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「のむラップ・ファンド(普通型)」はなぜ人気?

Finasee / 2023年5月5日 19時0分

「のむラップ・ファンド(普通型)」はなぜ人気?

Finasee(フィナシー)

4500億円集めるファンドシリーズの代表銘柄

野村アセットマネジメントの「のむラップ・ファンド」は、全体で4500億円以上の資金を集める人気シリーズとなりました。中でも「のむラップ・ファンド(普通型)」は最大の純資産総額を持つ銘柄で、その額は2400億円以上にもなります(2023年3月末時点)。

【のむラップ・ファンドシリーズの純資産総額(2023年3月末時点)】
・保守型:575.16億円
・やや保守型:80.34億円
・普通型:2473.62億円
・やや積極型:144.88億円
・積極型:1214.28億円
・目標払出普通型(年3%):74.5億円
・目標払出普通型(年6%):19.7億円

出所:野村アセットマネジメント 月次レポート

のむラップ・ファンド(普通型)は、なぜこれほど投資家を惹きつけているのでしょうか。

【のむラップ・ファンド(普通型)】 

出所:野村アセットマネジメント「投資信託情報」より著者作成1本で国際分散投資できる利便性が魅力

のむラップ・ファンド(普通型)は、それ1本でさまざまな資産や地域へ投資できる点が支持され、人気を集めていると考えられます。

のむラップ・ファンド(普通型)は、国内外の株式や債券、REITに幅広く分散投資する投資信託です。1つの資産に集中投資しないため、比較的リスクが小さくなることが期待できます。

投資の格言に「卵は1つのかごに盛るな」というものがありますが、これは1つのものに集中投資せず、複数に分けて投資するよう促す言葉です。例えば特定の企業に集中投資した場合、その企業が破綻すれば資産の大部分を失ってしまいかねません。これを避けるため、私たちに分散投資するよう注意喚起しているのです。

分散投資には、大きく「資産の分散」と「地域の分散」があります。前者は株式や債券といった資産単位の分散、後者は日本やアメリカといった投資地域の分散を指します。のむラップ・ファンド(普通型)はこの両方を実施するため、分散投資の効果は十分享受できるでしょう。

【資産別の構成比(2023年3月末時点)】
・国内株式:14.3%
・外国株式:23.1%
・世界REIT:12.3%
・国内債券:20.1%
・外国債券:28.7%
・その他:1.5%

【通貨別の構成比(2023年3月末時点)】
・日本円:36.8%
・米ドル:39.7%
・ユーロ:12.5%
・英ポンド:3.0%
・その他:8.0%

出所:野村アセットマネジメント 月次レポート

さらにのむラップ・ファンド(普通型)は、定期的に投資比率を調整するメンテナンス機能を持っています。長期的な観点として期待リターンやリスクなどから3ヵ月ごとに、中短期的な観点として投資対象資産の値動きから1ヵ月ごとに資産比率を見直します。想定よりリスクが大きくなりすぎないよう自動的に調整されるため、投資家が自身で比率を変動させる手間がありません。

下落局面で下げにくい運用も好評

下落局面を比較的小さいマイナスで乗り切った実績も、のむラップ・ファンド(普通型)が資金を集める理由の1つでしょう。

のむラップ・ファンド(普通型)は13年以上運用されている銘柄で、これまでさまざまなショックに見舞われてきました。しかし分散投資の効果から、相場全体が値下がりするような場面でも下落率は限定的でした。

【主な下落局面における騰落率】 

出所:野村アセットマネジメント「ご参考資料(2023年4月)」より著者作成

このように暴落するような相場を乗り越え、のむラップ・ファンド(普通型)は設定来で120%を超えるリターンを稼いでいます(2023年3月末時点)。

初心者の入門用としておすすめ

のむラップ・ファンド(普通型)は、分散投資の効果から比較的小さいリスクとなることが期待でき、また投資比率の自動調節機能を持つためリバランス(※)の手間がありません。このことから、初めて投資に取り組む人に向く銘柄といえます。また、資産運用に時間をかけづらい人や、まとまった資金の運用にも向いているでしょう。

※リバランス:資産を再配分し、変動によって崩れた投資比率を元の水準へ戻すこと。

ただし、やはりリスクがないわけではなく、元本は保証されていません。投資する際は、その点に十分注意して判断してください。

なお、のむラップ・ファンド(普通型)はシリーズ間でスイッチング(※)が可能です(「年3%目標払出」「年6%目標払出」を除く)。投資後、やはりリスクを下げたいと思い直す場合は「保守型」や「やや保守型」を、反対にリスクを取ってリターンを追求したい場合は「積極型」や「やや積極型」への見直しも検討してください。

※スイッチング:別の投資信託へ乗り換えること。販売会社などによって異なるが、無料でスイッチングできる場合がある。

【のむラップ・ファンド(普通型)の概要】

銘柄 のむラップ・ファンド(普通型)   運用会社 野村アセットマネジメント ファンドのタイプ 内外バランス型 設定日 2010年3月15日 信託期間 無期限 決算日 2月18日 受渡期間 5営業日 販売手数料(最大、税込み) 1.1% 信託報酬(全体、税込み) 1.353% 信託報酬(販売会社、税込み)   0.44% 信託財産留保額 0.3% 主な販売会社 野村證券
東海東京証券
足利銀行

 

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。

Finasee編集部

金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。

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