「投資のソムリエ」で大損しにくい納得の理由
Finasee / 2023年4月14日 19時0分
Finasee(フィナシー)
バランス型で最大級のファンド
「投資のソムリエ」はバランス型で最大級の純資産総額を持つ投資信託です。近年は減少傾向にこそありますが、未だ5000億円台をキープしています(2023年4月7日時点)。
【投資のソムリエ】
出所:アセットマネジメントOne「ファンド情報」より著者作成投資のソムリエは、どういった点が投資家に支持されて資金を集めているのでしょうか。
「大きく負けない運用」が投資家に響く投資のソムリエは、大きな損失が発生しにくい運用が評価され、資金を集めていると考えられます。
投資のソムリエは、変動リスクが年率で4%程度となるよう運用されます。これは為替ヘッジ付きの先進国債券をやや上回る程度の水準ですから、比較的リスクの低い運用といえるでしょう。
【主要な指数のリスク年率(2011年2月~2021年2月)】
出所:アセットマネジメントOne「ファンド情報」より著者作成変動リスクを一定にするためには、資産配分を固定させるわけにはいきません。各資産のリスクは相場環境に応じて変動するため、比率を固定化させるとポートフォリオ全体もそれに引っ張られ大きく変動してしまう傾向にあるためです。
そこで投資のソムリエでは、以下2つの戦略で資産配分を決定します。月次ベースと日次ベースで資産配分を機動的に変動させることで、ポートフォリオ全体のリスクが大きく上昇しないようにしています。
【資産配分を決める2つの戦略】
基本配分戦略(月次戦略) 「金利」「為替」「世界の経済成長」といった変動要因に着目し、年率4%程度の変動リスクとなるような資産比率を月次で決定。 機動的配分戦略
(日次戦略) 市場環境を日々判定し、下落の危険性が高まったと判断される場合、資産比率を調整して基準価額の下落の抑制を目指す。
【資産配分の変遷(2018年1月~2023年2月)】
このような戦略が行われる投資のソムリエは、相場環境が変動してもリスクが上昇しにくく、安定的な運用が続くことが期待されます。これが投資家に支持され、投資のソムリエに資金が流入していると考えられます。
わかりやすいリスク目標もポイント投資のソムリエが公表するリスク目標も、資金流入に一役買っているでしょう。どれくらいの値動きが生じるのか、投資家が具体的に把握しやすくなるためです。
投資のソムリエが目指す年率4%程度の変動リスクは、理論上、出現するリタ―ンのおよそ7割が「期待リターン±4%」の範囲に収まることを表しています。投資のソムリエの設定来リターンは年率で1.2%(2023年2月末時点)ですから、仮にこれを期待リターンとすれば、投資のソムリエでは概ね-2.8~5.2%のリターンが出現するといえます。
このように、投資のソムリエはリスク目標を公表しているため、事前にどれくらいの値動きが予想されるのか定量的に判断しやすく、投資家が資金を預けやすく感じている可能性があります。
安定的に運用したい資産に検討したい1本年率4%程度の変動リスクを目指して運用される投資のソムリエは、比較的低いリスクで運用される投資信託です。大きなリターンに期待しにくい一方で、極端な下落に見舞われる可能性も低いといえるでしょう。
この特徴から、投資のソムリエは安定的に運用したい資産におすすめです。また相場環境が変化しても2つの資産配分戦略によってリスクが調整されるため、マーケットを監視できない忙しい人や初心者にも向いているでしょう。
ただし、変動リスクが常に年率4%程度に収まるわけではありません。投資のソムリエは投資環境の変化を察知しポートフォリオを機動的に変動させますが、相場の急変などで想定より大きな値動きが生じる可能性がある点には留意してください。
【投資のソムリエの概要】
銘柄 投資のソムリエ 運用会社 アセットマネジメントOne ファンドのタイプ 内外バランス型 設定日 2012年10月26日 信託期間 無期限 決算日 1・7月の11日 受渡期間 5営業日 販売手数料(最大、税込み) 3.3% 信託報酬(全体、税込み) 1.54% 信託報酬(販売会社、税込み) 0.77% 信託財産留保額 なし 主な販売会社 みずほ証券みずほ銀行
イオン銀行
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。
Finasee編集部
金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。
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