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いきなり「財産いくら?」はNG…親とモメずに財産の話をするための4カ条

Finasee / 2023年2月1日 11時0分

いきなり「財産いくら?」はNG…親とモメずに財産の話をするための4カ条

Finasee(フィナシー)

前回(親に「持っている?」と確認を…相続時モメ事が生じやすい“2大資産”とは)、家族の財産を守り継承していく40~60歳代のミドル世代の中でも、50歳代にフォーカスし、親の財産を守り受け継ぐための戦略の考え方を解説しました。

しかし、せっかく戦略を考えたとしても、そもそも親がどんな財産を持っているか把握しないことには、財産管理・運用は現実のものになりません。

今回は、ミドル世代の親の財産について、親から財産の情報を開示してもらうには何から始めていけばよいか。不要なトラブルを避けて円滑に話し合うための工夫について解説したいと思います。

準備なしの相続はのちのトラブルの種に…

子は親をサポートしてあげたい、親は子に迷惑をかけたくないという気持ちがあるにもかかわらず、財産の話し合いにおいては、その思いを通じ合わせることはなかなか難しいようです。

しかし、高齢になっていく親が所有する財産は、あらかじめの準備がないとのちのち子が困ることになります。例えば、財産の管理や処分に関する手続きが滞り、財産所有者の親の生活に影響がでることもあるかもしれません。また、親の相続によって兄弟姉妹でモメ事が生じるということも起こり得ます。

では、そのようなトラブルが生じないようにするために、まずは何から取り掛かればよいのでしょうか。4つのポイントを中心にお伝えします。

1.子は親へサポートしたい気持ちを伝える

お互いを思い合う気持ちを前提に話し合いを進めるためにも、ミドル世代の方々はまず親に気持ちを伝えることで歩み寄りましょう。

「財産の管理が大変になってきたのでは?」「何か手伝えることはない?」といったように、親の困りごとを尋ね、それをサポートしていきたい気持ちがあることを初めに伝えてみてください。

親世代の方々には、高齢になって今後の財産管理を心配し、新聞や雑誌の記事を切り抜いて筆者に相談にいらっしゃる方もいます。親が心配に思っていること、まずはそれを共有してもらうことから始めていきましょう。

2.親に財産の開示を求めるときは、理由まで説明する

子の歩み寄りで、親が「支援して欲しい」という気持ちを伝えてきたら、少しずつ親の財産の情報を開示してもらいます。

ここでトラブルを避けるためにも、財産の情報開示が必要な理由を親に理解してもらいましょう。子が手伝っていくためには、まずは親の財産の所在を知ることが不可欠だと伝えた上で、「どの金融機関と取引があるか」「自宅以外に不動産を所有しているならばどこにあるのか?」そんなことから少しずつ聞いていくとよいでしょう。

ポイントは、すべての財産について一気に聞き出すのではなく、何か話のきっかけを利用しながら少しずつ聞いていくこと。そうして集まった情報を蓄積していくとよいでしょう。

3.リストアップして全体を把握

ある程度、情報を聞き出すことができたら、預金、上場株式や投資信託などの有価証券、生命保険、自宅以外の不動産と財産の種類ごとに区分した表を作ってみましょう。

その表に、所有していれば○、所有していなければ×と、親と一緒に記入してみると、「預金は●●銀行と□□銀行にある」といったように、親から情報を補足してくれることもあるかもしれません。親が所有する財産について、いきなり具体的に数値(預金額など)を把握するのではなく、ある・なしが分かれば、まずは十分です。

こうして、親がどんな財産を所有しているか把握していく中で、親が不動産を所有していたら要注意です。

自宅を所有している場合

親が自宅を所有しているとき、子は自宅の登記簿謄本(登記事項証明書)を取得する必要があります。登記簿謄本には所有者名が記載されているので、親が単独で所有しているのか、両親で共有しているのかを把握しましょう。

それと同時に、親は生存の限り自宅に住み続けたいと思っているのか、気持ちを確認しておくことも必要です。また、親が亡くなった後は誰が自宅に住むのか、兄弟姉妹それぞれの意見も確認しておきましょう。

親が賃貸事業を行っている場合

親が自宅以外の不動産を所有して賃貸しているとき、親はその不動産を子に継いで賃貸事業を継続して欲しいと思っているのか、確認します。

親は賃貸事業を継いでもらいたいと思っているのに、子にはその気がないといった相談を筆者はよく受けます。食い違いが生まれやすい部分ですから、親が始めた(もしくは、引き継いだ)賃貸事業の行方をどうしたいのか、親の思いを聞き、受け入れることから始めましょう。

4.第三者の力を借りるのも有効

こうして様々な工夫をしてみても、お互いに遠慮があったり、関係が近すぎるために言い合いになってしまったりと、親子での情報共有が上手く進まないこともあります。

そのような場合には、信頼できる第三者の力を使ってみることも有効な手段です。客観的な立場から親子の情報共有の橋渡しをしてくれる、信頼できる人を見つけましょう。例えば、親が長い間にわたって信頼している人がいれば、その人に依頼してみてもいいでしょう。しかし、いくら信頼している人といっても、隣に住んでいる人や親の友人というわけにはいきません。客観的な第三者となり得る候補としては、財産や法律や税などについて専門的な知識を有してその分野で仕事をしている人などが挙げられます。

客観的な第三者を見つけたら、事務所などに親子で訪問し、そこで第三者も交えて話し合いをします。筆者の経験からすると、家から離れることで親も子も客観的になり、情報の共有が進んでいくことがあります。

 

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