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それは免許もとらずに車に乗るようなもの…“いきなり投資”はNGな「これだけの理由」

Finasee / 2023年8月1日 11時0分

それは免許もとらずに車に乗るようなもの…“いきなり投資”はNGな「これだけの理由」

Finasee(フィナシー)

老後不安を抱える人も多い昨今。自由に使えるお金の多さだけが幸せとは言い切れませんが、お金がある分だけ人生の選択肢が増えていくのは紛れもない事実です。将来に対する不安と向き合うためにも、投資のリテラシーを学びながら資産設計する必要性は高まっているといえるでしょう。

話題の書籍『“こわい”がなくなる投資1年生の教科書』では、お金やキャリアに関する個人相談、ライフプラン等に関する企業研修に従事するファイナンシャルプランナー佐藤彰氏が、読者のレベルや志向にあわせてステップアップできる“マネトレ投資”について優しく解説。今回は本書の第1章「投資初心者はマネトレから始めるのが正解」の一部を特別に公開します。(全3回)

※本稿は、佐藤彰著『“こわい”がなくなる投資1年生の教科書』(自由国民社)の一部を再編集したものです。

初心者はいきなり投資を始めてはいけない

なぜ、投資初心者はいきなり投資を始めてはいけないのか、その理由を一言でいえば、投資に対するリテラシー不足が原因で、失敗する可能性が高いからです。

それはどういうことなのか、2つの観点から説明します。

あやしい金融商品に手を出してしまう可能性がある

投資はどんな金融商品に投資するかが重要です。ひとえに投資といってもその種類は多く、多種多様なのですが、知識や経験が不足している時点でいきなり投資を始めてしまうと、初心者には不向きな金融商品を選んでしまう可能性が高くなります。

最悪、詐欺まがいの投資に手を出してしまうおそれもあります。よくテレビなどで報道される話で、資金を出してある投資を始めたら、そもそも出したお金が投資さえされておらず、実際にはお金をだまし取られていたという話もときどき耳にします。そうなることも否定できません。

近年もジャパンライフ事件、かぼちゃの馬車事件、西山ファーム事件といった投資詐欺事件が大きく報道されましたが、こういった事件は後を絶ちません。

また、若者を狙ったFXや暗号資産の取引に関する投資詐欺も増えており、国民生活センターに寄せられたFXを名目にした投資のトラブルの相談件数も、右肩上がりで急増しているとのことです(2022年6月29日・日本経済新聞朝刊)。

投資の情報で目につきやすく、なおかつ、一見すると魅力的に見えやすい金融商品はこういった手のあやしい商品です。たいていこういう商品は、簡単にすぐに大きく儲かる一方でリスクが低い、というように宣伝されます。

しかし、投資の世界でリターンが高くリスクが低いということはあり得ません。リターンが高いということは、それ相応にリスクも高いということです。投資のリテラシーがあれば、そのことにすぐ気がつきますが、そうでなければ目についた宣伝にすぐ飛びついてしまう可能性もあります。

予想もしない大損をする可能性がある

投資は自分のペースで始めることが大切です。あやしい金融商品に投資をしてしまうと、結果は大損する危険性が高いですが、たとえ真っ当な金融商品への投資であっても、やり方を間違ってしまったために後で大きな損をする可能性もあります。

「投資」は、自動車の運転に似ていると私は考えています。自動車はとても便利なものですし、社会にとっても欠くことのできない交通手段です。しかし、ときには不幸な事故で大けがをされる方や最悪亡くなられる方もおられます。

自動車を運転するとき、いきなり購入して路上に出る人はいないでしょう(そもそも明らかに道路交通法違反ですね)。最初は、教習所に通い運転に必要な知識を身につけ、運転の練習をし、免許を取得してから路上で運転を始めますね。「投資」も同じです。

いきなり投資を始めるのは、自動車を購入して無免許で路上に出るのと同じことです。その一方で、教習所に通うようにしっかりと勉強してから始めれば、投資も安全に実践することができます。

欠陥車を選んでしまえば、当然事故を起こす可能性が高いですが、正常な自動車に乗っていても運転に必要な知識やスキルがない場合は事故を起こすリスクが高い、自動車とはそういう危険な乗り物です。

投資の場合もまさに同じです。よくわからないままいきなり始めてしまえば、うまく使いこなすことができません。本来自分が取れる以上のリスクを取ってしまい、想定以上の損を出してしまうおそれがあります。金銭的なダメージであれば、また投資に必要な資金を貯めて再挑戦することもできなくはありません。

しかし、大損を出して負うのは金銭的なダメージだけではなく、精神的なダメージもあります。その後に投資に回せる資金を作ったとしても、投資はこわい、本当はやりたくないといったネガティブな感情というダメージが残っていれば、次の投資に二の足を踏んでしまうことになりかねません。

〈POINT〉
・どんなに勧誘されても、あやしい金融商品には絶対に手を出さない。
・免許もないのに車を買っていきなり運転する人はいない。投資も同じこと。

●第2回(お金を増やすためではない!? 富裕層が“投資を楽しむ”意外な理由とは…)では、投資のリスクレベルに基づいて考案された3つの段階について解説します。

『“こわい”がなくなる投資1年生の教科書』

佐藤彰 著
発行所 自由国民社
定価 1,540円(税込)

佐藤 彰/ファイナンシャルプランナー

2006年中央大学法学部法律学科卒業。佐藤彰コーチングFP事務所代表。大手と新興の2社の証券会社を経て現職。証券会社勤務時代はコンプライアンスと人材育成部門に従事。現在はお金やキャリアに関する個人相談、ライフプラン・確定拠出年金・コーチング等に関する企業研修に従事。女性メディア、金融メディアでの執筆・監修多数。FP以外に米国のコーチ資格も保有。金融教育を重視しており、コーチングの手法を用いて「ひとり立ち」できるところまでの継続支援がモットー。

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