「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」はなぜ売れた?
Finasee / 2023年4月18日 19時0分
Finasee(フィナシー)
20年超の運用期間を持つアメリカ株式ファンド
「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」(以下:netWIN Bコース)は、1999年11月から運用される長寿ファンドです。近年に人気化し、2021年には純資産総額が8000億円を突破しました。やや減少したものの、今でも6500億円以上の資金を運用する大型ファンドです(2023年2月末時点)。
【netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)】
出所:投資信託協会「投信総合検索ライブラリー」より著者作成netWIN Bコースは、なにが評価され資金を集めているのでしょうか。
高成長のハイテク企業を見抜いた選別力が評価netWIN Bコースは、高成長企業へ先行投資していた実績が評価され、投資家の支持を集めていると考えられます。
netWIN Bコースは、テクノロジーの発展で恩恵が期待できるアメリカ企業の株式で運用される投資信託です。組み入れ銘柄は個別の分析を通じて厳選され、長期にわたって高い成長が期待される企業へ集中的に投資します。
同ファンドの分析は、これまで魅力的な投資対象を発掘してきました。例えば今でこそGAFAMに代表されるハイテク企業の躍進は知られていますが、netWIN Bコースは早い時期からこれらに高い比率で投資しています。この実績が投資家の興味を誘い、同ファンドへ資金が集まったと考えられます。
【組入上位5銘柄の変遷】
2010年12月末 アップルクアルコム
ネットアップ
ソニック・ソリューションズ
グーグル 2015年12月末 アルファベット(旧グーグル)
アップル
アマゾン・ドット・コム
フェイスブック
サービスナウ 2019年10月末 マイクロソフト
アルファベット
アマゾン・ドット・コム
ビザ
フェイスブック 2022年11月末 マイクロソフト
アマゾン・ドット・コム
アルファベット
エヌビディア
アップル
出所:ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント netWIN GSテクノロジー株式ファンド特設サイト
好パフォーマンスも人気の理由高い運用成績を残したことも、netWIN Bコースが人気化した理由でしょう。
netWIN Bコースの純資産総額は、特に2018年から2021年にかけて増加しました。同ファンドはこの時期、市場平均を大きく上回る成績を残しています。
【各決算日における年間騰落率と純資産総額】
出所:ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント「交付運用報告書」より著者作成2019年から2021年にかけ、アメリカでは緩和的な金融政策が採られました。そのような環境下では一般にハイテク企業の株式が選好されやすく、それらに投資するnetWIN Bコースの好成績につながることとなりました。これが投資家の期待を集め、同ファンドの純資産総額が増加したと考えられます。
リターンを追求したい人におすすめハイテク株は一般に景気や金利の影響を受けやすい傾向にあり、ときに大きな値動きが生じます。それらに集中的に投資するnetWIN Bコースも、銘柄の分散が働くとはいえ比較的リスクは高いと言わざるを得ません。
【組入上位10銘柄(2023年2月末時点)】
銘柄 比率 マイクロソフト 9.4% アルファベット 7.7% アマゾン・ドット・コム 7.0% エヌビディア 4.7% アップル 4.6% ビザ 3.7% パロアルト・ネットワークス 3.6% KLAコーポレーション 3.4% セールスフォース 3.3% エクイニクス 3.1%
一方で、netWIN Bコースは大きなリターンを獲得してきました。2022年は金利の上昇などから軟調でしたが、それでも2023年2月末までの5年騰落率は80%を超えています。ハイテク株優位の展開が続けば、再び好成績を収める可能性もあるでしょう。
これらから、netWIN Bコースは比較的高いリスクを許容でき、かつ大きなリターンを追求したい人に向く投資信託といえます。より大きな利益の獲得を目指したい場合、検討してみてはいかがでしょうか。
【netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)の概要】
銘柄 netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし) 運用会社 ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント ファンドのタイプ 海外株式型 設定日 1999年11月29日 信託期間 無期限 決算日 5月30日、11月30日 受渡期間 5営業日 販売手数料(最大、税込み) 3.3% 信託報酬(全体、税込み) 2.09% 信託報酬(販売会社、税込み) 100億円未満の部分:0.88%100億円以上の部分:1.1% 信託財産留保額 なし 主な販売会社 野村證券
大和証券
SMBC日興証券
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。
Finasee編集部
金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。
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