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【投資信託 国内・外国株式型】資金流入額・リターン・純資産残高トップ10(2023年5月)を読み解く!

Finasee / 2023年6月29日 16時0分

【投資信託 国内・外国株式型】資金流入額・リターン・純資産残高トップ10(2023年5月)を読み解く!

Finasee(フィナシー)

「スパークス・企業価値創造日本株ファンド」が資金を集める
 

国内株式型では、「スパークス・企業価値創造日本株ファンド」に約542億円の資金流入があった。これは、国内株式型で1位、公募株式投資信託(ETF除く)の中で2位だった。同ファンドは5月15日に新規設定されたファンドで、主に「スパークス企業価値創造日本株マザーファンド」を通じて、独自のボトムアップ調査により、実際の価値と市場価格の乖離(かいり)が大きいと判断され、積極的な対話により当該乖離(かいり)の解消が期待できる国内上場株式(これに準ずる銘柄を含む)に投資を行う。原則として、短期的な売買は行わず、長期的に株式を保有する。

5月の日経平均株価は月間で2031.44円(7%)上昇し、2020年11月から2021年3月までの2年2ヵ月ぶりに5ヵ月連続の上昇となった。この上昇は、経済の安定性などに着目した海外投資家による日本株への資金流入が継続したことによるものである。

4月末の日銀金融政策決定会合では、植田日銀総裁が市場の予想以上に「ハト派」的な緩和姿勢を示した。その結果、月初から日本株は買いが優勢になり、月半ばには日本株が1年半ぶりに心理的節目である3万円台を回復したことをきっかけに、海外投資家を中心とした買い戻しが進んだのだ。その後、1990年以来、約33年ぶりに連日の高値更新となった。

同ファンドは5月16日に運用を開始し、6月20日時点の基準価額も1万533円と上昇している。好調なパフォーマンスを背景に、6月以降も高水準の資金流入が続くかどうかに注目している。

■スパークス・企業価値創造日本株ファンド
基準価額 1万533円
信託報酬  1.573%(年率・税込)
純資産残高 668億円

※6月20日時点

国内株式型5月のリターン1位は「野村通貨選択日本株投信(メキシコペソコース)毎月分配型」(19.68%)
 

国内株式型の5月のリターン1位は、「野村通貨選択日本株投信(メキシコペソコース)毎月分配型」だった。同ファンドは国内の株式を主要投資対象とし、為替取引手法の異なる9つのコース(米ドル、ユーロ、ブラジルレアル、メキシコペソなど)がある。5月は国内株式市場の上昇に加えメキシコペソ高が進んだので、高いリターンとなった。

■野村通貨選択日本株投信(メキシコペソコース)毎月分配型
基準価額 2万8257円
信託報酬   1.139%(年率・税込)
純資産残高 30.0億円

<騰落率>
1カ月 19.7%
3カ月 25.7%
6カ月 29.7%
1年     58.1%

※5月末時点

国内株式型5月の純資産残高1位は「ひふみプラス」(5036.96億円)
 

国内株式型の5月の純資産残高1位は「ひふみプラス」だった。同ファンドは、「日本を根っこから元気にする」をコンセプトに、主に日本の成長企業に投資をする投資信託(ひふみ投信シリーズ)である。5月のリターンは+3.88%と好調で、6月以降も純資産残高を増やすかどうかに注目している。

■ひふみプラス
基準価額 4万8799円
信託報酬   1.078%(年率・税込)
純資産残高 5036.96億円

<騰落率>
1カ月 3.88%
3カ月 5.77%
6カ月 6.40%
1年     8.31%

※5月末時点

外国株式型では「インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」に資金が集まる
 

5月は「インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」に約662億円の資金流入があった。これは、外国株式型ファンドだけでなく、国内公募株式投資信託(ETF除く)の中でも1位である。

同ファンドは、株式投資の王道である「成長+配当+割安」を追求して世界のベスト銘柄を厳選。毎月決算型で20年以上の実績を持つ、唯一の世界株式ファンドである。5月末時点における組入上位銘柄は、以下の通り。

1.3iグループ(イギリス)                6.3%
2.ブロードコム(アメリカ)            5.2%
3.マイクロソフト(アメリカ)        4.7%
4.ベラリア(フランス)                  4.2%
5.アメリカン・タワー(アメリカ) 4.1%

5月末時点における1年騰落率は+18.21%と高く、6月以降も高水準の資金流入が続く可能性は高いだろう。

■インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)
基準価額 8716円
信託報酬   1.903%(年率・税込)
純資産残高 5251.17億円

<騰落率>
1カ月 4.37%
3カ月 5.10%
6カ月 12.68%
1年     18.21%

※5月末時点

外国株式型5月のリターン1位は「野村世界業種別投資(世界半導体株投資)」(29.25%)
 

外国株式型の5月のリターン1位は「野村世界業種別投資(世界半導体株投資)」だった。同ファンドは、世界の半導体関連企業の株式に投資するアクティブファンドである。米国の半導体メーカーが、データセンター向け半導体の需要が旺盛なことなどから、5~7月期の売上高が市場予測を大幅に上回る見込みと発表したことを受け、半導体・半導体製造装置関連株が上昇した。特に、高性能なGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)搭載のデータ処理装置の市場が上昇。同ファンドの組入上位トップは、エヌビディア(24.2%)である。エヌビディアの株価は5月に400ドル台に乗せ、時価総額が1兆ドルを突破した。半導体関連企業で時価総額1兆ドルを突破したのは、エヌビディアが初めてである。6月20日時点の時価総額は約1兆820億ドルとなっており、米国株の時価総額ランキングで4位となっている。エヌビディアの株価は年初から約3倍になっているが、今後も株価の上昇が続くかどうかに注目している。

■野村世界業種別投資(世界半導体株投資)
基準価額 9万1150円
信託報酬  1.65%(年率・税込)
純資産残高 669.7億円

<騰落率>
1カ月  29.2%
3カ月  29.9%
6カ月  45.2%
1年     37.8%

※5月末時点

外国株式型5月の純資産残高1位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(2兆1127.44億円)
 

外国株式型の5月の純資産残高1位は、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だった。同ファンドは米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。4月から信託報酬を0.0968%から0.09372%(年率・税込)に引き下げており、高水準の資金流入が続いている。6月以降も純資産残高1位の座をキープする可能性は高いだろう。

■eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
基準価額 2万875円
信託報酬  0.09372%(年率・税込)
純資産残高 2兆1127.44億円

<騰落率>
1カ月  6.1%
3カ月  8.7%
6カ月  7.7%
1年     11.8%

※5月末時点

文/山下耕太郎

Finasee編集部

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