老後資金が不安なおひとりさま女性が「明るい未来」を確信できた理由
Finasee / 2023年6月14日 11時0分
Finasee(フィナシー)
おひとりさまの私は、今年、55歳で勤務先の役職定年を迎えました。仕事自体は“やり切った感”があり、60歳を待たずに退職して自由気ままな暮らしをすることを考えています。
私には姉が1人いますが海外在住のためそれほど交流があるわけではなく、自分の最期についてもいろいろ準備をしておく必要があります。それも含めて、現時点で退職すると今後の資金として用意できるのは1億円程度です。
今すぐ会社を辞めても1人で生きていけるのか、専門家の意見を聞くために人事から紹介されたファイナンシャルプランナー(FP)を訪ねたところ、「女性の平均寿命より長い90歳まで生きても1億円あれば老後の暮らしや死後の準備にかかる費用はカバーできる。しかし、将来インフレになると年金や資産が目減りしてしまうので、その対策として変額保険に加入したらどうか」と助言されました。
しかし、言われるままに変額保険に加入するのは抵抗がありました。なにしろ私は株式のような値動きの大きい金融商品が大の苦手で、資産の大半は国債か銀行預金に預けています。数千万円を変額保険で運用したら、運用状況次第でストレスがかかるのが目に見えています。
加えて、そのFPの方は特定の保険会社と販売委託契約を結んでいるようでした。その辺りも気になって別のFPの方にセカンドオピニオンをもらおうと、ネットで探し出したのが白石さんでした。
●あるFPの一言にモヤモヤ……。何を言われた?
※前編【55歳おひとりさま女性「最期まで自分で」1億円貯めても拭えぬ不安】からの続き。
29歳と若くキャリアも浅い白石さんで大丈夫なのか、最初は不安でしたが、実際は私の想像をはるかに上回る高い満足を得られました。
第一に、対応がスピーディーです。ウェブサイトの問い合わせコーナーに相談内容と連絡先を書き込んだから、30分もたたないうちにメールに返信がありました。メールをやり取りして翌週相談にうかがうことになりました。
そして相談日当日。白石さんからリクエストがあった家計簿アプリのデータやねんきん定期便のコピー、預貯金や加入する保険の資料などを事前に送っておいたら、私が80歳、90歳、100歳まで生きた場合の詳細なライフプランシートが既に出来上がっていました。
1%のインフレ率を見込んだものでしたが、いずれのケースでも介護や葬儀、共同墓まで含めた人生の収支は“黒字”。白石さんからは「家計管理は完璧です! 急病や事故への時の備えは必要ですが、もうちょっとレジャーを楽しんでいいかもしれませんね」と言われました。
望まない保険加入もしなくて済んだ変額保険を勧められたと話したら、商品性を詳しく説明してくれた上で、次のようなアドバイスをくれました。
「例えば変動金利の個人向け国債なら、インフレに対して完全に無力というわけではありません。適用利率はその時々の金利状況に応じて見直されます。そもそも急激なインフレが起きない限り、白石さんならそれなりに余裕のある老後が送れるはずです。値動きのある金融商品に抵抗を感じるのであれば、加入する必要はないと思いますよ」
白石さんから加入する必要がないと言われて肩の力が抜けました。
その後、「これは内輪の話ですけれど……」と話してくれたところによると、保険会社と代理店契約を交わしているFP事務所だと、それも事業の一環に組み込まれていて、条件に合いそうな人には保険を勧めてくるのだそうです。
オーダーメードな提案に大満足「僕はもともと銀行員で、銀行が勧める商品ばかり販売するのに嫌気が差して独立したクチです。お客さまには一人ひとりの状況に合わせたオーダーメードのご提案をしていきたいんです」という白石さんの言葉には説得力がありました。
銀行員時代の反省から「懇切丁寧なアフターサービス」もモットーにしているそうで、面談を終えた後もメールやSNS経由で週に2~3回は事務連絡や情報提供があります。不明点があれば、365日24時間、質問も「好評受付中」とのことでした。
共有してくれた情報も、同世代の“定年女子”のイベントや、おひとりさまの終活をサポートするNPO(特定非営利活動)法人、さらに私の好きな美術展の開催決定など有用なものばかりでとても助かっています。
世代の違うFPと出会い、感じたメリット会社の親しい同期に白石さんのことを「最初は大丈夫かなと不安だったんだけれど」と冗談めかして話したら、逆に、「何言ってるの? 私たちくらいの年齢になったら、アドバイザーは逆に若い人に限るのよ。良かったじゃない、死ぬまで面倒見てもらえる人が見つかって」と返されました。彼女も近々白石さんのところにリタイア後のプランの相談に行く予定です。
白石さんとの出会いを通して、お金についてもセカンドオピニオンとして複数の専門家の意見を聞いてみることが大切だと痛感しました。
同時に、FPにもいろいろな方がいて、所属する事務所やキャリア、年齢などはあまり当てにならないなというのが私の実感です。白石さんには、同期の言うように死ぬまで面倒を見ていただきたいと思っています(笑)。
●姉がハマった推し活、その驚きの資金源とは?
詳しくは【仕事もせず実家で「推し活」に没頭…父の死後に発覚した“姉の嘘”】(本サイト記事)で解説します。
※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。
Finasee編集部
金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。
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