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手取り600万なのに常に金欠…交際相手が隠していた衝撃の金銭事情

Finasee / 2023年6月28日 11時0分

手取り600万なのに常に金欠…交際相手が隠していた衝撃の金銭事情

Finasee(フィナシー)

35歳までには結婚したいと考えていましたが、「この人」と思えるような相手になかなか出会えず、気が付けば三十路を迎えていました。そこには、大阪の商家で育った私のお金に対する価値観が大きく影響していたように思います。

過去に私が出会った金融機関に勤務する男性たちは、貯蓄や投資でお金を貯めることが上手な一方、気前よく使おうというタイプではありませんでした。一方、私の実家では、ここぞという時は大胆にお金を使います。

阪神淡路大震災が起きた時、父は40歳を超えたばかりで先代の祖父から家業を引き継いだ直後だったそうですが、被災した店の修繕でなく全面改装を選択しました。それを機に細かい温度管理ができる倉庫を充実させ、通信販売に力を入れたことが今につながっています。

兄が大学卒業後にアメリカの大学院で経営学修士(MBA)を取得した時も、親戚筋から「卸問屋の跡継ぎがそげな資格取ってどないすんねん?」と言われながらもお金を出していました。

父は「金は天下の回り物、貯めるだけじゃのうて世の中に流すことも大切や」とよく話していました。大阪商人のDNAか、結婚相手にはやはり父のような人を求めてしまいます。

その意味で今の彼は私の理想に近く、この1年ほどは彼との結婚を真剣に考えてきました。しかし、ここに来て、そうした私の気持ちを揺るがすような彼の不可解な言動が続きました。

●やっと出会った理想の彼氏のはずが、徐々に疑いが深まり……
※前編【「何これ?」偶然見たハイスぺ彼氏のカード明細書に驚愕…深まる疑念】からの続き

ひょっとして自己破産…?

聞き逃せなかったのは、私がペア住宅ローンの話をした際、彼が「俺、ローンの審査が通らないかもしれない」と漏らしたことです。私は以前、勤務先で融資担当をしていたことがあります。「多重債務者?」「ひょっとして自己破産してる?」。良からぬ想像が頭をよぎりました。

「私に話してないこと、あるよね?」と迫ったところ、彼がしぶしぶ打ち明けてくれたのが次のような話でした。

彼が隠していた金銭事情

実家のご両親は自営業だったこともあり、年金は2人合わせて月額10万円程度。家賃や光熱費などを支払うと、手元にはほとんど残りません。そこで、一人っ子の彼がやむなくご両親の生活費を負担していたのです。詳しく聞いてみると、その負担額は毎月20万円近くにまで上っていました。

ご両親は欲しいものがあったらすぐに買ってしまうタイプで、現役時代から稼いだお金は右から左へと流れていき、ろくに貯蓄もしていなかったようです。

彼の進学に際しても「大学に行くなら学費は自分で何とかしてほしい」と言われ、奨学金を借りてアルバイトをしながら大学を卒業したとのことでした。

結果として生活費だけでは済まず、「家電が壊れた」「マッサージチェアが欲しい」といろいろねだられていたようです。理不尽な要求は却下しているらしいのですが、生活必需品は援助せざるを得ず、私が彼のパソコンデスクで見つけたクレジットカードの明細にあった8Kテレビも、両親のためにボーナス払いで購入したものでした。

とどのつまり、彼は手取りで600万円近い年収を得ていながら毎月20万円とボーナスの大半を持っていかれ、慢性金欠状態だったのです。

それでも私の前で情けない姿を見せるわけにはいかないと見栄を張っていたら、キャッシングローンの残高が100万円以上に膨れ上がり、住宅ローン審査が通らないだろうと話したわけです。

それは、私にとって衝撃以外の何物でもありませんでした。明るくて話し上手な彼のご両親がそんな“毒親”だったとは。事情が事情とは言え、彼自身もキャッシングローンを抱え込むような人だったとは。

価値観の相違、決断した別れ

両親の教えもあり、私は幼い頃から「ニコニコ現金払い」が当たり前でした。欲しいものがあれば多少時間がかかってもお小遣いを貯めて、キャッシュで買うようにしていました。うわべはともかく本当の彼や彼のご両親は「私と価値観が近い」どころか、私から見ればむしろ「忌避すべき存在」だったのです。

悩んだ末、彼には別れを告げました。

彼は「奨学金の返済だって40過ぎまで残っているし、超堅実な綾香はこんな奴と結婚したいとは思わないよね」と毒づきました。しかし、その後に「こういう結果になって良かったのかもしれない」と続けたのです。

いぶかる私に対し、ご両親が「金海さんはキャリアウーマンでたくさん稼いでいるんでしょ? 大阪のご実家ももうかっているみたいだしね」と言って私たちの結婚を急がせていたことを打ち明けました。

「金を巻き上げる財布はたくさんあった方がいいってことだろ? ホントにどこまで“たかり体質”なんだよ」と自嘲する彼は、どことなく寂しげでもありました。いくら彼が三高(高学歴・高身長・高収入)でも、確かにこの親がいたら結婚は難しいだろうなとちょっぴり同情しました。

しかし、それ以上に憂慮すべきは自分の結婚問題です。彼のことを家族に紹介していなかったのは不幸中の幸いでした。35歳目前でまた振り出しに戻ってしまった婚活を仕切り直すべく、マッチングアプリとにらめっこする毎日です。

●兄弟との遺産分割で実家を引き受けたら、とんでもない結末に……。詳細は【「あまりに楽観的だった」遺産分割で兄弟の命運を分けた“ある決断”】(本サイト記事)で解説します。

※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。

Finasee編集部

金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。

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