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「全くの盲点」自己資金なしから理想の家を買えた“意外な方法”

Finasee / 2023年1月12日 11時0分

「全くの盲点」自己資金なしから理想の家を買えた“意外な方法”

Finasee(フィナシー)

都内のIT企業に勤務する小久保翔太さん(仮名、34歳)は会社員の妻と小学生の息子2人の4人暮らし。現在暮らす2DKの賃貸マンションでは手狭になりマイホームの購入を検討していたところ、すぐ近くに新しい分譲マンションが建設されることを知ります。しかも、それは広さも間取りも理想的な物件でした。

しかし、高額な住宅ローンを組むことに不安な小久保さん夫妻。そんなときに頼ったのが住宅ローンに精通したある専門家でした。「それまでの価値観や考え方を大きく覆す、あっと驚く内容だった」と小久保さんが振り返る、そのアドバイスの中身とは……。

●前編:共働き年収700万円で「5000万円の家が欲しい」夢かなえた驚きの解決策

先行き不透明な時代に5000万円の巨額ローン

マイホームの購入を考えていた私たち夫婦の前に現れた理想的な新築マンション。問題は5200万円という販売価格です。自己資金が少ない私たちは5000万円のローンを組む必要があり、これから子供の教育費がかかる中で、しかも、この先行き不透明な時代に巨額のローンを抱えることには不安がありました。

そこで相談を持ち掛けたのが、YouTubeで住宅ローン利用者へのアドバイス動画を配信していたファイナンシャルプランナー(FP)の髙田さんです。私たち夫婦が都内の有名神社近くの髙田さんのオフィスを訪れたのは昨年11月。イチョウを植えた参道が黄金色の落ち葉に彩られた季節のことでした。

「都内で新築マンションを購入する場合、住宅ローンは平均していくらくらい組むものでしょうか? そもそも、平均的な収入しかない私たちが、5000万円もの借金をして返済していけますか?」

いきなりまくしたててしまった私を落ち着かせるように、髙田さんは穏やかな声で言いました。

「小久保さんは今、『平均』という言葉を何度かお使いになりましたね。でも、平均はしょせん平均でしかありません。大切なのは、小久保さんご一家がどうなのかということです。今日は小久保さんが理想のマイホームを手に入れるためのベストな方法についてお話ししませんか?」

そして、手元のパソコンを開いて画面を見せてくれました。

将来の「先の先」まで考えたお金の計画

そこには、わが家の将来のお金の動きをシミュレーションしたキャッシュフロー表がありました。髙田さんは、1年後に5000万円の住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合、10年後に4000万円のローンを組んで購入した場合、一生賃貸だった場合などいくつかのパターンを試算してくれていたのです。道理で、わが家の家計状況を示す書類が必要だったわけです。

「お二人はこの先、どのように暮らしたいと考えていらっしゃいますか? 今はお住まいが手狭に感じられるかもしれませんが、息子さんたちもいずれは自立され、実際にはその後のお二人での生活が一番長くなる可能性が高いように思います。その際は、お住まいをどうされるおつもりですか?」

正直、そんな先の先まで考えたことはありませんでした。しかし、私たち自身は現在の職場や住環境に満足していて当面はこの暮らしを続けていきたいこと、賃貸住宅は間取りなどの制限があり家賃も決して安くないため近い将来マイホームを購入したいと考えていたことなどを説明したところ、「そういうお考えなら、確かに今は小久保家にとってマイホームの買い時なのかもしれませんね」と次のような説明をしてくれたのです。

つまり、住宅ローンの返済額が年収に占める割合を「返済負担率」といい、金融機関は30~35%くらいまでは貸してくれるけれど、わが家の返済負担率は「手取り年収の20%以内」が望ましい。さらに、来年35歳になる私と妻が35年の住宅ローンを組むと返し終えるのが70歳になってしまうため、返済期間もなるべく短くしておく方がいい、といった話です。

5000万円のローンは現行金利かつ35年返済が前提ですから、髙田さんの助言に従うなら、借入額自体を見直すか、適用金利がもっと低いローンを探すしかありません。そこで髙田さんから確認されたのが、次の2点です。1つは勤務先で社内融資を扱っていないか、そしてもう1つは、親や祖父母などから資金援助を受ける当てはないかということでした。

目からウロコ、ローン問題解決で正式契約

「お二人とも今の会社で長く働きたいと考えていらっしゃるわけですから、融資が受けやすく適用利率も低い“社内住宅ローン”があるなら、利用しない手はありません。また、住宅価格が高止まりしている最近は、ご親族から住宅資金の贈与を受ける方が増えています。2023年中に贈与し2024年3月15日までにその資金を使って購入した住宅に居住していれば『直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税の特例』が使え、1000万円まで非課税で贈与が受けられます」

髙田さんの話には私も妻も目からウロコでした。最初に5000万円のローンありきで、返済負担率や完済年齢から借入額を割り出すという発想はなかったですし、社内融資や親族からの資金援助というのも全くの盲点でした。早速実家に相談したところ、双方の両親から500万円ずつ、計1000万円の援助が得られることになりました。さらに会社から1%の固定金利で2000万円ずつ、計4000万円が借りられることも分かりました。

60歳完済としてもボーナス払いなしで毎月の返済額は2人合わせて15万円ほど、髙田さんの言う「手取り年収の20%以内」に収まります。ローンの問題がクリアになったことで、マンションは年内に正式に契約の運びとなり、後は今秋の竣工を待つだけとなりました。

家計の見直しにも驚くほど的確なアドバイス

挨拶がてら年明けに髙田さんのオフィスを訪れたところ、「新生活を始める前に、小久保家の家計も一旦リセットした方がいいですね」と家計や生命保険の見直しプランを手渡されました。そこには、「スマホは家族で格安電話に加入すれば年間10万円以上を節約できます」「デリバリーは出前でなく生協などを利用して、食費の4分の1カットを目指しましょう」と細かいアドバイスが書いてあり、思わず妻と顔を見合わせました。

「髙田さん、わが家に隠しカメラを仕込んでるんじゃないかというくらい指摘が的確だよね。誰かさんのデリバリー好きもとうにお見通しのようだし」と、さりげなく妻に嫌みを言うと、こんな反撃が返ってきました。

「観察力が鋭いのよ。最初に会った時だって横並び志向で人目を気にするあなたがやたら『平均すると』とか『平均的な』と言うのをいさめていたじゃない」

まさにその通りで耳の痛い話も少なくないのですが、髙田さんのアドバイスはそれ以上に私たちにとって驚きと新しい視点を与えてくれる“金言”です。この先息子たちの教育や両方の親の介護・相続といった人生のイベントが控える中で髙田さんのような頼れる存在に巡り会えたことを、夫婦ともども感謝しています。

●子なし夫婦に“まさか”の大修羅場!? 詳しくは【「なぜ黙っていた!」妻の信じられない秘密に夫激怒…】で紹介します。

※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。

Finasee編集部

金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。

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