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お金を貯めたいなら「収入を増やす」 vs 「支出を減らす」—うまくいくのはどちら?

Finasee / 2023年6月27日 11時0分

お金を貯めたいなら「収入を増やす」 vs 「支出を減らす」—うまくいくのはどちら?

Finasee(フィナシー)

海外情勢、インフレ、物価の上昇……。世界経済は転換期を迎えています。先の見通しづらい今こそ、少しでも資産を増やしておきたいもの。しかし、一足飛びに投資を始めるのは危険でもあると、家計再生コンサルタントの横山光昭氏は指摘します。では、投資以前に大切なものは何か――それは、「貯める力」だと説きます。

話題の書籍『90日で貯める力をつける本』では、2万件を超える「赤字家計」「貯金ゼロ」「低年収」家計を再生してきた横山氏が、お金に困らないための究極メソッドについて優しく解説。今回は、本書の『はじめに』、第1章『あなたの人生を豊かにする「貯める力」のすごさ』の一部を特別に公開します。(全4回)

●第3回:「一気に深みに…」貯金がないことがもたらす“転落人生”の怖さ

※本稿は、横山光昭著『90日で貯める力をつける本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

お金を貯めるための3大ルール

「節約はかなりの収入なり」

これは、ルネサンスの先駆的思想家である人文学者、デジデリウス・エラスムス(1467〜1536)の言葉です。無意識に使っている生活支出を減らすことイコールそれは収入だというとらえ方です。

現代においてもそれは当てはまり、普遍的な本質といっても過言ではありません。また大多数の人にとって、効果的なルールでもあるのです。

お金を貯めるには、絶対に揺らがない理論上のゴールデンルール(絶対法則)があります。入ってきたものをなるべく多く残す、つまり「稼いだお金は極力使わない」という単純なルールです。何だか味気ないものですね。

しかし、シンプルだけに強烈なヒントも隠されています。

「節約はかなりの収入なり」が成立する理由とは

もう少し噛みくだき、展開してみましょう。「収入-支出=1」の人が、「収入-支出=3」にしたいと考えています。

どうすればよいでしょう? どうしたら差額が出るようになるかを考えればよいわけですが、やり方は3パターン。

① 収入を増やす
② 支出を減らす
③ 収入を増やして支出も減らす

と、これもいたってシンプルです。

一番いいのは、③の「収入を増やして支出も減らす」ですね。たとえ所得がすでに十分に高い人でも、理想は③でしょう。とはいえ、現実には両方やるのはなかなかむずかしいところです。

それでは、①の「収入を増やす」か、②の「支出を減らす」、のどちらかを選択しなければならないなら、どうでしょう?

本人の性格や生活環境にもよりますが、②の「支出を減らす」がベストです。家計再生コンサルタントとして、約2万4000件の家計を見てきた私の経験から断言します。

たとえば、月2万円ずつお金を貯めたい人がいるとしましょう。月2万円=年間24万円の収入アップが必要ですね。その人に、「副業やバイトなどして稼ぐか(①)、支出を絞るか(②)、どちらが実際に実行できそうですか?」と尋ねます。

すると、85〜90%の方々が②の「支出を減らす」を選ぶのです。

多くの人にとって「支出を減らす」ことがお金を増やす有効手段

もちろん、最初は多少ストレスがかかります。今まで好きなように使ってきたのに、なるべく控えるのですから。ところが、その後も安定して成果を出しつづけるのは、①の「収入を増やす」を選んだ人ではなく、②の「支出を減らす」を選んだ人たちなのです。

かつての私は細かな支出の一つひとつに目を光らせるよりも、稼いだほうが楽しいし効果も出ると考えていました。ですから、②の「支出を減らす」を選んだ依頼者に、「どちらかというと②は、味気ないだけにつらいかもしれませんよ」なんて、付け加えていた時期がありました。

ひどいコンサルタントです。本人の性格や生活環境を考えずに、先入観で選択させるなんて……。そんな私は完全に間違っていたということを、成果を上げた方たちから学びました。

確かに、①の「収入を増やす」を選んだ方も10%ほどいましたが、その人たちはほとんどが自営業者や経営者で、まずは売上を立て収入を持ってくることからすべてが始まる環境の人でした。最近では、会社員などお勤めの方でも、副業等で収入を増やしている方が増えてきました。

逆に②の「支出を減らす」を選んだ人の内訳は、8割が会社員、2割が自営業の方。世の中全体の会社員と自営業者の人口割合も8対2ですから、②の「支出を減らす」を選ぶ人の比率とぴったりです。

つまり、支出を削ることが、多くの人にとってお金を増やすのにもっとも有効な方法なのです。

ですから、あなたがいま、経営者だったり、副業ができる環境にあるなら①の「収入を増やす」もありえますが、そうでなければ、②の「支出を減らす」ことが、お金を貯める最短ルートです。

これまでの浪費体質を変えたい、貯金をつくりたい……。ならば、まず支出をカットする力、コントロールする力を身につけましょう。

どうか安心してください。私が誤解していたように「支出を減らす=節約」は、味気ない、つらいことではありません。楽しみながら貯めることはできるのです。しかも楽しみながら貯めることで、夢や希望を持ちつつ達成することさえできます。

そのためにはあなただけの「価値観」「夢・目標」「仕組みづくり」が大切です。

『90日で貯める力をつける本』

横山光昭 著
発行所 ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価 1,540円(税込)

横山 光昭/家計再生コンサルタント

マイエフピー代表取締役社長。家計の借金・ローンを中心に、盲点を探りながら抜本的解決、確実な再生を目指す。個別の相談・指導では独自の貯金プログラムを活かし、リバウンドのない再生と飛躍を実現し、これまで2万4000件以上の赤字家計を再生した。『年収200万円からの貯金生活宣言』(ディスカバー・トゥエンティワン)など著書も多数。中でも『3000円投資生活』シリーズ(アスコム)は累計90万部のベストセラーに。少額投資ブームをけん引し「この本で投資を始められた」と全国で話題に。業界でも異端児的活動で、各種メディアへの出演・執筆・講演も多数。全国の読者や依頼者から共感や応援の声が集まる、庶民派ファイナンシャルプランナー。

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