着実に資金を集める「農林中金＜パートナーズ＞長期厳選投資おおぶね」の魅力

Finasee（フィナシー）

プロ向け商品を個人向けに開放した投資信託

「農林中金＜パートナーズ＞長期厳選投資おおぶね」（以下：長期厳選投資おおぶね）は、実質的な運用者である「農林中金バリューインベストメンツ（NVIC）」が機関投資家向けに提供してきた商品と同様の戦略で運用される投資信託です。純資産総額はほぼ右肩上がり増加しており、2023年2月には280億円に到達しました。

【農林中金＜パートナーズ＞長期厳選投資おおぶね】
 

出所：農林中金全共連アセットマネジメントより著者作成

今回は順調に資金が積み上がる人気ファンド、長期厳選投資おおぶねの魅力にフォーカスしてみましょう。

「売らなくていい企業」への集中投資で好成績を実現

長期厳選投資おおぶねは、「売らなくていい企業しか買わない」という哲学の下、以下3つの基準を満たすアメリカの上場企業20～30社に投資します。投資対象は経営陣との対話のほか工場の視察まで徹底的に行い、厳しく選別されます。この戦略は当たり、基準価額は設定から4年でおよそ2倍に成長しました。これは1年あたり18.9％ものリターンを得た計算です。

【投資企業3つの基準】

付加価値の高い産業　　　　 商品・サービスの提供を通じて様々な問題を解決することで高い収益をあげている産業。 圧倒的な競争優位性 高い技術や独自のサービスを通じて他社が真似できないビジネスを展開している。 長期的な潮流 高齢化や環境問題など社会の変化に伴う市場拡大が期待できる。

 

【組入上位10銘柄（2023年1月末時点）】

銘柄 　　比率　　 ウォルト・ディズニー 7.2％ マコーミック・アンド・カンパニー 6.5％ アンフェノール 6.0％ テキサス・インスツルメンツ 6.0％ ビザ 5.2％ コストコ・ホールセール・コーポレーション 5.0％ ナイキ 4.1％ TJXカンパニーズ 4.0％ ジャック・ヘンリー・アンド・アソシエーツ　　 3.8％ チャーチ・アンド・ドワイト 3.8％

 

長期厳選投資おおぶねの魅力は高い運用成績だけではありません。不安定な相場でもパフォーマンスが悪化しにくい点も強みです。

上記プロセスで選別される投資対象は、端的にいえば利益率が高く、しかも強力なライバルが不在で、その成長が長く続くことが期待される企業です。安定的な成長が予想されることから、相場全体が下落する局面でも値下がりしにくく、長期厳選投資おおぶねの月次騰落率も大きくプラスに偏りました。

【月次平均騰落率（分配金再投資基準価額）】
 

出所：農林中金全共連アセットマネジメントより著者作成「アメリカへの投資」＋「低い運用コスト」が長期投資向き

長期厳選投資おおぶねは、名前の通り長期投資におすすめの投資信託です。投資対象企業で長期的な成長が期待されることはもちろんですが、人口増加などを背景にアメリカそのものが長く発展すると予想されるためです。しかも年齢の中央値は概ね30代後半から40代で推移すると見られており、日本のように高齢化が懸念される状況にはありません。

【アメリカの人口予測（中位推計）】
 

出所：国際連合「世界人口推計（2022年）」より著者作成

比較的低い運用コストも、長期投資に向くポイントです。長期厳選投資おおぶねの信託報酬は、アクティブ型ながら1％を切っており、長く保有しても負担は気になりにくいでしょう。長期資金の運用を検討しているなら、長期厳選投資おおぶねを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

ただし長期厳選投資おおぶねは、アメリカに集中投資するためアメリカ経済への依存が比較的大きいこと、投資対象を絞り込むため1銘柄に対する投資割合が高くなりやすいことには留意してください。

【農林中金＜パートナーズ＞長期厳選投資おおぶねの概要】

銘柄 農林中金〈パートナーズ〉長期厳選投資おおぶね　　 運用会社 農林中金全共連アセットマネジメント ファンドのタイプ 海外株式型 設定日 2017年7月5日 信託期間 無期限 決算日 6月20日 受渡期間 5営業日 販売手数料（最大、税込み） 2.2％ 信託報酬（全体、税込み） 0.99％ 信託報酬（販売会社、税込み）　 0.385％ 信託財産留保額 なし 主な販売会社 農林中央金庫（JAバンク）
岡三証券
SBI証券

 

執筆／若山卓也（わかやまFPサービス）
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業（IFA）および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。

Finasee編集部

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