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賃貸暮らし夫婦が言葉失う…「持ち家」友人に言われたショックな事実

Finasee / 2023年4月12日 11時0分

賃貸暮らし夫婦が言葉失う…「持ち家」友人に言われたショックな事実

Finasee(フィナシー)

郷田航さん(仮名)は自称「筋金入りの賃貸派」。同じ会社に勤める妻、3歳の娘と都内の賃貸マンションで暮らしています。“マイホーム適齢期”にさしかかり友人や同僚が次々住宅を購入していく中でも、「当面家は買わない」と決めていました。5000万~6000万円もするマンションを買ってローンの返済に追われるような生活はしたくなかったからです。

2LDKのマンションの家賃は管理費込みで16万円。共働きということもあり、毎月10万円の貯蓄をした上で、3万~5万円ずつをそれぞれの小遣いとして自由に使う程度のゆとりはありました。

自由気ままな賃貸生活に疑問を抱くようになったのは、昨今の電気料金の高騰がきっかけです。子供の安全に配慮してあえてオール電化のマンションを選んだことが裏目に出、電気代が1年前の2倍以上に跳ね上がったのです。さらに、4月の更新で家賃2万円の値上げを言い渡され、これまでの家計の維持が難しくなりました。

マイホーム派の友人宅を訪れた際、分譲マンションのつくりの良さや意外と安いローンの返済額を知った郷田さんは「このまま賃貸生活を続けていいのか」と悩むように。そんな郷田さんに目からウロコの解を示してくれたのが、あるお金の専門家でした。

〈郷田航さんプロフィール〉
東京都在住
35歳
男性
会社員
会社員の妻、娘と3人暮らし
金融資産550万円

*** 

「持ち家か、賃貸か」は多くの家庭が直面する大きな選択ではないかと思います。わが家では妻も私も「住宅ローンに縛られて、やりたいことを我慢するような生活は絶対にしたくない」という点で意見が一致し、当面は賃貸でいこうと決めました。結婚してから10年間、子供が生まれて1度引っ越しましたが、互いの趣味や旅行を楽しみながら快適な賃貸ライフを満喫してきました。

友人の住む分譲マンションは「全く違う」

風向きが大きく変わったのは、今年に入ってからです。賃貸マンションは妻の強い希望でオール電化を選びました。火を使うことがないし、ガス漏れの心配もなく、幼い子供がいても安心だからです。

しかし、このところのエネルギー価格の高騰で電気代が1年前の倍以上になりました。妻は圧力鍋の料理を増やしたり、電気毛布を使って床暖房の使用時間を減らしたりして節約しているようですが、その程度では焼け石に水です。さらに4月の賃貸契約更新で、大家さんから家賃の2万円アップを言い渡されました。

2023年の春闘では賃上げ率が約30年ぶりの高水準を記録したそうですが、景気がいいのは大企業だけ。私たちの勤務先は原材料費の高騰やパートやアルバイトの最低賃金のアップでまさにあっぷあっぷの状態で、とても従業員の給料まで手が回らない状況です。共働きなのでこれまではお互い月3万~5万円程度の小遣いを自分の服や趣味に費やし、時には親子3人で遠出をすることもできましたが、今となってはとてもそんな余裕はありません。

焦りを覚えたのは先日、大学時代の友人の家を訪れた時です。友人には昨秋第一子となる女児が誕生し、出産祝を贈ったところ、初節句のお祝いをするからとひな祭りの時に妻や娘と一緒に招待されたのです。

友人が住んでいるのは大手不動産会社の分譲マンションですが、驚いたのはエントランスや居室のつくりから、賃貸マンションとは全く違うことでした。気心の知れた友人なので、酒を飲みながらマンションの購入価格や住宅ローンなどの込み入った話もしてくれたのですが、その内容もまた、私を動揺させるものでした。

家賃よりもかなり安いローン返済額にショック

友人がマンションを購入したのは4年前で、購入価格は約5000万円。頭金を1000万円入れて残りの4000万円を借り入れたということでした。しっかり者の友人はその頃から将来的な金利の上昇を見越して固定金利ローン(フラット35)を選んだそうです。金利は1.27%、月々の返済額は12万円で、管理費や修繕積立金を加えてもわが家の家賃よりかなり安かったのはショックでした。

「郷田は賃貸派だったよな。でも、賃貸って毎月の家賃を捨てているようなものじゃないの? 最近は首都圏のマンション価格が上がってきているから、ここだって住み替えたくなったらそれなりの価格で売れると思うんだ。そうすれば、それを元手に次のマンションが買えるじゃん」

そう言われて言葉に詰まりました。

賃貸生活を選んだのは失敗だったのか。そんな疑念が頭をもたげたのは、どうやら妻も一緒だったようです。友人宅からの帰り道、黙りこくる私たちをけげんに思ったのか、娘が「パパもママも元気ないね~。疲れちゃったの?」と顔をのぞき込んできました。

翌日、娘を保育所に送っていこうと家を出る際、妻に声をかけられました。

「航も昨日、よく眠れなかったんじゃない? 私たちだけで悶々としていても仕方ないから、専門家の意見を聞いてみようよ。私、心当たりがあるんだ」

●家賃が5万円もマイナスに!? 続きは後編【「電気代が倍に…」追い詰められた家族の家計が一気に好転、何をした】で紹介します。

※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。

Finasee編集部

金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。

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