用が比較的小さいなど、従来の医薬品にない強みを持つ点が特徴の1つです。
先進国を中心に高齢化が進む中、バイオ医薬品には世界的に期待の目が向けられています。バイオ医薬品に関連する企業は高い成長が予想され、ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)のパフォーマンスも良好なものとなるかもしれません。
ただし、バイオ医薬品関連企業は比較的規模が小さいことも多く、それらに集中投資するピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)のリスクは比較的高くなることが予想されるため注意が必要です。
ピクテ・ジャパンも、ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)を「スパイス投資」に位置付けています。ピクテ・ジャパンが独自に定める投資カテゴリーの1つで、同社によれば「リスクを取って大きく資産を増やす」もので、15年以上投資できる資金に向くと説明しています。
ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月)は、当面使う予定のない資金の運用に検討してみてはいかがでしょうか。
【ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコースの概要】
銘柄 ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース 運用会社 ピクテ・ジャパン ファンドのタイプ 海外株式型 設定日 2004年10月29日 信託期間 無期限 決算日 毎月13日 受渡期間 6営業日 販売手数料(最大、税込み) 3.3% 信託報酬(全体、税込み) 2.09% 信託報酬(販売会社、税込み)300億円以下:0.88%
300億円超:0.99%
東海東京証券
SBI証券
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。
Finasee編集部
金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。
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