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「日本の保険証」が海外で役立つ? 高額医療費を補償する“お得”制度

Finasee / 2023年3月29日 7時0分

「日本の保険証」が海外で役立つ? 高額医療費を補償する“お得”制度

Finasee(フィナシー)

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2023年2月、トルコとシリアを大地震が襲いました。5万人超が犠牲になったほか、トルコでは191万人以上がテントなどでの避難生活を強いられたとみられています。世界銀行はトルコに340億ドル(1ドル=135円で約4兆6000億円)の物理的な被害が生じたと推定し、その復旧には2倍の費用がかかる可能性があると指摘しました。

海外の大地震といえば「スマトラ島沖地震」を思い出す人も多いでしょう。大規模な地震が立て続けに発生した災害で、3月28日は2度目の地震が発生した日にあたります。

大地震が連発し日本人も被害に

1度目の地震は2004年12月に発生します。インドネシアのスマトラ島沖でマグニチュード9.0と推定される史上最大級の地震が起こり、それに伴って発生した大津波によってアジアやアフリカといった広範な地域に甚大な被害が生じました。死者および行方不明者は21万人、日本人も37人が犠牲になります。

【マグニチュード9.0以上の主な地震】
・チリ地震(1960年):マグニチュード9.5
・アラスカ地震(1964年):マグニチュード9.2
・カムチャッカ地震(1952年):マグニチュード9.0
・スマトラ島沖地震(2004年):マグニチュード9.0
・東日本大震災(2011年):マグニチュード9.0

それからわずか3カ月後の2005年3月、再びスマトラ島沖でマグニチュード8.5の地震が発生しました。1度目の地震より小規模だったとはいえ、インドネシアのニアス島を中心に915人の死者が出てしまいます。

インドネシアはその後もインドネシア・ジャワ島中部地震(2006年)やスラウェシ島地震(2018年)など、大きな地震に何度も見舞われます。しかし国際的な支援も受けながらそのたびに復興し、同国の経済は力強く成長しました。2023年に発生したトルコ・シリア大地震においても、早期の復興を願わずにはいられません。

【インドネシアの名目GDP(ドル建て)】

IMF「世界経済見通しデータベース(2022年10月)」より著者作成

拡大画像表示

【ジャカルタ総合指数】

Investing.com より著者作成

拡大画像表示海外の治療も公的医療保険が補償

海外で地震などの災害に巻き込まれた場合、現地で治療を受けることもあるでしょう。命には代えられませんが、海外の医療費は高いとよくいわれていることから、経済的な負担を心配する人もいるかもしれません。

実は日本の公的医療保険は、海外での治療で発生した医療費を補償する仕組みもあります。「海外療養費」と呼ばれる制度で、保険診療として認められている治療を海外で受けた場合、日本国内の治療と同様に自己負担分を除いた額の支給を受けられるものです。現地通貨で医療費を支払った場合は、支給決定日の為替で支給額が決まります。

為替の影響がありますが、現地で日本の保険診療と全く同じ治療が受けられれば、国内で治療を受けるケースと自己負担額は基本的に変わりません。しかし医療体制が異なる海外では、日本の保険診療として認められていない治療が行われることもあるでしょう。その場合、保険診療以外の部分は海外療養費の対象外となります。また治療から2年を経過した場合、時効によって海外療養費を請求できなくなります。

なお、医療ツーリズムなどを利用し、当初から治療を目的として渡航して診療を受けた場合、海外療養費の支給を受けることはできません。

クレカの定番「海外旅行保険」の落とし穴

海外で発生した治療費の補償は「海外旅行保険」に加入することでも受けられます。クレジットカードに付帯することも多いため、知らずに契約している人もいるかもしれません。

【海外旅行保険を構成する主な保険】

 

ただし、クレジットカードに海外旅行保険が付帯しているからといって、必ず補償を受けられるわけではないことに注意してください。クレジットカードの付帯保険には、「利用付帯」という独特の条件が付されていることが多いためです。

利用付帯とは、旅行代金をクレジットカードで支払うなど、そのクレジットカードで一定の利用をしなければ補償を受けられない条件のことです。利用付帯の条件を満たしていない場合、仮にそのクレジットカードに海外旅行保険が付帯していても補償を受けることはできません。

対して「自動付帯」とは、そのクレジットカードに入会していれば、利用の有無によらず補償が受けられることを表しています。

クレジットカード付帯の海外旅行保険の利用を検討している場合、旅行前に補償の条件を確認するようにしましょう。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。

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